ディスク・レビュー『プリティ・ヴィシャス』 ザ・ストラッツ ディスク・レビュー『プリティ・ヴィシャス』 ザ・ストラッツ

ディスク・レビュー『プリティ・ヴィシャス』 ザ・ストラッツ

『プリティ・ヴィシャス』
ザ・ストラッツ

『プリティ・ヴィシャス』 ザ・ストラッツ
ユニバーサル/発売中/全13曲

これまでにない曲の振り幅を求め、たどり着いた新境地のサウンド

 2022年のSUMMER SONICにおける熱狂が記憶に新しいストラッツの5thは、フォーク・ロックともハートランド・ロックとも言える③、ファンキーなダンス・ロックの⑨、オルガンが鳴るサザン・ソウルなバラード⑩が新境地を印象づける。

 持ち前のポップ・センスをアピールしながら、ホーンやストリングス、シンセもふんだんに使っており、従来のハードロックやグラム・ロックにとどまらない曲の振り幅を求めたことは明らかだ。

 ギターのアダム・スラックもチョーキングやスウィープでの泣きフレーズ、ブギなコード・リフと同時に、空間系やモジュレーション系の音色を大胆に織りまぜている。

 ネオ・サイケな②を始め、ニューウェイブとも言える音像は、今回のチャレンジの大きな成果と言えそうだ。

 そのほか、ストーンズ風のロックンロール⑦で左右で鳴らしたコード・リフや、ピアノ・バラードの⑪の歌裏で鳴る味わい深いリード・プレイなど、ギターの聴きどころも多い。

(山口智男)

【曲目】
①トゥー・グッド・アット・レイジング・ヘル
②プリティー・ヴィシャス
③アイ・ウォント・ラン
④ハンズ・オン・ミー
⑤ドゥー・ホワット・ユー・ウォント
⑥ロックスター⑦リメンバー・ザ・ネーム
⑧バッド・ディシジョンズ
⑨ベター・ラヴ
⑩ギミー・サム・ブロッド
⑪サムボディ・サムデイ
⑫フォーリン・ウィズ・ミー – アコースティック(フロム・アンプラグド・アット・イーストウェスト)*
⑬プリティー・ヴィシャス – アコースティック(フロム・アンプラグド・アット・イーストウェスト)*
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