60年代のフェンダー・アンプを独自のデジタル技術で再現したTone Master Super Reverb

　フェンダーのデジタル・アンプのシリーズ“Tone Master”に、 新たなモデル“Tone Master Super Reverb”が加わった。

　Tone Masterシリーズのアンプはいずれも、フェンダー独自のデジタル・プロセッシング技術により、ツイン・リバーブやデラックス・リバーズといった伝説的な真空管アンプのトーンや特性を完璧に再現した上で、現代のプレイヤーのニーズに対応する多彩なオプション機能を備えた製品となっている。大幅な軽量化が図られているのも特徴だ。

　今回新たに登場したTone Master Super Reverbは、1960年代の中盤に製造されていたブラック・パネルのスーパー・リバーブを再現したモデルで、フェンダー・アンプの進化の集大成ともいえる仕上がりとなっている。その各部の特徴を見ていこう。

スピーカー

　スピーカーはJensenのP-10Rアルニコ・スピーカーを4基搭載。4×10キャビネット特有のふくよかで厚みのあるサウンドと、Jensenスピーカーの煌びやかな音を実現している。

フロント・パネル

　チャンネルはノーマルとビブラートの2つ。その両方に感度の異なる2つの入力端子とブライト・スイッチが装備されている。ビブラート・チャンネルでは、クラシックなフェンダー・アンプのリバーブとトレモロ効果を得ることができる。

　フロント・パネルの右端に位置するパワー・ジュエルのライトは、通常動作時は赤く、ミュート・モード時はオレンジ色で点灯し、ウォームアップ時は赤とオレンジの間で点滅する。

リア・パネル

　リア・パネルの左端はIECインレットで、電源は100V-240V対応のユニバーサル仕様。

　中央からやや左に位置する2つのスイッチは電源スイッチとミュート・スイッチ。ミュート・スイッチはステージでの休止時間や録音の際に使用する。

　「OUTPUT POWER」の文字の下に配置されているノブは、出力を45W（＝フル）／22W／12W／5W／1W／0.5Wのいずれかに設定するための6ウェイ・スイッチで、これによりステージやスタジオ、自宅などの環境に合わせて出力を簡単に切り替えることができる。どの出力を選んでも素晴らしいサウンドが得られることも大きなメリットだ。

　「BALANCED／LINE OUT」の文字がある枠内に装備されているのは、左から、3ウェイのIRキャビネット・シミュレーション・スイッチ、バランス・ライン出力レベルのノブ、グランド・リフト・スイッチ、XLRライン出力端子。

　リア・パネルの一番右にはフット・スイッチの入力端子が取り付けられている。

USBポート／重量／付属品

　このページの写真では見えないが、リアパネルの下部（内側）には、ファームウェアのアップデートに使用するためのUSBポートが装備されている。

　アンプ全体の重量は16.33kg。オリジナルの真空管アンプと比較すると約半分の重さなので、自宅、スタジオ、ステージ間で頻繁にアンプを持ち運ぶ人は特に助かるだろう。

　そして付属品としてアンプのカバーと2ボタン仕様のフット・スイッチが付く。

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　以上がTone Master Super Reverbの主な特徴だ。オリジナルの真空管アンプと区別がつかないリアルなトーン、現代的な機能、軽量性に加え、真空管アンプのようなメインテナンスが不要であることも、購入を考える際には1つのポイントになるかもしれない。

　次の2つの動画は、上がTone Master Super Reverbの特徴を短く1分で紹介したもので、下はギタリストのデモ演奏を含む10分強の解説となっている。本機のサウンドと機能は、これらの動画で確認してほしい。