伊藤一朗(Every Little Thing)がPLAYTECHのギター・エフェクター5台を試奏! 伊藤一朗(Every Little Thing)がPLAYTECHのギター・エフェクター5台を試奏!

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伊藤一朗(Every Little Thing)がPLAYTECHのギター・エフェクター5台を試奏!

2024年7月、PLAYTECHから待望のギター用エフェクターがリリースされた。モデルはLeo Drive(オーバードライブ)、Taurus Distortion(ディストーション)、Scorpio Fuzz(ファズ)、Aquarius Chorus(コーラス)、Gemini(ディレイ/リバーブ)の5台。試奏者にEvery Little Thingsの伊藤一朗を迎え、PLAYTECHのエフェクターの実力を徹底検証した。

取材・文=小林弘昂 人物・製品撮影=八島崇

PLAYTECH Guitar Effects
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伊藤一朗(Every Little Thing)

Leo Drive

Leo Drive

2 Band EQ搭載の万能オーバードライブ

2 Band EQを搭載したオーバードライブ。透明感のある爽やかな歪みから、深くドライブさせた迫力のあるサウンドまで出せる守備範囲の広さが特徴で、ジャンルを問わずに多くのプレイヤーにフィットする1台。メインの歪みとしてはもちろん、歪んだアンプのブースターとしてもオススメだ。

Ito’s Impression

ナチュラルなタッチが欲しい人には
いいんじゃないかな。

伊藤 僕がオーバードライブを使う時って、ミュートで刻むフレーズでもっとコンプレッションさせたい時や、ギター・ソロで音域をミドルに寄せたい時にEQとコンプを足したような効果を狙って踏んだりするんですよ。通常のオーバードライブだとツマミが3つのものが多いですけど、これはトーンがBASSとTREBLEに分かれた4つなので、そういう時により細かな設定ができると思います。

嫌味のない歪み方、音の散り方で、耳馴染みのある感じがしました。アンプにつないで力強くピッキングすると、けっこうなクリップが得られたので、例えばかけっぱなしで使ったり、ナチュラルなタッチが欲しい人にはいいんじゃないかな。安心して使えますよ。PLAYTECHの歪みエフェクターは3台ありますけど、何を買ったらいいかわからないという方には、まずはこれをオススメします。

PLAYTECH
Leo Drive

【スペック】
●コントロール:LEVEL、DRIVE、TREBLE、BASS
●入出力端子:インプット、アウトプット
●外形寸法:64(W)× 112(D)× 34(H)mm
●電源:9V電池、DC9Vセンター・マイナス・アダプター

【参考価格】
4,980円(税込)

【問い合わせ】
サウンドハウス https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/348692/

Taurus Distortion

Taurus Distortion

ブリティッシュ・サウンドを目指したディストーション

ブリティッシュ・スタック・アンプをもとに開発された、荒々しい歪みが持ち味のディストーション・ペダル。ゲイン幅が広く、DISTノブを下げればブルージィなクランチも出せるほか、逆に目一杯上げればローがズンズンしたヘヴィなサウンドまでをカバーする。

Ito’s Impression

特有の粒の粗さを残したまま
きめ細かく音が散るという印象。

伊藤 僕がディストーションを使う時は、ちょっと音をこもらせたい時とか、音を上手く劣化させて音楽にフィットさせる時が多いんですけど、これは新品だからというのもあって、ツマミの効きが物凄く実感できました。

一昔前のディストーションは“意外と歪まない”っていうイメージなんですけど、これは思ったより広いレンジでディストーションの波形がブーストされるので、“歪んだ音が伸びてるな!”というのが実感できて新鮮でしたね。イギリス系アンプ特有の粒の粗さを残したまま、きめ細かく音が散るという印象で、開発段階に目指していたであろうチューニングがよくわかりました。

PLAYTECH
Taurus Distortion

【スペック】
●コントロール:LEVEL、DIST、TONE
●入出力端子:インプット、アウトプット
●外形寸法:64(W)× 112(D)× 34(H)mm
●電源:9V電池、DC9Vセンター・マイナス・アダプター

【参考価格】
4,980円(税込)

【問い合わせ】
サウンドハウス https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/348691/

Scorpio Fuzz

Scorpio Fuzz

直感的な音作りができるファズ

“SUS”というノブからもわかるように、スケールの大きいサウンドを生み出すBig Muff系ファズ。直感的な音作りが可能なため、ファズの入門機としてもオススメだ。各ノブの効きが良く、爆音用としてはもちろん、ローを強調してサステインを伸ばす単音フレーズでも威力を発揮する。

