BOSS（ボス）のマルチ・エフェクターの最新モデル“ME-90”が、2023年7月29日（土）に発売される。
ME-90はギタリストたちに長く愛されてきたMEシリーズからの新製品で、コンパクト・エフェクターのような直感的な操作性、軽量かつ堅牢な筐体、充実したパラメーター・ノブとフットスイッチなど、同シリーズの特徴を受け継いだものとなっている。
一方、音質はさらにグレードアップし、高品位な11種類のAIRDプリアンプと60種類のエフェクトは、BOSSのマルチ・エフェクターのフラッグシップ・モデルであるGT-1000から継承している。
さらにSEND／RETURN端子やIRデータ読み込み機能も追加され、一層の軽量化も図られるなど、現代のギタリストに向けた大幅なアップデートが施されている。
では本機のおもな特徴を見ていこう。
1. 直感的なサウンド・メイク
ME-90は、MEシリーズ最大の特徴である“コンパクト・エフェクターのような極めて直感的な操作性”を継承している。
各エフェクト・ブロックには独立したパラメーター・ノブを搭載。ノブに手を伸ばせば即座に音色を調節できるため、マルチ・エフェクターの操作に不安を感じる人や、素早いサウンド・メイクを求められる人も、スムーズに操作が行なえる。
また作成したサウンドは本体に36種まで保存でき、いつでも簡単に呼び出すことができる。
2. サウンドを自在にコントロール
ME-90には8つのフットスイッチとエクスプレッション・ペダルが装備されており、これらによって音色を自在にコントロールすることができる。
またコンパクト・エフェクターを並べた感覚で各エフェクトをON／OFFする「MANUALモード」と、作成したパッチを切り替える「MEMORYモード」の2つのモードが搭載されているので、自分のプレイ・スタイルに合った操作方法が選択可能。
各エフェクトのステータスは、イメージに合ったLEDカラーで表示されるため、エフェクト・ブロックのステータスが一目でわかる。なお、白の単色表示を中心とした点灯タイプも用意されている。
3. 高品位なエフェクト群
ME-90の内蔵エフェクトのアルゴリズムは、BOSSのフラッグシップ・モデルであるGT-1000より継承されている。
定番のオーバードライブやディストーション、コーラス、ディレイはもちろん、演奏スタイルを充実させるルーパーやアコースティック・シミュレーターまで幅広く網羅。
本体では60種類、専用アプリを経由することで、さらに多くのエフェクトが使用可能だ。
リア・パネルにはSEND／RETURN端子も搭載。お気に入りのペダルをME-90のプリアンプの前段または後段に取り込み、統括したサウンド・メイクやコントロールを行なうこともできる。
4. BOSS最高峰のAIRDプリアンプ
ME-90には、BOSS GT-1000から譲り受けた高品位なAIRDプリアンプが搭載されており、真空管アンプさながらのサウンドと生々しいレスポンスを得ることができる。
プリアンプのタイプは、クラシックなコンボや、ハイゲインなスタック、BOSSオリジナルのタイプなど、厳選された11種類を搭載。様々なプレイ・スタイルに対応できる。
さらにリア・パネルのGt.AMP／LINEスイッチにより、アンプやPAなど、出力先に応じた最適な出力が行なえるため、いつでも理想的なサウンドで演奏することが可能。
専用アプリに接続すれば、さらに多くのプリアンプ・タイプにアクセスすることができる。
5. あらゆる環境に対応
ME-90では、その利便性、汎用性も大きく向上している。
まず筐体は堅牢性を維持しつつも、従来モデルより大幅に軽量化されたため、持ち運びがさらに容易になった。
さらに、エクスプレッション・ペダルは全長を拡大し、より安定した操作性を実現している。
アダプターだけでなく単3電池4本での駆動にも対応しているので、野外など電源のない環境でも使用可能。
さらにオーディオ・インターフェース機能も備えているため、USBを経由すればそのまま音楽ソフトにレコーディングすることもできる。
6. 専用アプリによるさらなる可能性
専用アプリBOSS TONE STUDIO for ME-90（Windows／Mac）を用いれば、PCでの音作りやパッチの管理も可能。本体だけではアクセスできないプリアンプ／エフェクト・タイプが使用可能になるため、サウンド・メイクの幅が大きく広がる。
さらに外部IRデータの読み込みにも対応。ME-90 IR Loader（Windows／Mac）を経由し、3つまで本体に読み込むことができる。
