聖飢魔Ⅱの創始者・ダミアン浜田陛下が魔暦22(2020)年に作り上げたヘヴィメタル・バンド、Damian Hamada’s Creaturesのライブ機材レポート! 魔暦26(2024)年6月8日(土)に行なわれたZepp Shinjuku公演で、ダミアン浜田陛下が使用した機材をご紹介しよう。
取材・文=原田右恭 人物撮影=山田晋也 機材撮影=星野俊
Damian Hamada’s Guitar
FERNANDES
ST-160
圧倒的な存在感を放つヒョウ柄ボディ
ダミアン浜田陛下のメイン・ギターは、魔暦紀元前17(西暦1982)年6月に入手したFERNANDESのST-160。陛下が聖飢魔Ⅱの在籍時から愛用してきたシグネチャー・モデルだ。ネックはUシェイプで1ピースのメイプル、指板はエボニー、ボディはマホガニーが採用されている。気に入っているポイントについては、陛下曰く“何と言ってもヒョウ柄デザインのボディだな!”とのことだ。
42年の歴史の中で多くの改造が施された本器。まずピックアップがDiMarzioのPAF PRO F BKに交換。トーンは回路がバイパスされており、1ボリューム仕様となっていた。ブリッジはフロイド・ローズのFRT-5を搭載。同時にフロイド・ローズにはベルプラス・ブロックが採用されていた。スプリングはESP製のトーン・スプリングに交換され、ペグはGotohのSD91-MGTに交換。
本器に関して、ダミアン浜田陛下本悪魔からコメントをもらうことができた。
デザインが何より優先される。また、リアハム1発仕様なのは少しでもヒョウ柄の面積が増えるからだ。また、私は所有する他のギターのフロント・ピックアップはたまにピックが当たるのが気になるため高さを限界まで下げていて、全く使い物にならない。
つまり、フロントは無くても良いという考え方だ。エフェクターのセッティングだけで音色を変えている。
Damian Hamada’s Pedalboard
BOSS
GX-100
GX-100をフル活用したシステム
今回のツアーからGX-100(マルチ・エフェクター)で音作りを完結させているという陛下。ギターからの信号は、アンプ上に置かれたワイヤレス・システム(SamsonのUR-5D)を経由し、GX-100にイン。GX-100のアウトからアンプ(マーシャルのMG100HFX)のリターンに接続されている。
GX-100については、実機のアンプでの音作りに限界を感じたため、テックと相談したうえで導入したという。陛下曰く、“実はマルチ・エフェクターを買い替えたのは、実に29年ぶりだったのJaguar、「こんな事もできるのか!」と技術の進歩に驚いた”とのことだ。
GX-100の各スイッチに割り当てられたプリセットは以下のとおり。
・1=歪み+ショート・ディレイとロング・ディレイの組み合わせ
「魔王凱旋」、「天使と悪魔に」、「美女と魔獣」で使用。
・2=歪み+ワウを少しだけ踏み込んで固定+ロング・ディレイ
「魔界美術館」で使用。
・3=歪み+オート・ワウ+ロング・ディレイ
「嵐が丘」で使用。
・4=バッキング用の歪み
・C1=バッキングに軽くディレイをかけたもの
「美女と魔獣」のイントロ、アウトロで使用。
Damian Hamada’s Amplifier
・Samson/UR-5D(上段)
・Marshall/MG100HFX(中段)
・Marshall/1960A(下段)
パワー・アンプのみを活用した使い方
ステージ上に置かれた陛下のアンプ。しかし今回のツアーでは、MG100HFXはパワー・アンプ部分のみを使用したとのこと。そのためツマミの位置はMASTERが3、それ以外はゼロというセッティングだ。
陛下は本機の明るくて立ち上がりの良いサウンドがお気に入りだという。