欧州を拠点に活動するインストゥルメンタル・プロジェクト、ジャック&オウェインが、2023年9月19日に渋谷クラブクアトロで開催されたアーチ・エコーの来日公演にゲスト出演。今回はそのリハーサル時にジャック・ガーディナー(g)の使用機材を激写。彼のプレイを支えたギアの詳細を見ていこう。
取材/文=伊藤雅景 インタビュー/翻訳=トミー・モリー 機材写真=大谷鼓太郎
Guitar
Ibanez/Original Custom Model
好みの仕様を詰め込んだカスタム・オーダー・モデル
ジャックが“僕にとってのドリーム・ギター”だと語る、アイバニーズ製カスタム・オーダー・モデル。来日公演では、全曲で本器を使用した。AZスタイルのボディにHSS構成のピックアップ、24フレットのローステッド・メイプル・ネックなど、モダンな仕様がてんこ盛りの1本だ。
リアのハムバッカーは、ヒューゴ・シエロ・ピックアップ(Hugo Sierro Pickups)の“Oni”と名づけられた彼のシグネチャー・モデルで、その音色は本人曰く“怒り狂ったようなアグレッシブなサウンド”とのこと。搭載されているピックアップは、シングルコイルも含めてすべてヒューゴ・シエロ(Hugo Sierro)製。使用弦はダダリオのNYXL Regular Light(.010-.046)で、チューニングはレギュラーだ。
Pedal
Neural DSP/Quad Cortex
全幅の信頼を寄せるフロア型マルチ
メイン・システムは近年使用ギタリストが急増中のフロア型ギター・プロセッサー、Quad Cortex。“昔は本物のアンプじゃないとプレイしたくなかった”そうだが、現在はライブとレコーディングの双方で本機を愛用している。ギターの信号は、PA卓と後述のステージ上モニターに、それぞれステレオで出力している。
マーシャル系アンプのモデリングを好んで使用しており、頻繁に使うアンプ・モデルはBrit 2203。クリーンではフェンダー系か、メサ・ブギーのLonestarをモチーフにしたCA 1Starをチョイスしている。
Stage Monitor
Laney/LFR112 × 2
ステージ上のモニターを担うパワード・スピーカー
今回の来日公演で初めて使用したという、レイニーのパワード・スピーカー・キャビネット。上述のQuad Cortexから出力されたサウンドをステージ上で出力していた。ジャック曰く“ステージで空気が揺れる感覚が懐かしかったし、グレイトなフィードバックを得ることができた”そうだ。ちなみに、この2台はガスリー・ゴーヴァンが日本公演で使用したものなんだとか。
作品データ
『ガーディアン・スピリッツ・オブ・ザ・クォンタム・マルチヴァース』
ジャック & オウェイン
VAG / VAA/ZLCP-0420/2022年7月20日リリース
―Track List―
- Action Boyz
- Glitter
- Swedish Coffee
- The Milkman
- Never Forever Together
- Cosmic Crypto Quadrillionaires Club
- Galactic Funk (Japan Bonus Track)
- A Very Promising Intro
- U.T.F.F. (feat Henrik Linder)
- Megadrive
- Intergalactic Drive-by
- The Forging of Jim’s Multigalaxy Sword of Flame and Death 9.0 (Beta)
- Mirage
- Shred is Dead (Live at Budokan)
―Guitarists―
Jack Gardiner、Owane