DURAN直伝“ネオ・ブルースの作法。”で使用した機材|ギター・マガジン2024年4月号連動 DURAN直伝“ネオ・ブルースの作法。”で使用した機材|ギター・マガジン2024年4月号連動

DURAN直伝“ネオ・ブルースの作法。”で使用した機材|ギター・マガジン2024年4月号連動

ギター・マガジン2024年4月号には奏法企画「DURAN直伝“ネオ・ブルースの作法。”」を掲載。その長い歴史の中で様々な進化を遂げてきたブルースに、さらに現代的なテクニックを取り入れた新たなスタイルを、ギタリストのDURANから学ぶ。今回はその連動動画内でDURANが使用した機材を紹介しよう。

文:関口真一郎 写真:星野俊

DURAN直伝“ネオ・ブルースの作法。”

DURAN直伝“ネオ・ブルースの作法。”の実演動画はギター・マガジン公式YouTubeで公開中。フレーズの譜面やプレイのポイントなどは本誌2024年4月号をチェック!
ギター・マガジン2024年4月号

ギター・マガジン2024年4月号
横山健のギター愛

ギター・マガジン2024年4月号の奏法企画は「DURAN直伝“ネオ・ブルースの作法。”」。ブルースをDURANが現代的に再解釈した“ネオ・ブルース”の技法を、動画&譜面で学んでいく。

GUITARS

Baum Guitars/Wingman with Tremolo

Baum Guitars/Wingman with Tremolo(前面)
Baum Guitars/Wingman with Tremolo(背面)

ビザールのようなルックスと即戦力なサウンドが強みの最新メイン

動画のSTEP1〜2、課題曲で使用したエレキ・ギターは、Baum GuitarsのWingman with Tremolo(Vintage White)。近年のメインであるAddictoneのDURANシグネチャー・モデルの調子が悪くなってしまったため、現在行なっているツアーでは本器をメインで使用している。

DURAN曰く、“ビザール・ギターのようなルックスで、即戦力になるギターを探していた”そうで、2023年に入手した。

元の仕様は2ボリューム、1トーンだが、フロント・ボリュームをマスター・ボリュームに改造して、手元の操作がしやすい大きなノブに交換。リア・ボリュームの箇所にはキル・スイッチを組み込み、トーンは回路をカットしノブも取りはずしている。オリジナルで搭載された2基のシングルコイルのJabmasterは“レトロな見た目とサウンドがいい感じ”とのこと。

ピックガードに描かれたテキスト・アートは本人直筆。


Harmony/1950s Monterey Colorama H952

Harmony/1950s Monterey Colorama H952(前面)
Harmony/1950s Monterey Colorama H952(背面)

デルタ・ブルースを彷彿させるローファイなサウンドの1本

“デルタ・ブルースを彷彿させる渋いアコースティック・ギターを探していて、つい最近eBayで見つけた”という1950年代製 Harmony Monterey Colorama H952。

最新作『30 Scratchy Backroad Blues』では、チャーリー・パットンのカバー曲「Down the Dirt Road Blues」で本器を弾いている。レコーディングはマイク録りで行なったが、ライブではアンプで鳴らすことができるよう、瓶の王冠の形をしたコンタクト・ピエゾ・ピックアップ、Crown Cap Pickupをテイルピース付近に装着。

全体的にパーツがくたびれており、ペグも不安定で弾いているうちにチューニングが乱れることもあるそうだが、“このちょっとズレてる感じが良いんです”とDURAN。

サウンドは、“かなりローファイで個性のある音で、ブルースに凄く似合う”とのこと。本企画ではアンプにつなぎ、アンプ側のボリュームを絞ってクランチ気味で鳴らした。

AMPLIFIER

Fender/1970s Princeton Reverb

Fender/1970s Princeton Reverb

アンプならではの自然な歪み感がブルージィ

最近手に入れたという小型チューブ・アンプ、Fender Princeton Reverb。70年代のシルバー・パネル仕様で、2023年に発表した『Electric Man』と、最新作『30 Scratchy Backroad Blues』のレコーディング時にも大活躍したという。

普段のメインはスピーカー4発のFender Super Reverbだが、レコーディングではこれくらいのサイズのほうが扱いやすいそうで、最新作を引っ提げたライブ・ツアーでも本機を使う予定だ。

映像収録時のツマミはボリューム5、トレブル5、ベース3、リバーブ4、スピード1、インテンシティ1。本機のボリュームを上げた時に自然に乗ってくるナチュラルな歪み感だけで弾いても、良い具合にブルージィなテイストが得られるという。

PEDALBOARD

DURANのペダルボード

飛び道具的ペダルも備えたメイン・ボード

2023年11月に発表した『Electric Man』のライブ/レコーディングのために組まれたペダルボード。ボードの詳細は、本作取材時の記事で紹介している。

動画では“弾いているフレーズがわかりやすいようにシンプルな歪みのみで”とのことで、左上のIbanezのTS9改造モデルのみを使用。

また、Fulltone TUBE TAPE ECHOは“間にかましているだけでも音色が柔らかくなる”という理由で、エコーをかけない時でもアンプとボードの間にプリアンプ的につないでおり、動画でも同様のつなぎ方で実演した。

Fulltone/TUBE TAPE ECHO(テープ・エコー)
Fulltone/TUBE TAPE ECHO(テープ・エコー)

ちなみに、ボード下段左から4つ目のスイッチャーは、B’zのテック・チームFATがカスタム製作したもの。発振音が出るように設定したBOSS DD-3(ディレイ)と、Electrograve Quad Oscillator(オシレーター)をそれぞれのスイッチに割り当て、踏んでいる間だけオンになる仕様だ。

そのほか、Gamechanger Audio Bigsby Pedal(トレモロ)など、フレーズをギミック的に聴かせるための飛び道具的なペダルを多く取り揃えている。

ギター・マガジン2024年4月号
横山健のギター愛

ギター・マガジン2024年4月号の奏法企画は「DURAN直伝“ネオ・ブルースの作法。”」。ブルースをDURANが現代的に再解釈した“ネオ・ブルース”の技法を、動画&譜面で学んでいく。