7つのトピックで知る、マーク・レッティエリ。 7つのトピックで知る、マーク・レッティエリ。

7つのトピックで知る、マーク・レッティエリ。

まずはマーク・レッティエリのプロフィールからおさらいしておこう。ここでは、2019年3月号の『NOW』連載に掲載した「6つのトピックで知る、マーク・レッティエリ」の情報にアップデートを加えた形で、彼に関する基本情報をお届けする。

文=福崎敬太 Photo by Danny Work

1.
マーク・レッティエリって
どんなギタリストなの?

Photo by Danny Work

1984年2月4日、カリフォルニア出身。現在はテキサス州ダラスを中心に活動している。父親が趣味でギターを弾いており、家にあるギターで遊んでいたところ“レッスンを受けるか?”と提案され、11歳頃に本格的にギターを始めた。その後大学時代にはさまざまなバンドに参加。プリンスのホーン・アレンジも担ったフィリップ・ラッシター(tp)と結成した“Country Fried Soulband”で、2007年にスナーキー・パピーと共演する。それがきっかけで同バンドに参加するようになった。

2.
マークを有名にした職人集団
スナーキー・パピー。

Photo by Frederick M. Brown/Getty Images

2004年にマイケル・リーグ(b)を中心に結成された、スナーキー・パピー。主要メンバーは18人ほどいるが、それぞれ多方面で活動しているため、ライブ出演メンバーはその時々で変わる。マークは2007年頃からほぼ固定メンバーとして参加。グラミー賞で最優秀コンテンポラリー・インストゥルメンタル・アルバムを受賞した『SYLVA』にももちろんクレジットされており、「The Clearing」ではギター・ソロも披露。名実ともにマークに一流ギタリストの仲間入りをさせたのがこのスナーキー・パピーというわけだ。

3.
マーク・レッティエリに
影響を与えたギタリストたち。

『Joe Satriani』
ジョー・サトリアーニ

ロックなサウンドはジョー・サトリアーニからの影響が強いようで、本作がマークのお気に入り。バンドとしてのライブ感やハイレベルなアレンジが好きだと語ってくれた。ほかにも『Crystal Planet』や『The Extremist』もオススメとのこと。

『Official Bootleg USA ’06』
ジェフ・ベック

ジェフ・ベックからは多くを学んだようで、言われてみればアーミングやレガートなどにその影響が隠れているか? フェイバリット・アルバムは本作で、“彼はクールで常にギタリストとして成長や変化を重ねてきた。その真骨頂がこの作品だ”と語る。

『The Gold Experience』
プリンス

NPGホーンズのリーダーとも共演しているマークにとって、プリンスはやはり特別だろう。“クールなロック・チューンがあるんだよね”と本作のポイントを語ってくれたが、「Dolphin」などはたしかに骨太なギター・ソロもあってロックだ。

『A Go Go』
ジョン・スコフィールド

ヘヴィなロックに飽き始めた頃に出会った作品で、マークにとって本作はターニング・ポイントだそう。ストレートアヘッドなジャズとは少し違うテイストに夢中になったそうで、本作同様『Bump』でも音楽的に学ぶところがあったと語っていた。

『Larry Carlton』
ラリー・カールトン

スタジオ・ミュージシャンとして尊敬しているそうで、クルセイダースでのプレイが一番好きとのこと。ほかにもスティーリー・ダンの「滅びゆく英雄」のソロは“アメイジング!”と言っていた。本作は2019年の取材をきっかけに、改めて聴いてみたという1枚。

『Elementary』
ワー・ワー・ワトソン

ワー・ワー・ワトソンのキレのあるカッティングがマークのリズム・ギターにも生きている。彼の両親がソウル・ミュージックを聴いていたこともあり、幼い頃からモータウンの音楽などでワー・ワーのギターを聴き、それが体に染み込んでいるのだろう。

4.
最高のグルーヴィ野郎たち
フィアレス・フライヤーズ。

ヴルフペックからジョー・ダート(b)とコリー・ウォン(g)、そしてドラムにネイト・スミスを加えたスーパー・グルーヴィ・バンドに、マークも参加している。1st作となるセルフ・タイトルのEPが掛け値なしの超名盤。マークはおもにバリトン・ギターを弾いているが、ソロやスナーキー・パピーとは違う、コシの強いファンキーなカッティングを聴かせている。ほかにもコリー・ウォンはもちろん、ブレイク・ミルズもゲスト参加。2020年に待望のフル作をリリースした。

5.
Instagramも要チェック
マークのギターを堪能せよ!

マークはSNSでの発信にも意欲的。インスタグラムの@mjlettieriでは自撮りのギター・プレイも多く配信している。どれも爪弾くというレベルではなく、バック・トラックまでしっかり作り込んで、録音の質も高いのがうれしい。ジャズ、ファンクからヘヴィ・メタルまで、超ハイ・レベルなテクニックが満載なので、片っ端からコピーしていけばフレーズのネタにはきっと困らなくなるはず! さらに最新機材にも詳しいマークの愛用ペダルやアンプなども公開されているので、機材好きも要チェックだ。

6.
愛用機材リストも公開!
ギタリスト必見の公式HP。

マーク・レッティエリのオフィシャルHP(https://www.marklettieri.com)をぜひチェックしてみてほしい。“GEAR”という項目には彼が使っているギターやアンプなどの機材が詳細に記載されており、“Gibson Les Paul Standard, Dimarzio 36th Anniversay PAF pickups, 2002”など、ピックアップの交換情報まで公開。弦やピック、DAWのソフトも載せるこだわりようだ。

7.
マークを特集した
ギタマガ2019年3月号も要チェック!

ギター・マガジン2019年3月号では、30ページにわたりマーク・レッティエリの魅力に迫った特集記事を展開。ルーツやそれぞれのバンドでの活動、プレイ哲学などを語ったインタビュー、愛用機材紹介、必聴参加作ディスコグラフィ、参考譜例などを掲載しているので、未読の方は要チェック!

作品データ

『Deep: The Baritone Sessions Vol.2』
Mark Lettieri

Leopard/2021年4月16日リリース

―Track List―

01. RED DWARF feat. Daric Bennett & Justin Stanton
02. MAGNETAR feat. Adam Deitch & Shaun Martin
03. PULSAR feat. Robert “Sput” Searight
04. TIDAL TAIL
05. VOYAGER ONE feat. Nate Smith & Bobby Sparks
06. STAR CATCHERS feat. Steve Lukather, Jason “JT” Thomas, Wes Stephenson, and Philip Lassiter & The Philthy Hornz
07. BLUE STRAGGLER feat. Travis Toy
08. NEBULAE feat. TaRon Lockett, Frédéric Yonnet & Braylon Lacy
09. SUPERNOVA feat. Keith Anderson
10. SUBLIGHT

―Guitarists―

マーク・レッティエリ、スティーヴ・ルカサー