またオプションのBluetooth Audio MIDI Dual Adaptor（BT-DUAL）を装着すれば、モバイル端末からワイヤレスで専用アプリBTS for ME-90（iOS／Android）を使用したり、オーディオの再生も可能となる。
以上がME-90のおもな特徴だ。
なおME-90は、2014年発売のME-80（販売完了品）以来、MEシリーズとしては実に9年ぶりのニュー・モデルとなる。
そして前述のとおり、ME-90のプリアンプとエフェクトは、フラッグシップ・モデルのGT-1000より譲り受けたものとなっている。
MEシリーズの直感的な操作性と、GT-1000の高品位なサウンドの両方を兼ね備えたME-90。その実力を今すぐにも試してみたいという人は多いはずだ。
なおME-90の発売日は7月29日（土）だが、一部の楽器店ではすでに予約受付が開始されている。気になる人はさっそくデジマートをチェックしてみよう。
BOSS
ME-90
【スペック】
サンプリング周波数：48kHz
AD変換：24ビット+AF方式 ※AF方式（Adaptive Focus method）はADコンバーターのSN比を飛躍的に向上させるローランド／ボス独自の方式。
DA変換：24ビット
内部演算： 32ビット浮動小数点
エフェクト・タイプ：97種類
メモリー：36（ユーザー）＋36（プリセット）
フレーズ・ループ：38秒（モノ）
チューナー内部検出精度：±0.1cent
規定入力レベル：INPUT＝-10dBu、RETURN＝-10dBu
最大入力レベル：INPUT＝+7dBu、RETURN＝+7dBu
入力インピーダンス：INPUT＝1MΩ、RETURN＝1MΩ
規定出力レベル：OUTPUT L/MONO、R＝-10dBu PHONES＝-10dBu SEND＝-10dBu
出力インピーダンス：OUTPUT L/MONO、R＝1kΩ PHONES＝44Ω SEND＝1kΩ
推奨負荷インピーダンス：OUTPUT L/MONO、R＝10kΩ以上 PHONES＝44Ω以上 SEND＝10kΩ以上
コントロール：BANK▼/AMPスイッチ、BANK▲/EQスイッチ、CTL/REVスイッチ、MEMORY/MANUALスイッチ、1/COMPスイッチ、2/OD/DSスイッチ、3/MODスイッチ、4/DELAYスイッチ、PEDAL FXスイッチ、Gt. AMP/LINEスイッチ、POWERスイッチ、EXITボタン、WRITEボタン、CTLボタン、EDITボタン、PREAMP TYPEつまみ、GAINつまみ、BASSつまみ、MIDDLEつまみ、TREBLEつまみ、LEVELつまみ、EQ/FX2 TYPEつまみ、MODEつまみ、RATE/TIMEつまみ、DEPTH/FBつまみ、LEVELつまみ、REVERBつまみ、COMP/FX1 TYPEつまみ、SUSTAIN/SENS/-1OCTつまみ、ATTACK/TONE/-2OCT/DEPTHつまみ、LEVEL/PEAK/DIRECTつまみ、OD/DS TYPEつまみ、DRIVEつまみ、TONEつまみ、LEVELつまみ、MOD TYPEつまみ、RATE/KEYつまみ、DEPTH/HARMONYつまみ、E.LEVEL/RESONANCEつまみ、DELAY TYPEつまみ、TIMEつまみ、FEEDBACKつまみ、E.LEVELつまみ、OUTPUT LEVELつまみ、PEDAL FX TYPEつまみ、PEDAL FXペダル
ディスプレイ：7セグメント2桁（LED）
接続端子：INPUT端子、OUTPUT（L/MONO, R）端子、SEND端子、RETURN端子＝標準タイプ、PHONES端子＝ステレオ・ミニ・タイプ、USB COMPUTER端子＝USB Type-C（R）、Bluetooth ADAPTOR端子＝専用タイプ、DC IN端子
電源：アルカリ電池（単3形）×4またはACアダプター
消費電流：190mA
連続使用時の電池の寿命：アルカリ電池：約6.5時間 ※電池の仕様、容量、使用状態によって異なる。
外形寸法：443（幅）×220（奥行）×67（高さ）mm
外形寸法（ペダル傾き最大時）：443（幅）×220（奥行）×93（高さ）mm
質量（電池含む）：2.9kg
付属品：スタートアップ・ガイド、アルカリ電池（単3形）×4、「安全上のご注意」チラシ、保証書
別売品：ACアダプター=PSA-100S、Bluetooth（R）Audio MIDI Dual Adaptor: BT-DUAL
【価格】
オープンプライス
【問い合わせ】
ローランドお客様相談センター TEL：050-3101-2555 https://www.boss.info/jp/
