崎山蒼志の未知との遭遇  第33回:エクスプローラーの購入・リフが来る 崎山蒼志の未知との遭遇  第33回:エクスプローラーの購入・リフが来る

崎山蒼志の未知との遭遇 第33回:エクスプローラーの購入・リフが来る

新世代のシンガー・ソングライター/ギタリスト、崎山蒼志の連載コラム。1人のミュージシャンとして、人間として、日々遭遇する未知を自由に綴っていきます。 月一更新です。

デザイン=MdN

これからはリフが、来ます

前回の連載の際に綴った、Burnyのエクスプローラー・タイプ(エルボー・カット)を購入しました! 試奏した晩には購入を決意していました。憧れのエクスプローラーにテンションが上がります。

崎山蒼志の使用ギター

子どもの頃から父親の影響もあり聴いていたメタリカのジェイムズ・ヘットフィールドが、ESPのエクスプローラー型のモデルを弾いていることでその存在を知って、潔い見た目に子どもながらに心惹かれていました。

そこから10年弱経って、オーストラリアのバンド、キング・ギザード&ザ・リザード・ウィザードがスラッシュ・メタル調のアルバム『Infest The Rats’ Nest』(2019年)を出した時、メンバーのスチュ・マッケンジーがボディに穴の空いた奇妙なエクスプローラーを使用していたことから、再度エクスプローラーに注目するようになりました。形は“ザ・エクスプローラー”で、目立つ見た目ながらも、木目調なのでギラつく派手さがないんです。僕も“これだったら持てるかもしれない、持ってみたい”と思いました。

その後、エリック・クラプトンのエルボー・カット・モデルの存在を知り、メタル調以外でも全然弾いていいんだという気持ちと、エルボー・カットならではの見た目の落ち着きにビビッときて、ずっと探していました。それがついにこないだ大阪で出会いまして。Burnyっていうところもグッときます。

マホガニーのボディで、気持ちよく鳴ります。現在ツアー中で、購入した次のライブからエレキのメイン機として使用しました。フェンダーのTwin Reverb(改造済)の2チャンネルで、ボリュームは3〜4、トレブル3、ミッド5〜6、ベース5あたりに設定しています。

エフェクターは、まずMad ProfessorのSweet Honey Overdriveを通り、3つのツマミをすべて10時くらいに設定しています。かれこれ半年以上メインのオーバードライブで、音のほどよい粘り気と抜け感が気に入っています。エクスプローラーのハムバッカーとの相性も良く、ワイドレンジで素直な歪み方をしてくれます。

次につなぐのはBOSSのDS-1(改造済)です。知人に貸してもらい、最近導入しています。もとのDS-1よりファズっぽいサウンドで、Sweet Honey Overdriveに重ねがけして使っています。エクスプローラーとの相性が抜群で、往年のハードロック的サウンドを作り出すことができ、テンションが上がります。最近、ブラック・サバスのアルバム『Paranoid』(1970年)であったり、60年代後半から70年代前半のロック、ハードロックにどハマりしていますので、自分の中でタイムリーなサウンドでもあります。

そのうしろは、JPTR FXのSuper Weirdo、この連載でも何度も名前を出しているグリッチ・ファズです。ストラトがメインの際は、リードを弾く時のメイン・ブースターとして使用していたのですが、エクスプローラーですとローが出過ぎて、音がブーミーすぎるため、Sweet Honey OverdriveとDS-1の状態で更に暴れたい時にかけるようにしています。

そこから、Electro-HarmonixのQ-Tron、Death By AudioのREVERBERATION MACHINE、BOSSのチューナーと続きます。Q-Tronはもう好きすぎて、多分エフェクターボードからはずさないんじゃないかなと思います。JPTR FXの Super Weirdoのところは、Death By AudioのFUZZ WARに戻してもいいかなと考えています。

先ほども触れたのですが、ハードロックにハマっていまして、そのロック・リフの痛快なほどの潔さ、ストレートな音のかっこよさに心震えています。僕もエクスプローラーでそんなロック・リフを作りたい。これからはリフが、来ます。

著者プロフィール

崎山蒼志

さきやま・そうし。2002年生まれ、静岡県浜松市出身のシンガー・ソングライター。2018年、15歳の時にネット番組で弾き語りを披露、一躍話題に。独自の言語表現で文芸界からも注目を浴びている。

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