ワンランク上のシールド・ケーブル徹底試奏!ProvidenceS101 “Studiowizard” ワンランク上のシールド・ケーブル徹底試奏!ProvidenceS101 “Studiowizard”

ワンランク上のシールド・ケーブル徹底試奏!
Providence
S101 “Studiowizard”

文:井戸沼尚也、関口真一郎、編集部 製品撮影:星野俊

プロビデンス
S101“スタジオウィザード”

レコーディングに焦点を当てた1本

日本におけるハイエンド機材の草分け的存在であるプロビデンス。このS101は広いレンジが求められる本格的なレコーディングや、エフェクターを多用する状況などを念頭に開発されたもの。プラグとケーブルの製作、アッセンブリは日本の熟練職人が手作業で行なっている。原音を損なわずに低域から高域までの広いレンジをカバーし、抜けのよいサウンドが特徴だ。またノイズに強く、柔軟性にも優れている。

NISHIDA’S COMMENT

過度に色付けされていない、自然でギターらしい音!

日本のギタリストなら誰もが一度は見たことあるケーブルですよね。やっぱりなんというか、安心できる音です(笑)。ギターらしい自然な音がしますよ。このケーブルと比べると、ほかのケーブルはチューニングされているというか、良い/悪いではありませんが色付けされているようにすら感じます。もちろんケーブルで積極的に音作りをするのもアリですが、こういうケーブルを使ってほかの機材で出音を調整するほうが音作りが早いかも?

ライン録音レビュー
スタジオ向けというコンセプトもあり録音には最適なモデル。豊かなミッドを中心に、全体的に“ギターらしい音”にまとめてくれる。(編集部)

BRAND INTRODUCTION
プロビデンス

すべてのギタリストに最適なケーブルを

 ギター機材全般に精通し、とりわけケーブルに関しては30年以上のキャリアを誇る代表・奥野氏が率いるプロビデンス。同社のポリシーは“ギタリストひとりひとりのニーズに応じた製品を提供する”こと。使うギターや演奏スタイルによって最適な音響特性は異なるという考えから、ケーブルのみでも非常に多彩なラインナップを誇る。

 開発にあたって、モデルごとにプラグやケーブルの内部構造・素材はもちろん、サウンドに関係するすべての要素を徹底的に検証。膨大なサンプルを作成するため、開発期間は長いもので1年に及ぶことも。例えば人気のパッチ・ケーブルであるP203は、決して“通常のケーブルを短くしただけのもの”ではなく、パッチとして必要な柔軟性やサウンドを考慮し、色までもトーンを構成するひとつの要因としてこだわり抜かれているのだ。

 また、木材で作られるギターを取り扱う企業として何かできることはないか……という思いから、企業活動として新たにLIVEWIREブランドのケーブルを展開。収益の一部を、環境保護を始め社会貢献活動を行なう団体への支援に充てている。

 “トラブルやストレスを抱えずパフォーマンスに集中できるケーブルを”という、ブランドの思いが詰まった製品をぜひ試してみてほしい。(文:編集部)

OTHER MODEL

[写真左]LIVEWIREのLWZ102B(2.5m:3,900円)。“2.5m/4m/8m”という実際の使い勝手を追求した長さを提案。

[写真右]Z102(3m:6,500円)は音の粒立ちや迫力のある歪み、真空管アンプとの相性の良さが魅力。レンジが広く、ライブの現場はもちろんレコーディングにもオススメのモデル。

Providence
S101 “Studiowizard”

価格 : 6,500円(3m S-S)
パシフィクス info1@pacifix-ltd.com

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*本記事はギター・マガジン2020年10月号にも掲載されています。

本号の特集は「’70s BLUE NOTE〜70年代ブルーノートとクロスオーバー前夜のギタリスト」。”新時代の音を作ってやる”という気概のこもった当時のギタリストたちのプレイと、デヴィッド・T.ウォーカー、リー・リトナーらの証言インタビューで、彼らのドラマと偉業に迫っていく。