メル・ブラウンのフレーズ分析 ブルーズン・ソウル in ジャズファンク!! メル・ブラウンのフレーズ分析 ブルーズン・ソウル in ジャズファンク!!

メル・ブラウンのフレーズ分析 
ブルーズン・ソウル in ジャズファンク!!

ブルース・フィーリング満載でファンキーなプレイが持ち味のメル・ブラウン。『The Wizard』(1968年)収録のミディアム・アップテンポのファンク・チューン=「Swamp Fever」を題材に、そんな彼のプレイスタイルを学んでいこう。

譜例作成/解説=久保木靖

ペンタで押し切る! 豪腕シグネチャー・プレイ

 メル・ブラウンの真骨頂、ミディアム・アップテンポのファンク・チューンにおけるソロをシミュレート。参考にしたのは『The Wizard』(1968年)に収録された「Swamp Fever」だ。

 D7一発の場面で[Dマイナー・ペンタトニック・スケール+ブルーノート(♭5th)]で“これでもか!”と弾き倒していく、まさにシグネチャー的なプレイ。ブルース定番フレーズの中に、チョーキングの粘りやピッチの揺らし方に大きな特徴が見られる。

①ドラム・ソロからのピックアップ・フレーズ。ブルーノートを加えてクロマチック・ラインを作る、ブルース常套のアプローチが見られる。
②聴く者の魂をも揺さぶる、音程変化が半音はあろうかという派手なビブラートが登場。
③リズム、ピッチともにかなりルーズに弾く場面で、恍惚とした表情が目に浮かぶようなブルージィな表現だ。
④マイナー・ペンタトニック・スケールの定番フレーズだが、クォーター・チョーキングのニュアンスによってフレーズを歌わせているのが見事!

ギター・マガジン2017年3月号
進撃のジャズファンク

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