夕日（NEE）がフェンダーPlayer Ⅱシリーズのジャズマスター、ジャガー、ムスタングを徹底試奏！

What is Player Ⅱ Series？

人気のPlayerシリーズに
新たなモデルとカラー・バリエーションを追加

トラディショナルなルックスとモダンな仕様を組み合わせたギター／ベースをラインナップした、フェンダーのPlayerシリーズ。“フェンダーで最も売れている”という本シリーズが進化を遂げ、新たなモデル／カラー・バリエーションを追加し、2024年7月にPlayer Ⅱシリーズがスタートした。

ストラトキャスター、テレキャスター、ジャズマスター、ジャガー、ムスタングといったフェンダーの伝統的なモデルを軸に、ハムバッカー搭載のモデルもラインナップ。全モデルに共通して、ネックには肌触りの良いサテンのウレタン・フィニッシュが施されており、スムーズなフィンガリングを実現しているのもポイント。カラー・バリエーションも豊富で、ビビッドな色合いの原色カラーや、クラシカルな3カラー・サンバーストなど、幅広いテイストからチョイスできるのも大きな魅力だ。

さっそくNEEのギタリスト、夕日による試奏と共に、このPlayer Ⅱシリーズの魅力を紐解いていこう。

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夕日が試奏したPlayer Ⅱシリーズの3モデルを紹介！

シンプルな操作感が魅力の即戦力ジャズマスター

フェンダーの高級モデルとして1958年に発表されたジャズマスター。Player Ⅱシリーズでは、伝統的なマルチ・サーキット（リズム・ボリューム／トーン・スイッチ、リズム／リード・スイッチ）を廃止し、3wayピックアップ・セレクターとマスター・ボリューム&トーンというレイアウトを採用。シンプルな仕様ながら本格的なジャズマスターのサウンドが得られる新世代の1本だ。

ブリッジ・サドルには、“Jazzmaster® Bridge with Mustang® Saddles”と名付けられたムスタング用のブリッジが搭載されている。このブリッジは、いわゆる“弦落ち”が起こりにくいのが特徴。丁寧に研磨されたブリッジ溝はスムーズなアーミングをサポートしつつ、チューニングの安定性も確保している。

ピックアップには、ダイレクトでクリアなトーンを持つPlayer Ⅱシリーズの専用機、“Player Series Alnico 5 Jazzmaster® Single-Coil”が搭載されている。芯のあるクリーン・サウンドからオルタナティブな轟音まで幅広いサウンド・メイクを楽しめるだろう。

Fender Player Ⅱ
Jaguar

独特なジャガー・サウンドはそのままにパーツをアップデート

1962年に発表された、ジャズマスターの兄弟モデルであるジャガー。Player Ⅱシリーズではアルダー・ボディ、メイプル・ネック、スラブ貼りのローズウッド指板などのクラシカルな魅力はそのままに、ジャズマスター同様にマルチ・サーキットを廃止。シンプルな仕様に生まれ変わり、幅広いプレイヤーが手に取りやすいモデルとなった。

特徴的なポイントとして、リアとフロントそれぞれにPlayerシリーズ専用設計のピックアップがマウントされてる。リアは“Player Series Alnico 5 Jaguar Single-Coil”、フロントは“Player Series Alnico 2 Jaguar Single-Coil”で、双方の出力差や、ミックス・ポジション選択時の音色を考慮した、フェンダーこだわりのチョイスだ。どちらのピックアップもジャガー独特のサステイン&バイト感をたっぷりと残しつつ、明瞭感をプラス。現代のポップスの中でも存在感が消えない、オリジナリティ溢れるサウンドだ。

ブリッジ・サドルには、ジャズマスター同様に“Jazzmaster® Bridge with Mustang® Saddles”を採用。新設計の“ClassicGear”ペグと合わせて、安定したチューニングを実現している。

指板はスラブ貼りのローズウッド。Player Ⅱシリーズの特色であるサテン・ウレタン・フィニッシュと、スムースな形状に研磨されたフレッド・エッジがポイントだ。

Fender Player Ⅱ
Mustang（Maple & Rosewood）

2種類の指板が選べるハードテイル仕様のムスタング

1964年にスチューデント・モデルとして発表されたムスタングも、Player Ⅱシリーズの仕様に準じた新たな仕様でラインナップ。カラーは鮮やかな5つのフィニッシュ、指板はメイプルもしくはスラブ貼りローズウッドの2つからチョイスできる。メイプルはスピード感抜群な音の立ち上がりとブライトな音色が特徴。スラブ・ローズウッドはメイプルに比べ音の重心が低めで、コシのあるサウンドが魅力だ。

