ウルフギャング・ヴァン・ヘイレンのシグネチャー・ギター“SA-126”がEVHより5月に発売

　フェンダー ミュージカル インストゥルメンツ コーポレーションは、ウルフギャング・ヴァン・ヘイレンのシグネチャー・ギター“SA-126”を、EVHブランドより2024年5月に発売することを発表した。

　この発表が行なわれた1月26日は、ウルフギャングの父であるエディ・ヴァン・ヘイレンの誕生日にあたる。

　SA-126は、ウルフギャング・ヴァン・ヘイレンと、EVHのマット・ブラウン（シニア・プロダクト・デベロップメント・マネージャー）、チップ・エリス（マスター・ビルダー）の3年にわたる共同開発と、ウルフギャング自身のバンドMammoth WVHのツアーでのロードテストというプロセスを経て生み出されたギターだ。

　本モデルはセミホロウ・ギターとソリッド・ギターのハイブリッドと言えるボディ構造を持ち、クラシックな雰囲気をまといつつも、スリム・ネックやコンパウンド・ラジアス指板、ジャンボ・フレット、高出力ピックアップなど、EVHのハイパフォーマンス・ギターのデザインと特徴を兼ね備えたものとなっている。

　また“多用途性”を念頭に置いてデザインされており、圧巻のリズム・プレイからハイ・スピードのソロ・プレイまでを優れたトーン・バランスでサポートする。

　そして製品のラインナップは、メイプル・トップでソリッド・カラーの“SA-126 Special”と、キルト・メイプルのトップに透明なフィニッシュを施した“SA-126 Special, Quilted Maple”の2モデルで、それぞれに2つのボディ・カラーが用意されている。

SA-126 Special

SA-126 Special, Quilted Maple

　ではSA-126のスペックを見ていこう。

ボディ

　ボディ・バックはチェンバー加工を施したマホガニー。そこに剛性と卓越したトーンを得るためのバスウッドのセンター・ブロックが追加されている。

　ボディ・トップはSA-126 Specialがメイプルで、SA-126 Special, Quilted Mapleはキルト・メイプル。

　通常は“fホール”と呼ばれるトップの穴は“E”の形になっており、ボディ・トップの周囲には5プライのバインディングが施されている。

ネック

　ネックはグラファイトの補強ロッドを内蔵したマホガニーで、形状はEVH Modified “C”。

　ネック・エンドにはスポーク・ホイールが装備され、トラスロッド調整が簡単に行なえるようになっている。

指板／インレイ

　指板はエボニーで、12～16インチのコンパウンド・ラジアスを採用。インレイは3つの長方形を並べたトリプル・ブロックになっている。

ピックアップ

　ピックアップは、フェンダーの専属ピックアップ・デザイナーのティム・ショウとEVHチームによって製作されたEVH SA-126を2基搭載。

　このピックアップからは、ガラスのようなクリーン・サウンドから、耳の肥えたゲイン・サウンド・ファンをも満足させる極上のドライブ・トーンまで、幅広いサウンドを得ることができる。

コントロール

　4つのコントロール・ノブは、ピックアップごとのボリュームとトーン。ピックアップの選択は、アッパー・ホーンに配置された3ウェイのトグル・スイッチで行なう。

ハードウェア

　その他のハードウェアは、Harmonicaブリッジ、ストップバー・テイルピース、キーストーン・チューニング・ペグを装備。

　これら金属パーツのフィニッシュは、SA-126 Specialではブラック、SA-126 Special, Quilted Mapleではゴールド（Tobacco Sunburst）またはクローム（Transparent Purple）で統一されている。

付属品

　そして本モデルには、アイボリー・ビニールの外装とクラッシュ・ブルー・ベルベットの内装を持ったSA-126ハードシェル・ケースが付属する。

　SA-126に対するウルフギャング・ヴァン・ヘイレン自身のコメントは次のとおり。

SA-126は、自分自身のサウンドを見つけるために必要なギターだったんだ。僕は自分自身のことをやりたかったし、その過程の中でセミホロウボディに惹かれ、それが僕のコアなサウンドになったんだ。ゴールは、クラシックなセミホロウギターの美しさと素晴らしいウォームなトーン、それにEVHが誇るパフォーマンススタイルとネックが融合した、まだ存在しないギターを作ることだった。

　EVHのカテゴリーマネジメント ヴァイスプレシデントのジョン・ロマノウスキーは、次のように語っている。

　父エディのレガシーを受け継いできたEVHの技術と、息子ウルフギャングが持つ独自のビジョンを融合させたこのSA-126。5月の発売を楽しみに待ちたい。