野呂一生(CASIOPEA-P4)のサウンド・システム ギター・プロセッサーを軸にしたシンプル・スタイル 野呂一生(CASIOPEA-P4)のサウンド・システム ギター・プロセッサーを軸にしたシンプル・スタイル

野呂一生(CASIOPEA-P4)のサウンド・システム 
ギター・プロセッサーを軸にしたシンプル・スタイル

 ステージ・アンプを持たないスタイルになって久しい野呂一生だが、近年のライブではそのシステムもさらにシンプルに。なんと、ほぼギター・プロセッサー1台だけでサウンド・メイクを完結させている。CASIOPEA-P4のアルバム『NEW TOPICS』のレコーディングでも活躍したという、野呂サウンドの根幹を担うLine 6 Helixのセッティング&使用法を見ていこう。

取材/文=伊藤雅景 写真=星野俊

Sound System

野呂一生のサウンド・システム。

シンプルを極めた野呂のサウンド・システム

【Pedal List】
①Line 6/Helix Floor(マルチ・エフェクター)
②BOSS/TU-2(チューナー)
③TC ELECTRONIC/G-Minor(MIDIコントローラー)

野呂は現在、なんと①Line 6のHelixのみでサウンド・メイクを完結させているそうだ。ステージ・アンプもなく、①からのライン出力をPAへそのまま送っている。

使用しているモデリングは以下のとおり。

音色の種類使用しているHelix内のモデリング
クリーンDeluxe Comp → Jazz Rivet120 → 1×12 Cali IV
クランチ&ディストーションRed Sqeeze → Valve Driver → Stone Age 185 → 1×12 Cali IV

空間系はおもにディレイ、コーラス、オクターバーを使用しており、ディレイは③のMIDIコントローラーでも呼び出せるようなセッティングになっている。

クランチ・サウンドはディストーションのモデリングの組み合わせをそのまま流用しており、先頭のコンプレッサーのレベルを下げることで歪み量をコントロールしているそうだ。

野呂一生のライブ時のセッティング。

上写真はライブ時のセッティングを再現したもの。ギター用のモニター・スピーカーにはYAMAHAのDXR12を使用しており、Helixの1/4”OUTからの信号が出力されている。

Helix下部の角度調節台。
Helixの下部には踏みやすいように角度を調節する台が設置されている。
野呂一生が使用するミキサー(YAMAHA/MG-06)
こちらのミキサー(YAMAHA/MG-06)でモニターから出るギターの音量を調整している。

作品データ

『NEW TOPICS』
CASIOPEA-P4

『NEW TOPICS』
CASIOPEA-P4

HATS UNLIMITED/HUCD-10315/2022年10月12日リリース

―Track List―

01. TODAY FOR TOMORROW
02. DREAMER’S DREAM
03. UNTHINKABLE
04. NoOne…EveryOne…
05. Vivaciously
06. DAILY BREAD
07. A BEAM OF HOPE
08. PURE HEART
09. FLY ME TO THE FUTURE
10. THANKS A LOT

―Guitarist―

野呂一生