【動画連動】時代の音を映す次世代スタンダード、Ibanez AZ Standardシリーズを鷲山和希(Suspended 4th)が試奏! 【動画連動】時代の音を映す次世代スタンダード、Ibanez AZ Standardシリーズを鷲山和希(Suspended 4th)が試奏!

【動画連動】時代の音を映す次世代スタンダード、Ibanez AZ Standardシリーズを鷲山和希(Suspended 4th)が試奏!

Ibanezが2025年の夏にリリースしたAZ Standardシリーズは、AZ PrestigeやAZ Premiumといった上位機種から得られた膨大なフィードバックやノウハウを集約し、より多くのプレイヤーに“最高の演奏体験”を届けることを念頭に開発された製品群だ。

ギター・マガジン2025年11月号では、このAZ Standardシリーズの魅力、開発の背景、音の進化を深掘りした記事「時代の音を映す、次世代スタンダード Ibanez AZ Standardの挑戦」をお届けしたが、その中から鷲山和希(Suspended 4th)による試奏レポートのパートをここに転載する。

今回、鷲山が試奏したモデルは、22フレットでHSS仕様のAZ22S1F-TXBと、24フレットでHH仕様のAZ24S1F-VLSの2機種。いずれもプロからアマチュアまでの幅広い層に対応し、ジャンルレスなプレイ・スタイルに応える万能なモデルだ。

Ibanez AZの優れた機能や演奏性、サウンドが以前から気になっていた人はもちろん、新しいエレクトリック・ギターの購入を検討中の人も、ぜひこの記事を参考にしてほしい。

Presented by 星野楽器販売
取材・文=鈴木伸明 撮影=八島崇
*本記事は、ギター・マガジン2025年11月号の記事「時代の音を映す、次世代スタンダード Ibanez AZ Standardの挑戦」の一部を抜粋し、再構成したものです。

Ibanez AZ Standardシリーズ
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鷲山和希(Suspended 4th)

試奏者:鷲山和希(Suspended 4th)

鷲山和希とIbanez AZ Standardシリーズ

愛知・名古屋を拠点に活動する4人組ロック・バンド、Suspended 4thのギター・ボーカル。

2016年11月よりストリート・ライブを始め、圧倒的なライブ・パフォーマンスが話題を呼ぶ。

2019年にはPIZZA OF DEATH RECORDSから1stミニ・アルバム『GIANTSTAMP』をリリース。以来、その卓越したプレイを武器に、前代未聞の活動スタイルを貫き続けている。

先日、配信限定シングル「情熱大陸」を発表した。

AZ22S1F

AZ22S1F-TXB(Transparent Turquoise Burst)─前面
AZ22S1F-TXB(Transparent Turquoise Burst)─前面
AZ22S1F-TXB(Transparent Turquoise Burst)─背面
AZ22S1F-TXB(Transparent Turquoise Burst)─背面

プレイヤーの感性に応える、22フレット/HSS構成のトラッドな逸品

22フレット仕様で、ピックアップ構成はシングル/シングル/ハムバッカーのAZ22S1F。カラーは、淡いサンバーストが美しいTXB(トレンスペアレント・ターコイズ・バースト)、TKS(トランスペアレント・ブラック・サンバースト)が用意されている。

ボディはアルダーにフレイム・メイプル・トップ、ネックはしっかりとした握り心地のローステッド・メイプルだ。ジャトバ材の指板にはジャンボ・フレットを採用する。

5wayセレクターとAlter Switchにより9種類のサウンドを切り換えられるが、フロント&センターのシリーズ配列、3ピックアップ全部の出力など、実用性の高いピックアップの組み合わせを可能にしているのは特筆すべき点だ。また、フロント単体やハーフ・トーンで、美しいハーモニクスを湛えたトーンを響かせることが可能。

大型のピックガードが醸し出すトラディショナルな雰囲気も、幅広いジャンルにマッチする。

このパーツに注目!

