フリーザトーンより、オーバードライブ・ペダル“OVERDRIVELAND”が2モデル登場 フリーザトーンより、オーバードライブ・ペダル“OVERDRIVELAND”が2モデル登場

フリーザトーンより、オーバードライブ・ペダル“OVERDRIVELAND”が2モデル登場

 フリーザトーン(FREE THE TONE)より、“OVERDRIVELAND”という名のオーバードライブ・ペダルが2モデル登場した。

 2つのモデルのうち、品番がODL-1-CS(CUSTOM SHOP)のものは2023年10月21日に発売されており、もう一方のODL-1(STANDARD)は12月21日の発売が予定されている。

ODL-1-CS(CUSTOM SHOP)

ODL-1-CS(CUSTOM SHOP)のトップ・パネル

ODL-1-CS(CUSTOM SHOP)のバック・パネル

ODL-1(STANDARD)

ODL-1(STANDARD)のトップ・パネル
ODL-1(STANDARD)のバック・パネル

 OVERDRIVELANDは、今では入手困難となったダンブル(DUMBLE)のアンプを発想の元として開発されたものだ。

 設計者であるフリーザトーン代表の林幸宏氏は、これまでに20台以上のダンブル・アンプのメインテナンスや修理を経験し、自身も複数のアンプを所有していた。またダンブル・アンプは、クリーン・サウンドであっても歪んでいるように聴こえる独特の倍音を持ち、そのドライブ・サウンドは、まるでアンプが意思を持っているかのようにプレイする人の背中を押す。

 そうしたダンブル・アンプのサウンドとフィーリングを、ペダル・タイプのオーバードライブに持たせたいという発想から生まれたのがOVERDRIVELANDであるわけだ。

 そのおもな特徴を紹介しよう。

ノーマル・チャンネルについて

 OVERDRIVELANDにはノーマル(NORMAL)とドライブ(DRIVE)の2つのチャンネルが装備されている。

NORMAL/DRIVEのインジケーター

 サウンドの土台となるのはノーマル・チャンネルで、こちらでは基本のクリーン・サウンドからクランチ・サウンドまでを作ることができる。

 ノーマル・チャンネルを選択した状態で、すべてのノブをセンターに合わせて音を出すと、ピッキングの強弱に合わせて倍音成分が変化し、音色が変わる。このようにノーマル・チャンネルは、プレイヤーから様々なフレーズを導き出す豊かなトーンを持つ。

ノーマル・チャンネルの2つのスイッチについて

 ノーマル・チャンネルには、基本となるサウンドを設定するために2つのスイッチが用意されている。

EQ ON/GLASSスイッチと、ROCK/JAZZスイッチ

 “EQ ON/GLASS”スイッチはノーマル・チャンネルのイコライジング機能を設定する役割を持ち、“EQ ON”を選択するとトーン回路が動作する。

 逆に“GLASS”を選択するとトーン回路がバイパスされ、ブラックフェイスのフェンダー・ヴァイブロバーブ・アンプのBrightスイッチをオンにしたようなグラッシーなトーンを得ることができる。

 一方の“ROCK/JAZZ”スイッチは、ノーマル・チャンネルの周波数特性や増幅段のゲインを設定する役割を持つ。

 このうちの“ROCK”側は、ゲインを上げて音作りをすることを想定しており、低音域のゲインを少し下げつつも全体のゲインが上がるように設計されている。また、低音域の音量の上がり過ぎが原因で、アンプの入力段で音が潰れてしまうことを防ぐ。

 “JAZZ”側は、全体のゲインを下げた音作りを想定しており、低音域が豊かに出るように設計されている。

DRIVEチャンネルについて

 本機のDRIVEチャンネルを選択すると、ドライブ回路がノーマル・チャンネルの手前につけ足される。つまり入力側から、ドライブ回路、ノーマル・チャンネル回路、出力回路の順に信号が流れるようになる。

