2025年9月、全国4箇所のCLUB QUATTROをめぐるツアーを行なったThe Birthday(クハラカズユキ, ヒライハルキ, フジイケンジ)。ギタマガWEBでは最終日の渋谷CLUB QUATTRO公演にて、フジイケンジの機材を撮影することができた。本記事では、このツアーでフジイが使用したペダルボードを本人のコメントを交えてご紹介しよう。
文=小林弘昂 機材撮影=新保勇樹
Fujii’s Pedalboard


エフェクターの歪みをメインにした新たなサウンドメイク
【Pedal List】
①BOSS / CE-1(コーラス)
②BOSS / BD-2(オーバードライブ)
③JHS Pedals / SuperBolt V1(オーバードライブ)
④Xotic / AC Booster(オーバードライブ)
⑤BOSS / TR-2(トレモロ)
⑥ZOOM / MS-70CDR(コーラス/ディレイ/リバーブ)
⑦下村音響株式会社 / 飛飛機械 compact11(ディレイ)
⑧Maxon / AD-900(ディレイ)
⑨Ernie Ball / VP JR 250K F-sugar Mod.(ボリューム・ペダル)
⑩Radial / Bones TwinCity(アンプ・セレクター)
⑪KORG / Pitchblack mini(チューナー)
⑫FREE THE TONE / PT-1D(パワー・サプライ)
The Birthdayでのフジイのペダルボード。ギターからは①〜⑩まで番号順につながれており、⑩Bones TwinCityから信号が2つに分岐。
1つはメイン・アンプのフェンダーHot Rod DeVille 212 Ⅳに接続され、この音は常時出力されている。もう1つはブースト用アンプのマーシャルLead & Bassに接続され、ギター・ソロ、リフなど、プッシュしたい時に⑩Bones TwinCityでオンにし、Lead & Bassの音も加えている。
⑪Pitchblack miniは⑨VP JRのチューナー・アウトに接続。

フジイは以前まではアンプで歪みを作っていたのだが、今回のライブではアンプ(Hot Rod DeVille 212 Ⅳ)をクリーンにし、②BD-2でメインの歪みを作っていた。
②BD-2のGAINノブにはプラモデルのタイヤが取り付けられ、つま先でノブを動かせるようになっている。その際にTONEノブも小さいものに取り替えられたとのこと。GAINノブは9時、TONEノブは12時方向にセッティングされていた。

ギター・ソロの際は②BD-2に加えて③SuperBoltもオンにする。今回、新たにThe Birthday用のボードに加わった④AC Boosterは試しに置いていたそうで、ほとんど使用しなかったというが、“吉川(晃司)さんのライブで使ってみようと思って買いました。すごく良かったです”とのこと。
⑤TR-2はもともとチバユウスケの所有物。「愛でぬりつぶせ」のアルペジオ、「サイダー」、「誰かが」と「Nude Rider」のリフ、「COME TOGETHER」の2番でオンにするなど、この日のライブではかなりの頻度で使用していた。
⑥MS-70CDRはコーラス、ディレイ、リバーブが選択できるマルチ・エフェクターで、フジイはコーラス(CLONE CHORUS)として使用。「青空」、「サイダー」、「声」、「COME TOGETHER」でオンにしていた。

①CE-1もコーラスだが、今回のライブでは未使用。曰く“CE-1はつないでいるだけでアナログな音になって、その感じが好きなのでつないでいます。コーラスはMS-70CDRのほうが抜けが良いと思います”とのこと。①CE-1は入力感度スイッチをlowにセッティングし、level controlノブを2時方向に上げている。

ディレイはThe Birthday加入当初から不動の2台がセットされている。⑦飛飛機械は「JOIN」や「Red Eye」などで派手な発振効果を演出するためのもの。オン/オフのスイッチ部分とコントロール部分が分かれた設計となっており、フジイはマイク・スタンドにコントロール部分をセットしてリアルタイムでノブをコントロールしている。

⑧AD-900は②BD-2と同じく、D-TIMEノブとD-LEVELノブにプラモデルのタイヤが取り付けられており、つま先でノブの位置を動かせるようにしている。本機はショート・ディレイにセッティングして「Red Eye」で常時オンにしているほか、この日は足でノブを操作し、「サイダー」の2番から暖かいミディアム・ディレイを加えていた。
2025年9月19日(金)渋谷CLUB QUATTRO
【Setlist】
01. LOVE ROCKETS
02. JOIN
03. 愛でぬりつぶせ
04. 青空
05. サイダー
06. Red Eye
07. 誰かが
08. Nude Rider
09. 声
-Encore-
10. COME TOGETHER
11. 涙がこぼれそう with TOSHI-LOW(BRAHMAN)
12. READY STEADY GO





