2024年3月6日、L’Arc〜en〜Cielが国立代々木競技場第一体育館で行なった“ARENA TOUR 2024 UNDERGROUND”。今回、そのステージでkenが使用した機材写真を編集部が入手! 本記事では、kenが愛用する5本のストラトキャスターを紹介しよう。
取材/文=伊藤雅景 機材写真=星野俊 写真(Ken Stratocaster HH Prototype)=石川浩章
kenの使用ギター
Fender/Ken Stratocaster HH Prototype
漆黒のプロトタイプ
2023年から導入された、kenの新たなメインギター、Ken Stratocaster HH Prototype。漆黒に塗られたボディと、コンター&ネックに施された深い赤紫色のカラーリングが特徴的な1本だ。本器はプロトタイプとして制作されたため、今後も細かなアップデートが施されていく予定。
ピックアップには2基のFishman Fluenceを搭載しており、ライヴでは太く艶やかなサウンドを創出していた。また、ブリッジはシンクロナイズドトレモロではなく、ハードテイルを採用しているのもポイントだ。なお、使用弦はDean MarkleyのNICKEL STEEL Signature LIGHT(.009-.042)。
kenのコメント
シンクロナイズドとはまた違った弦の振動が楽しいです。5度コードでの響きの奥行きが面白いです。
Fender/Ken Stratocaster Experiment #1
こちらも近年のメイン器
“金継ぎの陶器”を彷彿させる絢爛なルックスが印象的な、Ken Stratocaster Experiment #1。
ボディはアルダー、ネックはメイプルで、ネックシェイプはken好みの極太グリップを採用している。また、元々は剛性を高めるためにボディバックのコンター加工が施されていなかったが、現在はken自身の手で絶妙なエッジになるよう削られている。
ボディのいたるところには、ken自身で施したグラフィティアートが彫られており、今後もどのようにアップデートされるのかが楽しみだ。
弦は前述同様、Dean MarkleyのNICKEL STEEL Signature LIGHT(.009-.042)。
kenのコメント
基音の出方が好みです。ピックアップもリード、アルペジオなどでフロントとリアともに自分の弾き方でバランスが取れる仕様になってます。
Fender Custom Shop/Ken Stratocaster Paisley Fantasy
ド派手なペイズリーストラト!
フェンダーカスタムショップのカスタムペインターとして活動する、サラ ギャレンバーガーが手がけたペイズリー柄がド派手な1本。
このKen Stratocaster Paisley Fantasyは、マスタービルダーのグレッグフェスラーによって製作され、2016年のライヴから導入され。アクリル製のピックガードや、ボディにダイレクトマウントされたピックアップなど、その仕様の多くが前述の“Experiment #1”へと受け継がれている。
ピックアップにはリア&センターにCustom Shop Hand-Wound Fat ’50s、フロントにCustom Shop Hand-Wound ’69 Single-Coilをそれぞれ搭載。
弦は他と同じく、Dean MarkleyのNICKEL STEEL Signature LIGHT(.009-.042)だ。
kenのコメント
ダイレクトマウントのピックアップ、太いネックの心地よさがあるギターです。想像力を刺激するペイントがギターを弾く気持ちを深めます。
Fender Custom Shop/Ken Stratocaster Galaxy Red
kenのストラトと言えばこれ!
2010年から愛用され続けている初代シグネチャーモデル、Ken Stratocaster Galaxy Red。
こちらも前述のPaisley Fantasyと同様、マスタービルダーのグレッグ フェスラーの手によって製作された1本だ。
kenモデルのギターの特色でもあるアルダーボディ&メイプルネックという材構成は、本器の仕様から受け継がれている黄金の組み合わせと言えるだろう。
kenのコメント
アノダイズドピックガードの音色が心地よいギターです。グレッグ作のギターの繊細さが気持ち良いです。
Fender/American Acoustasonic Stratocaster
アコースティック曲を支える1本
2021年から導入された、Acoustasonic Stratocasterはアコースティックナンバーに欠かせない1本。
ピックアップにはFishmanのアンダーサドルトランスデューサー、Acoustasonicエンハンサー、フェンダーのAcoustasonic Noiselessピックアップの3機種が搭載されており、アコースティック&エレキサウンドを自在に使いわけることができる万能なモデルだ。
kenが本器を使用する際は、フェンダーのTone Master Pro(マルチプロセッサー)を通してPAにサウンドを出力している。弦はFender Phosphor Bronze Acoustic Guitar Strings(.011-.052)を採用。
kenのコメント
Tone Master Proとの組み合わせで、より太身がある音が楽しめました。