最新の小型ギター・アンプを、Suspended 4thの鷲山和希の試奏コメントと共に紹介する本企画。今回はBLACKSTARのID:CORE V4 Stereo 10 Bluetoothをチェック！
取材／文：鈴木誠 撮影：大谷鼓太郎 アイキャッチ・デザイン：猪野麻梨奈
Blackstar
ID:CORE V4 Stereo 10 Bluetooth
独自の“ISF”と専用ソフトで
想定外サウンドにも出会える1台
Blackstar（ブラックスター）は、イギリス・ノーサンプトンに拠点を持つアンプ・ブランド。2007年に登場し、特許取得済みのISF（Infinite Shape Feature）コントロールなど特徴的な機能を持つ。
本機は3インチ・スピーカー2発を搭載する10Wのトランジスタ・アンプ。アンプ・モデリングに相当する6つの“VOICE”を持ち、ディレイ、モジュレーション、リバーブも各4種類を内蔵。サウンドに作用するISFツマミは一般的なEQやTONEと異なり、左に回せばパーカッシブで締まったアメリカン・サウンドが得られ、右に回せばウッディで温かみのあるブリティッシュ・サウンドが得られるとしている。
専用ソフト“Architect”は、PC／MacにUSB Type-Cケーブルで接続して使用。本体パネルにない3バンドEQや各エフェクトの詳細設定が行なえるほか、画面上のサイコロ・マークをクリックするとパラメーターがランダムに変更され、思わぬサウンドとの出会いも楽しめる。
Washiyama’s Comment
それぞれの特徴が反映されていて
勉強にもなる万能なアンプ
鷲山 いわゆるシミュレーター系の整った音色という印象で、歪んだ音にナチュラルなコンプ感があるから弾いていて楽しいです。小型アンプってクリーン・トーンのアタックがピーキーになってしまうイメージでしたが、これは6弦開放から1弦のハイポジまでキレイに出ますね。
それと、出力を1Wに切り換えても低音がちゃんと聴こえます。EQを担うISFツマミのサウンド変化は、真ん中から左に回すとクローズド・バック、右に回すとオープン・バックっぽくなると思いました。ローの据わり方でハイの聴こえ方も変わるんですよね。VOICEの中で好きなのはOD 1とOD 2で、基音がちゃんと聴こえるので、歪んでいてもコードの分離感がちゃんと得られます。
PCソフトでは3バンドEQやノイズ・ゲートが設定できるのも嬉しいですね。キャビネット・シミュレーターで2発や4発を選べば低音が複雑になっていきますし、マイクの種類もそれぞれ特徴が反映されていて、初心者には勉強になりますね。かなり万能なアンプだと思います。
BLACKSTAR
ID:CORE V4 Stereo 10 Bluetooth
【スペック】
●出力：10W（パワー・リダクション時：1W）
●コントロール：VOICE、GAIN、VOLUME、ISF、MOD、DLY、REV、TYPE、LEVEL、TAP、MANUAL、1W/10W POWER、 Bluetooth
●入出力端子：INPUT、LINE IN / STREAMING、USB-C、CABRIG & PHONES
●スピーカー：3インチ×2
●電源：DC10Vパワーサプライ
●サイズ：340（W）×185（D）×265（H）mm
●重量：約3.7kg
【価格】
34,100円（税込）
【問い合わせ】
コルグお客様相談窓口
https://korg.com/support_j/
https://jp.blackstaramps.com/ja/
