ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!
文=今西勇仁(Limetone Audio) イラスト=OKMT
第89回:音痩せってどういう意味ですか?
“音痩せ”とは、本来の音や元の音と比べて細くなった、迫力がなくなったという場合に使う言葉で、ネガティブな意味で使用されます。
エレキ・ギターやエレキ・ベースなどの音は電気信号となり、シールド・ケーブルや様々な機器を経由したうえでアンプに届き、スピーカーから実際の音となって出てきます。いろんな機器を通るうえで、少しずつその音のおいしい部分や魅力的な部分が薄れていくことがあります。
例えばシールド・ケーブルの距離が長くなればなるほど、そのケーブルにある抵抗値によって音の高域が徐々に減衰していきます。それがギターやベースらしい音を形成する良い作用にもなっているのですが、あまりに長すぎると、減衰のしすぎにより音痩せしていると感じます。エフェクターのつなぎすぎによって音に迫力がなくなってしまうケースもあったりします。
この音痩せを回避するためには、バッファーなどで信号のインピーダンスを下げて影響を受けにくい信号にしたり、あるいはスイッチャーを使用してエフェクターの接続数を必要以上に多くしない(直列につなぎすぎない)ようにする、といった工夫をします。
エフェクターによっては、そのバイパス音が音痩せと感じるか、何も変わってないと感じるか、逆に通すと好きな音になると感じるか、実はいろんなパターンがありますので、そのあたりを比較してみるのも面白いかもしれません。小さいアンプではその差があまりわからないため、スタジオの大きなアンプで試してみることをオススメします。

著者プロフィール
今西勇仁(いまにし・ゆうじん)
ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。
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