『ギタリストなら絶対に聴くべき名盤40』の新たなテーマは“ニッポンのブルース”です。1969年から1990年にかけて録音された名盤を、下記の4つのパートに分けて順次公開します。紹介するアルバムは必ずしも年代順に並んでいるわけではありませんが、日本ブルースの歴史を地域と時期の両面から俯瞰できる構成です。
- 誕生前夜〜関西ブルースの幕開け
- 関西ブルース〜ソウル/ファンキー・スタイル
- 関西圏から関東圏へ
- 関東圏での隆盛〜ホンモノとの共演
では「1.誕生前夜〜関西ブルースの幕開け」から行きましょう!
文・選盤=久保木 靖
Various Artists
『Live In Magazine No.1/2』

●リリース:1973年
●ギタリスト:レイジー・キム、塩次伸二、山岸潤史
デビュー前のウエスト・ロードが参戦!
記録された日本最古の“本格的なブルース”。東京・新宿にあったマガジン1/2というライブハウスで録音されたもので、アナログ盤500枚の限定プレスだった。デビュー前のウエスト・ロード・BBや妹尾隆一郎(harp)に加え、英米滞在歴のあるレイジー・キムの泥臭いスライド・ギターが超貴重だ。チェスの名盤『Drop Down Mama』にも通じる雰囲気あり。
*本記事はギター・マガジン2021年7月号にも掲載しています。