変態紳士クラブを初期から支える、Tatzma the Joyfulの愛用ギター&ライブ用ペダルボード 変態紳士クラブを初期から支える、Tatzma the Joyfulの愛用ギター&ライブ用ペダルボード

変態紳士クラブを初期から支える、Tatzma the Joyfulの愛用ギター&ライブ用ペダルボード

カントリー音楽を軸にしたソロ活動をしているTatzma the Joyfulだが、GeGとは高校生からの旧友で、変態紳士クラブを初期から支える重要人物だ。G.B.’s Bandの一員として出演した2024年1月20日の“メロメロライブ〜GeG’s Live Set vol.3〜”で、彼が使用したギターとペダルボードを紹介しよう。

文/写真=福崎敬太

Tatzma’s Guitars

Fender/Standard Telecaster

Fender/Standard Telecaster

GeGが求める“生っぽさ”はテレキャスターで

2017年頃に入手した、メキシコ製のStandard Telecaster。GeGのソロ・ワークでは、ナチュラルで生っぽいサウンドを求められることが多く、今回のライブでは本器がメインとして活躍した。「I gotta go」での泣きのソロや「TAKE IT EASY」のジャキっとしたカッティングなど、テレの美味しいポイントを押さえたサウンドでプレイ。

なお、ギターに張っている弦はすべて、エリクサーの.010-.046のセット。


Sterling by Music Man/S.U.B. AXIS

Sterling by Music Man/S.U.B. AXIS

ヘヴィな歪みから軽快なカッティングまで

変態紳士クラブのライブでのメインが、このスターリンのS.U.B. AXIS。ミュージック・マン製だとロック式のトレモロ・ユニットとなるため、シンクロナイズド・トレモロの本モデルのほうがマッチしているそう。ハムバッカーで歪ませても滑らかで、コイルタップをしてカッティングもできる、万能プレイヤー。ライブでは「Concussion!!!」や「NEON」でチョイス。


Martin/000RS1

Martin/000RS1

その名も“YOKAZEギター”

変態紳士クラブのヒット曲「YOKAZE」のアルペジオで登場する、マーティンの000RS1。小柄なボディから出るギュっとまとまった音は、ヒップホップなどのトラックと相性が良いそう。指弾きにマッチするとのことで、“アルペジオの音が1音1音はっきりする”と語る。ライブではkojikoji&Hiplinによる「帰り道」などで優しいサウンドを聴かせた。


Martin/HD-28V

Martin/HD-28V

ポップスを煌びやかに彩る

G.B.’s Bandとして多様なアーティストのバックを務める中で、ポップスらしい煌びやかなアコギ・サウンドが求められることが多くなり、最近入手したというHD-28V。YRD Leoの「Remember」と変態紳士クラブの新曲「Let’s get together」で初お披露目となった。マイクはフィッシュマンのEllipse Matrix Blend Undersaddle Pickup。


Brian May Guitars/Red Special

Brian May Guitars/Red Special

レゲエとまさかのマッチング!?

今回のライブでの使用はなかったが、“お守り”的に置いておく愛器だ。“軸にある”と語るほどブライアン・メイが好きで入手。フェイズ・アウトした独特のサウンドはレゲエのカッティングで重宝しているそうで、ほかにも“少し変わった音が欲しい時”には本器を選ぶ。“このギターでレゲエをやっている人は、たぶん世界にもいないと思います(笑)”とのこと。

Tatzma’s Pedalboard

ペダルボード

【Pedal List】
①KORG/Pitchblack mini(チューナー)
②MXR/EVH 5150 Overdrive(オーバードライブ)
③strymon/Iridium(アンプ・シミュレーター)
④TC Electronic/Flashback X4(ディレイ/ルーパー)
⑤MXR/Six Band EQ(イコライザー)
⑥TC Electronic/Corona Chorus(コーラス)
⑦BOSS/RV-6(リバーブ)
⑧FISHMAN/AURA Spectrum DI Preamp(プリアンプ)
⑨Vital Audio/VA-08 MkII(パワーサプライ)

PA直でもアンプ・ライクな歪みを表現

エレキ用の①〜⑦とアコギ用の⑧が1つのペダルボードにまとめられた、Tatzmaのライブ用セット。

まずエレキ用のペダルだが、接続順は①〜⑦の番号順。③でアンプ&キャビネットのシミュレートまで済ませているため、そのままPAへとラインで送られている。

常にオンとなる③は、VOX AC30をシミュレートした“chime”チャンネルで、DRIVEとLEVELは12時、BASSは11時、TREBLEは2時、ROOMは9時、トーン・カット機能になる“MIDDLE”ツマミはゼロというセッティング。左下の“FAV”スイッチには、DRIVEをフルアップした“歪んだVOXアンプ”の音をプリセットしている。

テレキャスターと合わせるアンプ・ライクな歪みの時は③の“FAV”スイッチを踏み、S.U.B. AXISとの組み合わせでモダンな歪みを生み出す時には②をオンにする。「Concussion!!!」や「NEON」などの深い歪みは②によるもの。なお、2台を同時にオンにすることはない。

そして、③からステレオで入力されるディレイ④は、プリセットAにロングのアナログ・ディレイ、Bにうっすらと掛かるリバース・ディレイ、Cにごく短いショート・ディレイをメモリー。プリセットCについては“小さいライブハウスでデッドにならないように薄く掛けている。ポール・ギルバートがやっていたのを真似しています”とのこと。

イコライザー⑤はギター・ソロの時に踏み、ミドルを持ち上げて音圧を稼ぐ。400〜800Hzあたりを少しだけ上げている程度だが、しっかりと効果が感じられるそうだ。

コーラス⑥はTCエレクトロニックのTonePrint(公開のトーン・プリセットを読み込める機能)を用いているそうだが、詳細は覚えていないとのこと。サウンドは“ストロークをすると、ちゃんとコーラス感が出るイメージ”とのことで、VIGORMANの「音返し」で聴けたアルペジオなどが本機を使った音色だと思われる。

リバーブ⑦は常にオンで、プレート・リバーブが薄めに掛かる設定に。レゲエの時はスプリング・リバーブ・モードを使うこともあるそうだ。

アコギ用のペダルはフィッシュマンのプリアンプ⑧のみ。

選択しているイメージ・バンクはドレッドノートの5で、スプルース・トップでローズウッド・バック&サイド、マイク・シミュレートにショップスのCMC64という設定。

ドライ・サウンドとシミュレート・サウンドの割合を決めるblendツマミはフルで、ドライ音は鳴ってない。そのため、ドライ・サウンド側に効く3バンドEQも機能していない。

LIVE INFORMATION

LIVE JUNKIE!!! – VIGORMAN’s ONE MAN LIVE –

【日程/会場】
2024年5月10日(金)/東京 SHIBUYA WWW X
2024年5月19日(日)/大阪 なんばHatch
※両日ともに18:00開場/19:00開演

※情報は記事公開時のものです。最新のチケット情報や公演詳細はGB’s Ticketing Serviceをチェック!

チケット情報
https://ticket.tickebo.jp/top/ja/static/gbst/index.html