ジャズマスターとジャガー同様、このムスタングもシンプルなサーキットを採用しているが、一番の特徴はトレモロ機構を廃したハードテイル・ブリッジだろう。ハードテイルのためアーミングはできないが、ブリッジをボディにダイレクト・マウントする恩恵は大きく、ボディの鳴り感やチューニングの安定性は抜群。シビアな調整をせずとも、ライブ／リハーサル現場に即戦力なムスタング・サウンドをいつでも持ち込める。

ピックアップにはリア、フロント共にPlayerシリーズ専用の“Player Series Alnico 5 Mustang® Single-Coil”を搭載。ピックアップ・セレクターはシンプルな3wayだ。

Yuhi’s Impression

どんな人でもPlayer Ⅱシリーズは
“買い”だと思います。

Player Ⅱシリーズのジャズマスター、ジャガー、ムスタングを弾いてみた第一印象を教えて下さい。

僕はジャガーを持っているんですが、Player Ⅱのジャガーは自分のものと比べてスイッチのコントロールが少なく、操作がわかりやすいですね。色んなスイッチの役割を全部覚えるのって、けっこう大変だと思うんです。Player Ⅱのギターはコントロールが最低限必要なので、“買ってすぐ使えるギター”というのが第一印象でした。

サウンドはどうでしたか？

どれも素直な音でした。ピックアップがこのシリーズのために作られたものなんですよね？　なので、このギターたちが一番出したい音をわかっているような感じがしました。無理にカスタマイズをしなくても使えると思います。

夕日さんが自分のバンドで使うとしたら、それぞれどのような楽曲で使いますか？

ジャガーはネックがショート・スケールなので、派手なプレイがしやすいイメージがあるんです。例えば低音弦で速弾きのレガートみたいなフレーズを弾きたい時はジャガーを選びますね。

それに比べてジャズマスターは、上手く言えないですけど“暖かさ”が特徴的だと感じたんですよ。なので、僕が使うとしたらバラードだったり、暖かさを感じるような“ジャズマスター専用曲”で使う気がします。

ムスタングだけはアームが付いていないハードテイル仕様なので、やっぱりピッチにシビアになりたい曲で活躍すると思います。激しいプレイをした時にチューニングが狂いづらいっていうのは大きなメリットですよね。なので今回の3モデルの中だと、特にムスタングが使いやすいなという印象でした。どんな曲でもいけるんじゃないかな。

ムスタングのメイプル指板とローズウッド指板の違いはどう感じましたか？

僕は普段ローズウッド指板のギターを使っているので、メイプルは弾いた瞬間に“速っ！”という感覚がありました（笑）。弾いた瞬間にボリュームがMAXで出てくる感じですね。ファンキーなカッティングとかで映えそうです。

ローズウッドは安定感がありますね。それと指板がしっとりとしているので、指への吸い付きが少ないんですよ。なのでスライドが多いプレイだったり、左手のポジション移動が多いプレイがやりやすいんじゃないかなと思います。

Player Ⅱシリーズに共通して、フレットやネックの印象はどうでしたか？

フレットのエッジが丸く削られていたり、ネック・グリップがサラサラになっているっていう前情報は聞いていたんですけど、いざ弾いてみたら何も気にならなかったというか。“ここ、エッジが立ってなくて凄いな”みたいな感覚すらなかったですね。プレイしている時のストレスが何もないっていうのが一番良いと思います。だから1フレットからハイ・フレットまで、“グン！”とスライドするフレーズとかもビビる必要がないですよ。

最後に、Player Ⅱシリーズはどういったプレイヤーにオススメですか？

答えになってないかもしれないですけど、どんな人にもオススメできます。ギターを始めたての人や学生の方でも、お手頃な値段なので手が届きやすいですよね。それと、“普段はストラトキャスターを使ってるけどジャズマスターも欲しい”みたいなプロのプレイヤーにもオススメできます。シンプルな仕様なので即戦力で使えると思いますよ。どんな人でも、このPlayer Ⅱシリーズは“買い”だと思います。