夜の本気ダンスの“切れ味”を生み出す、米田貴紀のライブ使用機材 夜の本気ダンスの“切れ味”を生み出す、米田貴紀のライブ使用機材

夜の本気ダンスの“切れ味”を生み出す、米田貴紀のライブ使用機材

新作『dip』をリリースした夜の本気ダンス。その方向性を決める、切れ味鋭い強烈なテレ・サウンドを聴かせるのが、ボーカル&ギターの米田貴紀だ。そんな彼のジャキジャキなカッティング・ワークを生み出す、ギター、アンプ、ペダルボードを紹介しよう。なお、本記事のセッティングは、2024年2月に撮影したライブ用のもの。

撮影/文=福崎敬太 協力=KAZUKI KIRYU(DAICHIGUMI&Co.)

Guitars

Fender/American Standard Telecaster

Fender/American Standard Telecaster(前面)
Fender/American Standard Telecaster(背面)

夜ダンの“ジャキジャキ”グルーヴを生み出す

ライブで使用するのは、このアメリカン・スタンダード・テレキャスターの1本のみ。最新作『dip』のレコーディングでは、「虹」でギブソンES-335を使用した以外は、基本的に本器がメインとして弾かれた。

最新のフェンダー純正ピックアップにアップデートしたほか、ブリッジ・サドルが錆びてしまったため交換している。

リア・ピックアップをチョイスしており、ボリュームやトーンはフル。VOXアンプと組み合わせた“ジャキジャキ”なサウンドで、バンドのキャラクターを決めるリフやバッキングを奏でている。


Fender/Johnny Marr Jaguar

Fender/Johnny Marr Jaguar(前面)
Fender/Johnny Marr Jaguar(背面)

今は楽屋用だが“ずっと気になっていた1本”

ライブで使うことはほとんどないが、サブ器としてスタンバイするジョニー・マー・モデル。楽屋で弾く用のギターでもある。

エンジニアから本モデルの存在を紹介され、それからしばらく経ったのちに楽器店で出会って購入したそう。“一度何かの曲で短い部分を弾いたかもしれないですが、レコーディングではほぼ使っていないですね”とのこと。

Pedalboard

米田貴紀のペダルボード

【Pedal List】
①Electro-Harmonix/Nano Holy Grail(リバーブ)
②One Control/Chamaeleo Tail Loop(スイッチャー)
③EX-Pro/32 volt Booster(ブースター)
④Mad Professor/Sweet Honey Overdrive(オーバードライブ)
⑤BOSS/JB-2(オーバードライブ)
⑥Mad Professor/Ruby Red Booster(ブースター)
⑦MXR/M108S 10 Band EQ(イコライザー)
⑧BOSS/DD-500(ディレイ)
⑨BOSS/TU-2(チューナー)
⑩BOSS/FS-5L(フット・スイッチ)

テレのジャキジャキ感を活かす

米田のライブ用ボード。ギターからリバーブ①に入力され、スイッチャー②のループで③〜⑦を経由したのち、ディレイ⑧をとおってアンプへ出力される。

スイッチャー②はプログラム・モードを選択しているが、使い方はほぼダイレクト・モードと同じ感覚とのこと。各ループの構成と使い方は以下のとおりだ。

  
  
  

ループペダル構成用途
L1ブースター③ほとんど使用せず。
L2オーバードライブ④メインのサウンドで基本的にオン。
L3オーバードライブ⑤ドライブ・サウンドの際にBD-2モードでオン。さらに歪ませたい時には、外部フット・スイッチ⑩でJHSモードに切り替える。
L4ブースター⑥+イコライザー⑦ソロなどでオンに。ブースト量と音色を⑥で決め、帯域補正を⑦が担う。

先頭のコーラス①は特定の曲で使うわけではなく、ライブの演出として残響や深いリバーブが欲しい時に踏む。

また、最後段のディレイ⑧は、ロングとショートで使い分ける。ロングはほとんど使わないが、コーラス①と同様に、アウトロのフレーズに対して足したりと演出的に使用。ショートはリフなどのフレーズでは基本的にオンにしている。

Amplifier

VOX/AC30CC2X

VOX/AC30CC2X

テレキャスターを活かすシンプルなセッティング

米田のメイン・アンプはVOXのAC30CC2X。もともとTOP BOOSTチャンネルを使っていたが、良いセッティングが見つからず、現在はEQセクションのないNORMALチャンネルを使用している。

アンプ自体のサウンドは少し歪む程度にしており、“テレのシャキッとした感じが出る”ように意識してセッティングしているそう。各ツマミは以下のとおり。

AC30CC2Xのセッティング

夜の本気ダンス “blue spring 18 dip” TOUR

日程/会場

  • 2024年5月6日(月・祝)/栃木・HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2
    17:30開場/18:00開演
  • 2024年5月7日(火)/神奈川・F.A.D YOKOHAMA
    18:30開場/19:00開演
  • 2024年5月10日(金)/岡山・CRAZY MAMA 2nd Room
    18:30開場/19:00開演
  • 2024年5月11日(土)/愛媛・松⼭サロンキティ
    17:30開場/18:00開演
  • 2024年5月21日(火)/兵庫・Music Zoo KOBE 太陽と⻁
    18:30開場/19:00開演
  • 2024年5月29日(水)/北海道・札幌 Sound lab mole
    18:30開場/19:00開演
  • 2024年5月31日(金)/新潟・CLUB RIVERST
    18:30開場/19:00開演
  • 2024年6月16日(日)/福岡・LIVE HOUSE CB
    17:30開場/18:00開演
  • 2024年6月21日(金)/大阪・梅⽥CLUB QUATTRO
    18:00開場/19:00開演
  • 2024年6月26日(水)/愛知・名古屋CLUB QUATTRO
    18:00開場/19:00開演
  • 2024年7月2日(火)/東京・渋⾕CLUB QUATTRO
    18:00開場/19:00開演

チケット

  • ⼀般前売:5,000円(税込/ドリンク代別途必要)
  • 学割前売:3,900円(税込/ドリンク代別途必要)

※情報は記事公開時のものです。最新のチケット情報や公演詳細は夜の本気ダンス公式HPをチェック!

夜の本気ダンス公式HP
https://fan.pia.jp/honkidance/

作品データ

夜の本気ダンス『dip』ジャケ写

『dip』 夜の本気ダンス

ビクター/VICL-65916/2024年1月24日リリース

―Track List―

  1. ピラミッドダンス feat. ケンモチヒデフミ
  2. DYWD?
  3. Vivid Beat
  4. GOOD LUCK
  5. Gold
  6. ABRAKADABRA
  7. パセティックガール
  8. Crush me

―Guitarists―

西田一紀、米田貴紀