ローステッド・メイプル・ネック
AZシリーズ最大の特徴とも言えるのが、その快適なネック形状。手に馴染みやすく、長時間のプレイでも疲れにくいシェイプとなっている。加熱処理をすることで、反りに対する耐久性や温度変化に強いといった効果を持つローステッド・メイプル・ネックを採用。
Alter Switch
Alter Switchによりハムバッカー・モードとシングルコイル・モードを切り替えられ、実に9パターンのサウンド・バリエーションを楽しめる。フロント・ポジションとセンター・ポジションのシングルコイルをシリーズ配線させることで、フロント・ハムバッカー・サウンドをシミュレートすることもできる。
ロッキング・マシンヘッド
弦交換の利便性とチューニングの安定性を実現するべく、ロッキング・マシンヘッドを搭載する。

カラー・バリエーション

AZ22S1F-TKS(Transparent Black Sunburst)
AZ22S1F-TKS(Transparent Black Sunburst)

Washiyama’s IMPRESSION

鷲山和希とAZ22S1F

リアはブルースにも合いそう、Alter Switchで現代的な音も出せる!

持った感じのバランスがとても良くて、重厚感があってしっくりきます。

アームはスムーズで使いやすいですね。普段、自分のギターは半音アップできるぐらいにブリッジを浮かせているんですけど、このギターはボディにベタ付けのサウンドも楽しめます。

何よりピックアップ・セレクトのバリエーションが素晴らしい。フロントのシングルはトラッドな感じの音が出せるし、リアのハムバッカーは思ったよりも甘い音で、ブルースにも合うオールド感があります。

そしてAlter Switchを使うと現代的な音も出せます。センター位置で弾いていて、Alter Switchを入れると、ブースターの代わりになるぐらい迫力のある音が出せるのが興味深いですね。

Ibanez/AZ22S1F

Ibanez
AZ22S1F

【スペック】
●ボディ:フレイム・メイプル・トップ/アルダー・ボディ
●ネック:AZ/ローステッド・メイプル
●指板:ジャトバ(ホワイト・ドット・インレイ)
●フレット:ジャンボ・ステンレス・スティール・フレット
●フレット数:22
●ブリッジ:T106ブリッジ
●弦間:10.5mm
●ピックアップ:アイバニーズ・クラシック・カスタム (S) ネック・ピックアップ(パッシブ/アルニコ)、アイバニーズ・クラシック・カスタム(S) ミドル・ピックアップ(パッシブ/アルニコ)、アイバニーズ・クラシック・カスタム (H) ブリッジ・ピックアップ(パッシブ/セラミック)

【価格】
オープン・プライス(市場実勢価格:93,500円)

【問い合わせ】
星野楽器販売 TEL:0561-65-5600 http://www.ibanez.co.jp

AZ24S1F

AZ24S1F-VLS(Violin Sunburst)─前面
AZ24S1F-VLS(Violin Sunburst)─前面
AZ24S1F-VLS(Violin Sunburst)─背面
AZ24S1F-VLS(Violin Sunburst)─背面

Power Tap機能で無限の可能性を誇る、24フレット/2ハムバッカー・モデル

24フレットの指板とボディ直付けの2ハムバッカーのルックスが、精悍な印象を与えてくれるAZ24S1F。ピックガードを装着していないため、フレイム・メイプルの杢目が鮮やかに目に映る。カラーは、写真のVLS(バイオリン・サンバースト)、TXB、TKSを用意。

ブリッジは、ボディ・トップを掘り下げずにマウントするノンリセス仕様で、弦振動がダイレクトにボディに伝わるようになっている。

ペグはロッキング・タイプで、安定したチューニングを約束。

2ハムバッカーであるが、5wayセレクターとAlter Switchにより、10通りのサウンド・バリエーションを実現。Power Tapは単なるコイル・タップではなく、もう片方のコイルを使って低域を増すことで実用性の高いトーンを実現。

グリップ感のあるオリジナル・ツマミを採用するなど、プレイヤー視線に立った機能性重視の装備が満載だ。

このパーツに注目!

"Super All Access"ネック・ジョイント
低音弦側のカッタウェイを浅めに設計することでボディとネックとの設地面積を最大化しながらも、ジョイント部を球面にすることで、ハイ・ポジションへのアクセスが容易な“Super All Access”ネック・ジョイントという形状を持つ。
ジャンボ・ステンレス・スティール・フレット
ジャンボ・ステンレス・スティール・フレットを搭載。チョーキングやビブラートもスムーズで、音の立ち上がりの速さやクリアなサウンドが特徴。
オリジナル設計のハムバッカー・ピックアップ
オリジナル設計のハムバッカー・ピックアップはアルニコVマグネットを採用。Alter Switchによりハムバッカー・モードとシングルコイル・モードを切り替え、10通りのサウンド・バリエーションが楽しめる“dyna-MIX 10スイッチング・システム”を搭載する。

