“自宅時間も増えてDTM環境を整えたいけど、オーディオI/Oのチェック・ポイントがわからん！”、“ウチのオーディオI/Oも古くなったし買い替えたい。安くて良い最新モデルないかな？”というそこのアナタ！ アナタにピッタリの1台を見つけるために、特集『5万円以下で買える！ ギタリスト向けオーディオ・インターフェース8選』では、8台の異なるキャラクターを持つ機種をピックアップしてご紹介。案内人は、プロデュース・ワークやSNSへの動画投稿などで多数の宅録を経験しているOvallのギタリスト、関口シンゴ。今回はギタリストの味方＝ZOOMから、慣れ親しんだマルチ・エフェクターの操作性で使える、超小型なオーディオI/O＝GCE-3を見ていきましょう。
取材／文＝編集部 撮影＝星野俊
ZOOM
GCE-3
ギタリストにオススメする3つの理由
①見た目がギタリスト向き！！
このルックスの遊び心、理解できるのはギタリストだけでしょう！ 撮影した写真で見るとわからない人もいるかもしれないので念のため記述しておくが、この液晶表示とツマミはダミー。ポケットに収まる超コンパクトなサイズでこのユーモア溢れる作り。さすがZOOM、振り切ってます！！
②超わかりやすいスペック！
機能的にもシンプルで、インプット、USB接続端子、ヘッドフォン端子、ボリューム、AUXインが本体に付いているだけ。これは接続で迷う人はほとんどいないでしょう。オーディオI/O本体としてできることは少ないが、逆にシンプルだからこそ“ギターを録音したい”だけの人であれば楽しめること間違いなし！
③操作性がマルチ・エフェクター
付属のPC用アプリケーション“ZOOM GUITAR LAB”の操作性はZOOMのマルチ・エフェクターと近く、煩雑なPC操作が不安な人でも直感的に使えるはず。膨大なエフェクト／パッチ・ライブラリを使うことで、DTMのみならず、クオリティの高い自宅練習用の機材としても使えるだろう。
マルチ・エフェクター的に操作して
そのままのサウンドでREC可能！！
オーディオ・インターフェース機能付きのマルチ・エフェクターから、エフェクトの操作画面をPC上に移設したもの、と考えるのがシンプルかもしれない。エフェクト処理は内蔵DSPで行なうのでDAWレコーディング時でもニア・ゼロ・レイテンシーでストレスなく演奏できる。また、Guitar LabでエミュレートしたサウンドがそのままDAWソフトへ入力されるため音決めは直感的に操作可能だ。AUXインも備えているため、PC上の音源以外にもさまざまな音楽プレイヤーを接続してジャムることができるのもギタリスト向きだろう。合計200種以上のエフェクト／アンプ・モデルが使用可能なうえ、Cubase LEのライセンスも付属するので、買ったその日から即録音可能！
試奏 by 関口シンゴ
外観の遊び心もさすがZOOM！
どんなギタリストでも楽しめると思いますが、特に“DTMって難しいのかな”って思っている人に、“こんなに簡単なんだよ”って伝えてくれるモデルですよね。マルチ・エフェクターと似ている、というか一緒ですもん（笑）。外観の遊び心もさすがZOOMっていう感じですし、本体のコントロールのシンプルさも潔い。音もすごくギターに特化している印象で、低域が必要以上に出るとこもったりしてあとでカットしたりするんですが、この機種は中域のおいしいところが抜けるようにコントロールされている感じがします。あと、DAWからのプレイバック音だとレイテンシーが出てしまいますが、マルチ・エフェクターに直でヘッドフォンを挿している感じなのですごく弾きやすいですね。ギターを始めた中高生にプレゼントするの、最高じゃないですか？
| HiZ入力（※ギターに最適な入力） | ○ |
| チャンネル数 | 1 |
| 対応デバイス | Mac、Windows |
| パソコンとの接続端子 | USB Type C |
| バス・パワー（※USB接続でPC側から電源供給） | ○ |
| 入力端子 | インプット（モノラル・フォーン）×1、AUXイン（ステレオ・ミニ）×1 |
| 出力端子 | ヘッドフォン・アウト（ステレオ・ミニ）×1 |
| サンプリング・レート（音質） | 24bit／44.1kHz |
| 付属ソフト | Zoom Guitar Lab、Steinberg Cubase LE |
| 付属品 | USBケーブル（type A to C） |
| 価格 | オープン・プライス （市場実勢価格9,000円前後／税抜） |
COLUMN
デジタル機器初心者の編集部Fがセッティングしてみた。
①見慣れた感じに安心しきって、取材日1台目に抜擢！！
②小さい！！ かわいい！！ この遊び心、ギターやっていない人に伝わらないだろうなぁ。最高だなぁ……。
③そして、安心のZOOM、日本語の優しいマニュアルがついてますよ！
④公式HPのサポートで検索ね。まだまだ余裕ありますよ〜。
⑤自分の製品を選ぶわけですね。で、Macって書いてあったやつをとりあえずダウンロード！
⑥上司にはよく「また勝手に〜」と言われますが、インストール指示には従順です。
⑦で、アプリを開きます。ドキドキ……。
⑧やばい、楽しい！！ どのプリセットも即戦力なんですけど……。
⑨キコ・ルーレイロのサウンドがあるじゃないですか！！ これは一生遊べる。
⑩エディットも楽しい！ で、ここで作った音がそのまま入力されている……めちゃくちゃわかりやすいじゃん！
⑪1台目がこれだったら、このあとも楽勝だな！！（5分後、首をかしげながら、説明書とにらめっこ） （完）
初心者的インプレッション
エフェクターで長らくお世話になっているZOOM。日本のブランドだし、説明書やサイトの流れも本当にわかりやすい！！ 見た目のお茶目さも含めて、ワタクシのようなデジタル機器ビビりの心の壁をスッとすり抜けてくるのです。実際使ってみても、マルチ・エフェクターとまったく同じ感覚で使えたので、これは迷う人のほうが少ないのでは？？ 導入ハードルは実作業的にも精神的にも低いので安心！！
