ステップアップを目指す人のための教則本『名演コピー＆アナライズで学ぶ本気のジャズ・ギター・メソッド』　3月22日（火）に発売

　ジャズ・ギターの教則本『名演コピー＆アナライズで学ぶ本気のジャズ・ギター・メソッド』（著者：山田忍）が、2022年3月22日（火）にリットーミュージックより発売された。

　本書は、ジョージ・ベンソン、グラント・グリーン、パット・マルティーノ、ウェス・モンゴメリー、ジョー・パスという5人の名手による演奏のコピーをしながら、ジャズの方法論を学んでいくものとなっている。おもな対象は「基礎的なレベルを脱して本格的なジャズに取り組みたい人」だ。

　本書に対応した動画はYouTubeで視聴できる。次の動画はその中の1つ。

　各項目のタイトルは「ウェス・モンゴメリーに学ぶ”リズミック・アプローチ”」、「ジョー・パスに学ぶ”リハーモナイゼーション”」など「（ギタリスト名）に学ぶ（技法名）」といったものになっており、コピーから何を学ぶか？という目的が明示されている。

コンテンツ

◎Chapter 1 ジョージ・ベンソンの「Stella By Starlight」
Method 1 ジョージ・ベンソンに学ぶ”ジャズの歌い回し①”
Method 2 ジョージ・ベンソンに学ぶ”音飲みのニュアンス”
Method 3 ジョージ・ベンソンに学ぶ”代理コードのアルペジオ①”
Method 4 ジョージ・ベンソンに学ぶ”アプローチ技法①”
Method 5 ジョージ・ベンソンに学ぶ”解決フレーズ”
Method 6 ジョージ・ベンソンに学ぶ”ジャズ単語①”

◎Chapter 2 グラント・グリーンの「All The Things You Are」
Method 1 グラント・グリーンに学ぶ”3rd音の連結”
Method 2 グラント・グリーンに学ぶ”代理コードのアルペジオ②”
Method 3 グラント・グリーンに学ぶ”ディミニッシュ・アルペジオ”
Method 4 グラント・グリーンに学ぶ”モチーフ・デべロップメント”
Method 5 グラント・グリーンに学ぶ”ツー・ファイヴ進行上のクリシェ”
Method 6 グラント・グリーンに学ぶ”メロディの引用”

◎Chapter 3 パット・マルティーノの「Just Friends」
Method 1 パット・マルティーノに学ぶ”アプローチ技法②”
Method 2 パット・マルティーノに学ぶ”メジャー7thインターヴァル・リック”
Method 3 パット・マルティーノに学ぶ”◯7th上のIIIm7(♭5)アルペジオ”
Method 4 パット・マルティーノに学ぶ”◯7th上の♭VII△7augアルペジオ”
Method 5 パット・マルティーノに学ぶ”ジャズの歌い回し②”

◎Chapter 4 ウェス・モンゴメリーの「I Remember You」
Method 1 ウェス・モンゴメリーに学ぶ”アンティシペーション”
Method 2 ウェス・モンゴメリーに学ぶ”リズミック・アプローチ”
Method 3 ウェス・モンゴメリーに学ぶ”ジャズの歌い回し③”
Method 4 ウェス・モンゴメリーに学ぶ”アドリブ上の代理コード”

◎Chapter 5 ジョー・パスの「Yardbird Suite」
Method 1 ジョー・パスに学ぶ”オーギュメント・アルペジオ”
Method 2 ジョー・パスに学ぶ”ジャズ単語②”
Method 3 ジョー・パスに学ぶ”コード崩しフレーズ”
Method 4 ジョー・パスに学ぶ”リハーモナイゼーション”

［巻末付録］
プレイヤー目線でのリスニング・ガイド

　また本書の序文は次の文章で始まる。

　ジャズは知識がなくても、楽しむことができます。それは、絵画や建築のスキルがなくても美術館のアートを楽しめることと同様です。しかし、自身が作品の作り手になりたいのであれば、有料の“音声ガイド”を聴きながら美術館を巡ることで、自身では思い付きもしないような視点が得られ、作品をより深く理解することができます。本書はそんな“音声ガイド”のような、プレイヤー目線での“ジャズ学びの書”でありたいと思います。

　つまり読者は、名手の演奏を聴きながら、そのガイドとなる本書を読むことで、これまではただ聴いて模倣していただけのフレーズに対しても、新たな見方と、より深い洞察を得ることができる。

　そして本書に書かれた練習法を続けることで、コピーで取得した方法論が他の場面でも活かせるようになり、さらには自分が所有するすべての音源が教材として使えるようになる、というのが本書の目指すところだ。

　さらなるステップアップを目指しているギタリストたちに、この本をお薦めしたい。