ギタリストが出くわしがちなシチュエーションを題材に、その解決方法を考えていく教則本『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』。第29弾は、コード感のあるギター・ソロを弾くための基礎を見直してみよう。
【シチュエーション29】
友人のレコーディングで
コード感のあるギター・ソロを頼まれた。
現場の風景
- コード進行はC△7→Dm7→Fm7→C△7。
- 勢い重視のAmペンタ一発で切りぬけようとした。
- しかし、友人からはコード音を追ったソロを頼まれた。
ダイアトニック・コードやツー・ファイブなど、コード理論をずいぶん勉強した甲斐あって、バッキングならほぼ対応できるようになった。おかげでセッションやレコーディングに引っ張りダコの毎日。ただし伴専職人としてだ。
友人のレコーディングを手伝っていたある日、“バッキングばっちりだったよ! ところでギター・ソロも入れたいんだけどヨロシク!”と言われてしまった。
コード進行はEx-1。思えばソロの勉強はこのところご無沙汰だった。仕方なくAマイナー・ペンタ一発で切り抜けようとする(Ex-2)。ほどなくして録音が止まった。
“あの、勢いはいいんだけど、もうちょっとコード音追ってくれる?”と友人の要望。仕方ない。今度はコード・ネームを見て知っているコード・フォームを押さえ、その音を1個ずつ弾いていく(Ex-3)。
再び録音が止められてしまった。友人“それ、ソロというよりアルペジオでしょ? 勢いがなくなっちゃったなぁ”。勢い重視なら、全体のキーだけ合わせてペンタ一発。コード音重視なら、コード・フォーム頼りのアルペジオ。その両者はどこか断絶しているように思える。うーん、ソロを基礎からやり直したい!
『38のシチュエーションで学ぶ 宮脇流セッション・ギタリスト養成塾〜アドリブ・マスター・コース』
品種 | ムック |
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著者 | 宮脇 俊郎(著) |
仕様 | A4判 |
発売日 | 2020.08.24 |
ISBN | 9784845635283 |