ジミー・ポンダーのフレーズ分析|クールなファンキー・チューンでのオクターブ奏法 ジミー・ポンダーのフレーズ分析|クールなファンキー・チューンでのオクターブ奏法

ジミー・ポンダーのフレーズ分析|クールなファンキー・チューンでのオクターブ奏法

『All Things Beautiful』(1978年)に収められたマイナー調のファンキー・チューン「Love Me Right」におけるプレイを参考に、ジミー・ポンダーのスタイルを学ぼう!

譜例作成/解説=久保木靖

ドリアン・モードで見せたウェス譲りのクールなオクターブ奏法

 以下の譜例はソロ後半のオクターブ奏法が炸裂している場面をシミュレートしたもの。Dマイナー一発に対してDドリアン・モードでソロを組み立てているが、特性音であるB音(13th)をほとんど使わずに演奏しているのが面白い。

「Love Me Right」風譜例
①:直前までのシングル・ノート主体のソロから、ここでオクターブ奏法主体にチェンジ。まずはDマイナー・ペンタトニック・スケールで雰囲気を掴みにいっている。
「Love Me Right」風譜例
②:E音(9th)を強調したフレーズが際立つ。[ペンタトニック・スケール+9th]はドリアン・モードで汎用性の高い音使いだ。
「Love Me Right」風譜例
③:B♭音はKey=Dmならインサイドだが、ドリアン・モードなのでアウト・フレーズとして機能している。
「Love Me Right」風譜例
「Love Me Right」風譜例
④:ブルーノート(A♭音)がアクセントとして渋〜くキマっている場面。
「Love Me Right」風譜例
⑤:Gメジャー・トライアドを弾いている。このB音がドリアン・モードの特性音だ。
「Love Me Right」風譜例
「Love Me Right」風譜例

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