【サブスク会員限定】THE BOHEMIANSの新作『ultimate confirmation』でビートりょうが使用した、4本のギター 【サブスク会員限定】THE BOHEMIANSの新作『ultimate confirmation』でビートりょうが使用した、4本のギター

【サブスク会員限定】THE BOHEMIANSの新作『ultimate confirmation』でビートりょうが使用した、4本のギター

2014年8月7日(水)に3年ぶりとなる11枚目のアルバム『ultimate confirmation』をリリースした、THE BOHEMIANS。本記事では、ビートりょう(g)がアルバム・レコーディングで使用した4本のギターを紹介しよう。

取材・文=小林弘昂 機材撮影=星野俊

BEAT RYO’s Guitars

2019 Gibson Custom
Historic Collection
1959 ES-335 Reissue

2019 Gibson Custom / Historic Collection 1959 ES-335 Reissue(前面)
2019 Gibson Custom / Historic Collection 1959 ES-335 Reissue(背面)

メインは59年リイシュー・モデル

ビートりょうのメイン・ギターは、2019年に御茶ノ水のG-CLUB TOKYOで購入したHistoric Collectionの2019年製ES-335。59年のリイシュー・モデルで、指板のドット・インレイ、丸みを帯びた“ミッキー・マウス・イヤー”と呼ばれるダブル・カッタウェイ、ロング・ピックガード、太めのネックなどが特徴。今作『ultimate confirmation』のレコーディングでもメインで使用され、「マシンガン」、「Wray」、「黄昏のマジックメロディー」を除く9曲で登場した。手に入れてから5年ほど弾き続けたことでネックのフィーリングが変わってきたり、音の出し方がわかってきたという。こまめに調整に出しているそうで、弦高は低めにセッティングされていた。弦はErnie BallのRegular Slinky #2221(.010〜.046)。

ライト・エイジド・モデルのため、ヘッドにはクラックが入っている。
ライト・エイジド・モデルのため、ヘッドにはクラックが入っている。
シリアルの最初のAと9は59年リイシューのES-335を表わす。そのあとの9は2019年製を示している。
シリアルの最初のAと9は59年リイシューのES-335を表わす。そのあとの9は2019年製を示している。
ボディ横に貼られている紙は、以前とあるイベントに出演した際のセットリスト。ビートりょう曰く“ビートルズ・スタイル”とのこと。
ボディ横に貼られている紙は、以前とあるイベントに出演した際のセットリスト。ビートりょう曰く“ビートルズ・スタイル”とのこと。

1978 Rickenbacker
450/12

1978 Rickenbacker / 450/12(前面)
1978 Rickenbacker / 450/12(背面)

バーズに憧れた12弦ギター

2020年に購入した78年製の450/12。ピックガードが交換されていたり、指板の剥がれが修正されていたりと手が加えられた個体だったため、比較的安価で購入できたという。今作のレコーディングでは「かけひき」で使用。2023年のライドの来日公演に足を運んだビートりょうは、アンディ・ベル(g)とマーク・ガードナー(vo,g)が使用していたリッケンバッカーの12弦ギター、そしてステージ上に置かれたVOX AC30の印象が強く残っており、ライドを目指して「かけひき」ができたとのこと。ほかには「あいのロックンロールよりはやく」のBメロの白玉でも使用しており、ビートりょうは“ザ・クロマニヨンズの真島昌利さんも12弦で同じことをやっていた気がするのでやりました”と語る。弦はErnie Ballの12-String Slinky #2230。

73年からリッケンバッカーのすべてのモデルに採用されるようになったハイゲイン・ピックアップを搭載。ピックガードが交換されているため、ブリッジとの間に隙間ができている。
73年からリッケンバッカーのすべてのモデルに採用されるようになったハイゲイン・ピックアップを搭載。ピックガードが交換されているため、ブリッジとの間に隙間ができている。
ペグはKlusonのダブル・ライン。
ペグはKlusonのダブル・ライン。

Sago New Material Guitars
Style-T

Sago New Material Guitars / Style-T(前面)
Sago New Material Guitars / Style-T(背面)

真鍋吉明から借りたTLタイプ

今作のレコーディングでシングルコイルのギターを使いたいと考えていたところ、the pillowsの真鍋吉明から借してもらったという、Sago New Material GuitarsのStyle-T。ブリッジ・プレートは枠のないタイプで、サドルは6way仕様。本器の細かいスペックは不明だが、ネックは高熱処理で乾燥させたサーモ・メイプルが採用されている。今作では「火薬!火薬!火薬!」や「マシンガン」で使用。「マシンガン」はウィルコ・ジョンソンのようなサウンドを目指したという。ほかにも「黄昏のマジックメロディー」ではクイーンのブライアン・メイのようなサウンドを出したいと考えており、本器が活躍した。レコーディングではおもにリア・ピックアップを選択していたという。

ペグはGOTOH製。
ペグはGOTOH製。

Epiphone
FT-79 Inspired by Texan

Epiphone / FT-79 Inspired by Texan(前面)
Epiphone / FT-79 Inspired by Texan(背面)

「Wray」で使用したアコギ

2014年頃に入手したエピフォンのTexan。当時、ビートりょうはアコースティック・ギターを所有しておらず、“アコースティック・ライブで使えるな”と思い購入したという。Texanを選んだ理由は“ポーラー(ポール・マッカートニー好き)なので”とのこと。以前、友人の結婚式の披露宴で“新婦のお父さんが弾き語りをするから貸してくれ”と言われ、本器を貸したところピックガードのEマークが消えて戻ってきたというエピソードがある。本器はテンションが強いため、弦は細いものを使用するとのこと。たまにエレキ用の弦を張ることもあるそうだ。今作のレコーディングでは「Wray」で使用。これまでのレコーディングでは「恋の1秒野郎」(2016年)を始め、アクセント的にアコギのサウンドを入れたい時に使用していたそうだ。

ピックアップはShadow Sonic Nanoflexを搭載。
ピックアップはShadow Sonic Nanoflexを搭載。
サウンドホール内に貼られたラベル。
サウンドホール内に貼られたラベル。

BEAT RYO’s Picks

Jim Dunlop
Tortex Sharp 0.88mm

Jim Dunlop / Tortex Sharp 0.88mm

ピックはJim DunlopのTortex Sharp 0.88mmを愛用。これを使っている理由は、“みんながこのタイプを使ってる気がするから”とのこと。

作品データ

『ultimate confirmation』
THE BOHEMIANS

DELICIOUS LABEL
QECD-10014
2024年8月7日リリース

―Track List―

01.the earnest
02.火薬!火薬!火薬!
03.ロックンロールジェントルメン
04.ultimate debaser
05.マシンガン
06.かけひき
07.黄昏のマジックメロディー
08.真夏の宝
09.Wray
10.still I love you oh yeah!yeah!yeah!
11.あいのロックンロールよりはやく

―Guitarist―

ビートりょう