ギタリストなら必ず持っておきたい、ペダル型チューナー7選! 【2024年版】 ギタリストなら必ず持っておきたい、ペダル型チューナー7選! 【2024年版】

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ギタリストなら必ず持っておきたい、ペダル型チューナー7選! 【2024年版】

クリップ・チューナーもいいけれど、やっぱりペダルの安心感が好き! そんなギタリスト諸兄の熱い想いにお応えして(?)、ペダル型チューナーの最新モデルを弾き比べてみました。チューニングの精度やディスプレイの視認性に加えて、バッファやバイパス音といったサウンド面にも言及しているので、お気に入りの1台が見つかるかも?

取材・文=井戸沼尚也 デザイン=猪野麻梨奈

試奏するのは……西田修大

西田修大

西田修大

にしだ・しゅうた ●1988年生まれ、広島県出身。中村佳穂BANDや君島大空合奏形態、Songbook Trio、Ortanceなど、数多くのアーティストのギタリストとして活躍中。愛器はフェンダー・ジャズマスター。約20台ほどのペダルを駆使したエフェクティブなプレイに定評がある。ギター・マガジンの“NEW PRODUCTS REVIEW”のレビュアーを務めるほか、『The EFFECTOR BOOK』(シンコー・ミュージック刊)にもたびたび登場するなど、機材好きとしても知られる。

ラインナップ

One Control/Minimal Series Tuner MKII with BJF BUFFER

総評 by 西田修大

自分がチューナーをどこでどう使うのか、それをきちんと認識することが、チューナー選びの第一歩です。──西田

西田修大

反応、ディスプレイの見やすさ、精度の適切さを重視しています

 今回、7機種を使用してみて、各社が当然のようにバッファに力を入れているのが印象的でした。バッファードとトゥルー・バイパスを選べるのも当たり前になりつつあって、チューナーがますます進化している感じです。

 個人的には、これまでにない1台4役のホットトーン、多機能でカスタマイズもできるウォルラス・オーディオの製品が、特に印象に残っています。ほかの製品も含めてどのモデルも本当に良かったのですが、チューナー選びはどれでもいいわけではなくて、自分の用途に合ったものを選ぶことが大切です。

 選び方の大前提として“チューナーをどう使うか問題”があります。あなたがライブをやる方だとして、その場合にチューナーをペダルボードのどこに置いて使うのか。“ボードの先頭に入れて使う派”の場合は、信号が真っ先にチューナーを通るわけですから、音の良い、好みの音のチューナーを探す必要があります。

 ワン・コントロールやTCエレクトロニック、ウォルラス・オーディオのようにバッファの音が自然なタイプが良いのか、BOSSやコルグのようにバッファで積極的に音を整えてくれるタイプが良いのか、自分が求める方向性に応じて選ぶのが良いと思います。

 また、“ボードの先頭に入れて使う派”ならチューナーをミュート・スイッチとしても使うはずなので、スイッチの踏みやすさも気にしてみて下さい。

 一方で、“ボリューム・ペダルのチューナー・アウトにつなぐ派”の人も大勢います。僕もそうなんですけど、その場合は音の信号が通る場所とは違うところにチューナーがいるので、チューナー自体の音質はあまり関係ありません。ミュートもボリューム・ペダルで行なうので、スイッチの踏みやすさもそれほど気にしないで良いはずです。

 この場合は、チューナーの精度の高さや、反応の速さ、ディスプレイの見やすさなどで選んでいけば良いでしょう。中には、ライブはやらないけれど、チューナーを自宅でPCの前に置いて使いたいという人もいると思います。

 その場合は、チューニングの精度が高いモデルや、ピーターソンのようにUSB-Cで使えるものが良いかもしれません。自分がチューナーをどこでどう使うのかをきちんと認識することが、チューナー選びの第一歩です。

 僕の場合は“ボリューム・ペダルのチューナー・アウトにつなぐ派”なので、チューナー自体の音質やスイッチの踏み心地よりも、反応の速さ、ディスプレイの見やすさ、適切な精度の3点を重視しています。反応に関しては、ライブで1小節の間にチューニングを直さなければいけないことも当たり前にあるので、反応が速くないと困るんです。

新しいチューナーは確実に快適でこれまでにない発見をくれる

 見やすさに関しては、ディスプレイがある程度大きいこと、暗くても照明が当たってもしっかり見えることが大事です。適切な精度については、精度が高過ぎてチューニングがなかなか合わないのも困るので、音楽的に心地良く聴こえる範囲でほどよいところで合わせたいという気持ちがあります。今回試したチューナーはどれも良かったですが、それぞれに個性がありますから、僕のコメントやスペックを参考にして見て下さい。

 エレキ・ギターの世界では、“ビンテージが良い”という価値観が強いですよね。ギターにしても、エフェクターにしても、アンプにしてもビンテージが良くて、それを再現しようというモデルが多い。

 でもチューナーに関しては、新しいもののほうが確実に快適だし、これまでにない発見をくれる。今の時代に生きる者としてはそれが嬉しいし、テンションが上がるし、だからこそこうやって現在の製品をチェックして紹介する意味があるんだと思います。ぜひ皆さんも、最新のチューナーの世界を体感してみて下さい。