Chase Blissの代表モデル＝MOODが機能＆サウンドの両面でアップデート　その実力を西田修大と徹底解剖

スコット・ハーパー（クリエイティブ・ディレクター）インタビュー

直感に従ってリアクションする、そんな体験こそがMOODだよ。

まず、あなたのプロフィールについて教えて下さい。

　OK！　僕の名前はスコット・ハーパー。ここ10年くらいはギター・ペダルにどっぷり浸かった生活をしているよ。実は過去に日本の山形県に住んでいたことがあって、その頃にエフェクターの世界に魅了されたんだ。

　その後は“Knobs”としてペダルのデモンストレーションを中心に活動しつつ、ジョエル・コルテ（Chase Blissのオーナー）との縁もあり、数年前にクリエイティブ・ディレクターとしてブランドに合流したという感じだね。

MOOD MKⅡの開発にはどのような形で関わっているのですか？

　デザイナーとしてMOOD MKⅡが何をすべきか決定していったんだ。あらゆるアイディアを洗い出して、何度もテストを重ねたよ。僕は電気的な設計はできないから、ペダルを最終的に使うことになるミュージシャンの立場になって考えるのが役目だと思っている。

　“サウンドは新しくてエキサイティングか？　快適に扱えるか？　複雑すぎないか？”。これが僕のペダル開発へのアプローチだね。

MKⅡへのアップデートに際してコンセプトはありましたか？

　先代MOODの自然な延長のように感じられることを目指したんだ。MOODはすでに多くのミュージシャンが作る音楽の一部になっていたから、その馴染み深さや親しみやすさを保つのが重要だと感じていた。MOODならではのスピリットは失わず、可能な限りすべての要素を改良するのがコンセプトだったよ。

改良内容について、ユーザーのリクエストを忠実に反映したそうですね？

　そのとおり！　リクエストはすべて実現したよ。MKⅡではよりパワフルな新しいハードウェアを導入したから、本当に自由に開発が進められた。前バージョンでは諦めていたことがすべて実現できたと言えるだろうね。

　ステレオに対応して、ループは2倍の長さになり、オーバーダブも可能だ。もちろん音質も向上したし、ディープなMIDI制御も実装したよ。すべてが強力になったんだ。

使いこなし方についてユーザーにアドバイスするとしたら？

　MOOD MKⅡは“驚きと発見”で形作られていて、すべてを理解しなくてもいいペダルなんだ。コントロールは実はシンプルなんだけど、直感に従って新しい音にリアクションする、そんな体験こそがMOODだよ。

　意味があったり美しくある必要もない。たとえ何をやっているかわからなくても瞬時にエキサイティングなサウンドを生み出せるのさ！　ギター・ペダルってものは学ばなくても楽しんで使えるべきだよね。

どんなスタイルのギタリストにオススメしたいですか？

　アンビエントや実験的な音楽が好きなギタリストならすぐに親近感を感じてくれると思うよ。だけど、自分をインスパイアしてくれるような新しいサウンドを探しているすべてのプレイヤーに楽しんでほしいね。

MOOD MKⅡのサウンドを一言で表現するとしたら？

　“Playful”！

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