 このドライブ回路には、HI-CUTフィルター回路が装備されているため、高音域特性の調整が容易にできる。

 また、PUSHコントロールは、ドライブ回路からノーマル・チャンネルに送る信号レベルを調整することができ、これにより音圧感をコントロールすることが可能だ。

PUSHコントロール

HTS(Holistic Tonal Solution)回路について

 本機にはHTS(Holistic Tonal Solution)回路が搭載されている。

 HTS回路は従来のバッファー回路とは異なり、ギターの持つサウンド特性を極限まで引き出しながらインピーダンス変換を行ない、サウンドと低ノイズを両立させている。このHTS回路がエフェクトOFF時にもサウンドの音質劣化を防ぐ。

 また、出力信号は入力信号と同位相で出力されるので、位相反転の心配はない。

ODL-1-CSとODL-1の違いについて

 ODL-1-CSには、厳選されたパーツを使用したフリーザトーン・オリジナルのカスタム・モジュールが搭載されており、よりオープンで豊かな倍音を生み出す。

 またODL-1-CSとODL-1では電源切替機能の仕様が異なっているのだが、ODL-1-CSでは、オーディオ回路に供給する電圧をDC10V〜19Vまで無段階に調整することができる。また、電源電圧を変えることでクリッピング・ポイントが変化し、ドライブ・サウンドが劇的に変わるので、そのサウンドの変化を楽しみながら、自分の好みにマッチした電圧を見つけられるだろう。

 一方、ODL-1では、外部入力のDC9V、もしくは内部の昇圧電源(DC14.5V)のどちらかを選択することが可能。チューブ・アンプに供給する電源電圧を変えるとサウンドが変化するように、ODL-1でも電圧の違いによるサウンドの変化を楽しめる。


 以上がOVERDRIVELANDの概要だ。

 より詳しいことは、フリーザトーン代表の林幸宏氏とギタリストの菰口雄矢氏が登場する次の動画や、ODL-1-CSおよびODL-1の公式ページで見てほしい。

ODL-1-CS(CUSTOM SHOP) 公式ページ | FREE THE TONE
https://www.freethetone.com/custom_shop/detail99/

ODL-1(STANDARD) 公式ページ| FREE THE TONE
https://www.freethetone.com/products/detail98/

Free The Tone
OVERDRIVELAND ODL-1-CS(CUSTOM SHOP)

【スペック】
●入力インピーダンス:500kΩ以上
●出力負荷インピーダンス :10kΩ以上
●コントロール:NOR LEVEL 、DRV LEVEL 、TONE 、GAIN 、PUSH 、HI-CUT 、DRIVE 、EQ ON/GLASSスイッチ、ROCK/JAZZスイッチ、DC9V/VARIABLE切り替えスイッチ、電圧調整トリム
●端子:1/4 インチ標準フォーン・ジャック(入力、出力)、DC9V 入力ジャック(AC アダプター・ジャック)
●電源: DC9V 電池 (9V形006P型)、AC アダプター(DC9V センターマイナス)
●消費電流:DC9V 95mA
●サイズ: 97(D) × 120(W) × 51(H)mm(フットスイッチやジャック等の突起物含む)
●重量:420g(電池含まず)
●付属品 保証書、WEB サイトアクセスカード、安全上のご注意、ゴム足×4

【価格】
59,400円(税込)

【問い合わせ】
フリーザトーン http://www.freethetone.com

Free The Tone
OVERDRIVELAND ODL-1(STANDARD)

【スペック】
●入力インピーダンス:500kΩ以上
●出力負荷インピーダンス :10kΩ以上
●コントロール:NOR LEVEL 、DRV LEVEL 、TONE 、GAIN 、PUSH 、HI-CUT 、DRIVE 、EQ ON/GLASS スイッチ、ROCK/JAZZ スイッチ、DC9V/ DC14.5V 切り替えスイッチ
●端子:1/4 インチ標準フォーン・ジャック(入力、出力)、DC9V 入力ジャック(AC アダプター・ジャック)
●電源: DC9V 電池 (9V形006P型)、AC アダプター(DC9V センターマイナス)
●消費電流:DC9V 50mA
●サイズ: 97(D) × 120(W) × 51(H)mm(フットスイッチやジャック等の突起物含む)
●重量:350g(電池含まず)
●付属品:保証書、WEB サイトアクセスカード、安全上のご注意、ゴム足×4

【価格】
45,100円(税込)

【問い合わせ】
フリーザトーン http://www.freethetone.com