バウム・ギターズの魅力が詰まった“オリジナル・シリーズ”を、代表シェイプごとに紹介! バウム・ギターズの魅力が詰まった“オリジナル・シリーズ”を、代表シェイプごとに紹介!

バウム・ギターズの魅力が詰まった“オリジナル・シリーズ”を、代表シェイプごとに紹介!

デンマークのハンドメイド・ギター・ブランド、バウム・ギターズ(Baum Guitars)。彼らの名を世に知らしめたのが、一部の工程を工場作業に置き換え、最終調整をデンマークで行なうことで、コストダウンと高品質を両立させた“オリジナル・シリーズ”だ。バウムの魅力が詰まった本シリーズを、ブランドの代表的なボディ・シェイプごとに見ていこう。

文=福崎敬太 協力=バウム・ギターズ、神田商会、トミー・モリー

“オリジナル・シリーズ”とは?

バウム・ギターズの“オリジナル・シリーズ”は、彼らがハンドメイドで生み出すギターの魅力を、手の届きやすい価格で実現したラインナップだ。

“カスタムショップ・シリーズ”や“リバイバル・シリーズ”などでオーダーメイドされるモデルをベースに、一部の工程を海外工場での作業に置き換え、コストダウンに成功。彼らが用意した3Dモデルのデータを用いて木材加工などが行なわれ、その後デンマークへと送られると、バウム・ギターズの職人たちによって最終的なセットアップが施される。これにより、“バウム・クオリティ”も保証されている。

本シリーズについて、ブランド創設者であるモーテン・バウはこう語る。

オリジナル・シリーズはデラックス・エディションであり、デンマークのデザインにおける精巧さに根づいたものとなっています。

ヴェガ・シリーズ(注:スペックをシンプルにすることで、さらなるコストダウンを実現したシリーズ)の上位に位置づけており、より多くのモデルを提供しています。

オリジナル・シリーズは、カスタム製作の“ゴールドサウンド(Goldsound)・ピックアップ”、ビグスビーB50もしくはB70、ネックとヘッドのバインディング、マッチング・ヘッド、ローステッド・メイプルなど、様々なスペックの選択が可能となっています。

さらにそこに、新たなレビテーター(Levitator)・ローラー・ブリッジと、プレシジョン・チューナー(Precision Tuners)を搭載しています。

Goldsound Jabmaster
Goldsound Jabmaster
Levitator Bridge
Levitator Bridge

代表的な4つのボディ・シェイプ

Conquer 59

バウムを代表するセミホロウ・モデル

バウム・ギターズにとって最初のモデルであるConquer 59。ソフトで洗練された曲線を持つセミホロウ・モデルで、メイプル・トップのマホガニー・ボディ、1ピース・ローステッド・メイプル・ネック、ローズウッド指板という材構成。

ピックアップには、アルニコ5を使用した“Goldsound Jabmaster”を搭載しており、ダイナミックなサウンドで多彩な使い方が楽しめる1本に仕上がっている。

“Teardrop”と呼ばれるヘッド形状を持つ、ストップ・テイル仕様のConquer 59、ビグスビーB50を搭載したConquer 59 with Tremoloをラインナップ。さらに、新型のヘッド形状“Wave”を採用したConquer 59-W with Tremoloも登場した。


Backwing

最もラウドにデザインされた主力モデル

モーテン・バウが“最もラウドなギターです”と語るBackwingは、リバース・オフセットのマホガニー・ボディに2基のミニ・ハムバッカー=Goldsound Goldbuckersを搭載したモデル。そのロックなコンセプトを体現すべく、ヘッド形状は片側6連の“Blade”に統一されている。

ローラー・サドルを搭載したオリジナルのレビレーター・ブリッジとストップ・テイルピースによって、ヘヴィなプレイでも安定したチューニングを約束してくれる。


Leaper Tone

アコースティックな響きを持つセミ・ホロウ・モデル

Leaper Toneについてモーテン・バウに尋ねると、“トップ材にスプルースを採用することで、ほかのセミ・ホロウ・モデルよりもアコースティックな特性が強く、ウッディなトーンが得られます”と答えてくれた。ボディ厚を44mmと薄く設定していることで、適度なブライトさを持ち合わせていることもポイントだ。

丸みを帯びたキュートなボディ・シェイプに合わせるのは、“Teardrop”ヘッド。ピックアップにビンテージのP-90サウンドを目指したRewind 52を搭載したモデルには、ストップ・テイル仕様とビグスビーB70仕様がラインナップ。さらに、Goldbuckerを搭載したLeaper Tone Pure Blackも加わった。


Wingman

“ファースト・バウム”にオススメの万能な1本

スタイリッシュなラインと立体的なエルボー・カットを持つモダンなルックスのWingman。モーテン・バウ曰く“ファンク、ブルース、ポップ、ロックからヘヴィ・メタルまで、多彩なスタイルにフィットするモデル”で、シンプルながら万能な1本だ。

ボディはマホガニーで、シルク(艶なし)・フィニッシュのネックは1ピース・ローステッド・メイプル、指板はローズウッドを採用。ピックアップはConquer 59同様、Goldsound Jabmasterを搭載している。

ストップ・テイル仕様とビグスビーB70仕様のTeardropヘッド・モデルと、WaveヘッドのWingman-W With Tremoloをラインナップしている。