カラー・バリエーション

AZ24S1F-TXB(Transparent Turquoise Burst)
AZ24S1F-TXB(Transparent Turquoise Burst)
AZ24S1F-TKS(Transparent Black Sunburst)
AZ24S1F-TKS(Transparent Black Sunburst)

Washiyama’s IMPRESSION

鷲山和希とAZ24S1F

Power Tapのサウンドは、ハムとシングルの良いとこ取り。

ネック・ジョイントの加工がメチャ良いので、24フレットにもアクセスしやすいですし、凄く可能性を感じました。

思いっきり歪ませてもしっかり発音してくれる印象です。ハムバッキング・ピックアップなので、ファズをかけたらブーミーになりすぎてしまうかなと思ったけど、そんなことは全然なくて、本当に懐の深いピックアップだと思いましたね。フロントでもしっかり倍音が出ています。

Power Tapモードは倍音の出方が変わっていて、シングルとハムの良いとこ取りのサウンドだし、凄く好きです。ハムとシングルの両方のサウンドを求められるようなセッションでも、このギター1本で対応できる。とてもオールマイティだと思いました。

Ibanez/AZ24S1F

Ibanez
AZ24S1F

【スペック】
●ボディ:フレイム・メイプル・トップ/アルダー・ボディ
●ネック:AZ/ローステッド・メイプル
●指板:ジャトバ(ホワイト・ドット・インレイ)
●フレット:ジャンボ・ステンレス・スティール・フレット
●フレット数:24
●ブリッジ:T106ブリッジ
●弦間:10.5mm
●ピックアップ:アイバニーズ・モダン・カスタム (H) ネック・ピックアップ(パッシブ/アルニコ)、アイバニーズ・モダン・カスタム (H) ブリッジ・ピックアップ(パッシブ/アルニコ)

【価格】
オープン・プライス(市場実勢価格:93,500円)

【問い合わせ】
星野楽器販売 TEL:0561-65-5600 http://www.ibanez.co.jp

試奏を終えて

たくさんのトーンが出せて、セッションやジャムでも使いやすい!

AZ Standardを弾いてみた第一印象を教えて下さい。

Ibanezには、“メチャ上手い友達のお兄ちゃんが使っているギター”というイメージがあったんです。24フレットなんて、上手い奴しか弾くのを許されないものだって勝手な偏見もあったりして(笑)。

でも、今回弾いてみて、かなり印象が変わりました。ハードなサウンドが得意と思っていたけど、普段と同じように音作りしていったらイメージどおりの音が作れたし、すごく素直な音が出るギターだなって感じました。24フレットはまだ慣れていないので、練習が必要だと思いましたけど(笑)。

豊富なピックアップの組み合わせができるAlter Switchについては?

10種類も音色があるっていうのが凄いですね。僕が持ってきたボードのエフェクターよりも数が多い(笑)。たくさんの音色が出せますけど、まずは好きなピックアップのポジションを見つけて、それを軸に音色を使い分けるのが良さそうかなと思いました。

現場が多くてサウンドのバリエーションがいくつも必要な人は凄く役に立つと思います。ほとんどのジャンルの音をカバーできるような気がしましたね。

試奏チェックの前に、最上位シリーズとなるAZ Prestigeも弾いてもらいましたが、いかがでしたか?

AZ Standardとは異なる木材やパーツが使われているせいか、雑味のない、凄くクリアな音が印象的でした。それに比べるとAZ Standardは、よりロックな感じで使えそうなイメージを受けましたね。

パーツ類についての印象は?

自社開発のパーツを使っているせいか、統一されていて、すべて上手く共存している気がしました。細かいことですけど、AZ24S1Fのグリップ感のあるボリューム/トーンのツマミなど、凄く使いやすいです。本当、どのパーツもしっかりしていますね。

どんなタイプのギタリストに向いていると思いますか?

少しギターを弾けるようになって、2本目のギターを探している人にいいんじゃないでしょうか。10万円以下でこのクオリティの新品が買えるのは凄いことだと思います。

音楽的なギターという感じがするので、色んなジャンルをやってみたい人に向いていると思う。たくさんのトーンが出せるので、家でレコーディングをやっている人にも便利でしょうね。セッションやジャムに持って行ったら、どんな場面にも対応できて、凄く使いやすいと思います!