Ito’s Impression

直列でつないで弾いた時に
これが一番グッときたんですよ。

伊藤 ファズは音作りが難しいので普段あんまり使わないんですが、今回の5台のエフェクターを直列でつないで弾いた時に、これが一番グッときたんですよ。ツマミを全部真ん中にしてオンにするだけで、けっこう良い音が出たのでビックリしましたね(笑)。気に入りました。

一旦SUSツマミをフルにしてから、“暴れん坊だな”というギリギリのところまでツマミを戻して音作りをしたんですけど、“ここまでは大丈夫だろう”という範囲が広いんですよ。たぶん音色が安定しているからだと思うんですけど、今までのファズのイメージとは違う感じがして、良いなと思いました。

PLAYTECH
Scorpio Fuzz

【スペック】
●コントロール:LEVEL、SUS、TONE
●入出力端子:インプット、アウトプット
●外形寸法:64(W)× 112(D)× 34(H)mm
●電源:9V電池、DC9Vセンター・マイナス・アダプター

【参考価格】
5,980円(税込)

【問い合わせ】
サウンドハウス https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/348690/

Aquarius Chorus

Aquarius Chorus

爽やかなコーラスからエグめのビブラートまで

ルックスとモデル名どおり、水瓶を想起させるような清らかで透明感のあるサウンドのコーラス。その一方、各ノブを上げていくとダークでエグめのエフェクトもかけられるため、守備範囲は広い。シティ・ポップからサイケデリックまで、ジャンルやプレイヤーを選ばずに活躍してくれるだろう。

Ito’s Impression

この値段で買えるのかと思ったら
驚愕ですね(笑)。

伊藤 まず水色が良いですよね(笑)。“これはコーラスだな”ってすぐにわかります。3ノブのわりには過激に揺らせるし、往年の暖かいアナログ・コーラスっぽい音も出せるし、どちらにも対応できますね。僕はトレモロっぽくかかるコーラスが好きなんですけど、これも好きな音。かかりもわかりやすいし、3ノブだからビギナーの方でも扱いやすいと思いますよ。

僕が使ってきたコーラスは必ずオン/オフのレベルの差に問題があったり、ローが多すぎるという問題があったので、カスタマイズしているんです。でも、これはエフェクト音をどれだけミックスしているのかが実感できる。ノイズも少なくエグいうねりが出力されるし、これがこの値段で買えるのかと思ったら驚愕ですね(笑)。

PLAYTECH
Aquarius Chorus

【スペック】
●コントロール:RATE、MIX、DEPTH
●入出力端子:インプット、アウトプット
●外形寸法:64(W)× 112(D)× 34(H)mm
●電源:9V電池、DC9Vセンター・マイナス・アダプター

【参考価格】
8,980円(税込)

【問い合わせ】
サウンドハウス https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/348688/

Gemini

Gemini

アナログ・ライクなサウンドのディレイ/リバーブ複合機

ディレイとリバーブが一体化した、2 in 1ペダル。信号の流れはディレイ→リバーブとなり、スイッチとノブは半分ずつ割り当てられている。ディレイ・タイムは600msまで対応。サウンドはアナログ寄りで、ハイの角が取れたまろやかなエフェクトを創出する。アンビエントにもピッタリな1台だ。

Ito’s Impression

ギターをインプットしても
耳障りじゃないエフェクトが出てきます。

伊藤 ここ10年くらいのエフェクターに多いレイアウトですけど、このサイズに2つのエフェクトが収められているのが良いですよね。Geminiはギターを弾きながら直感的にディレイやリバーブの濃さをセッティングできるので、迷うことなくシンプルに使えると思います。

音色は耳当たりが良く、暖かいディレイ。リバーブもそうですね。ハイが上手くカットされていて、ギターをインプットしても耳障りじゃないエフェクトが出てきます。買ってすぐに使えると思いますよ。

PLAYTECH
Gemini

【スペック】
●コントロール:【REV】DECAY、MIX、PRD【DLY】DECAY、LEVEL、REPEAT
●入出力端子:インプット、アウトプット
●外形寸法:119(W)× 94(D)× 38(H)mm
●電源:9V電池、DC9Vセンター・マイナス・アダプター

【参考価格】
8,980円(税込)

【問い合わせ】
サウンドハウス https://www.soundhouse.co.jp/products/detail/item/348689/

Total Impression

伊藤一朗

値段の安い/高いと
その製品を好きになるかはまったく別の問題。

僕は普段、マルチやスタジオに置いてあるエフェクターを使うことが多くて、久々にコンパクト・エフェクターを触ったのでワクワクしましたね。PLAYTECHはリーズナブルな商品を作っているブランドというのは知っていましたけど、値段を聞いて本当にビックリしました。でも、ほかのメーカーのエフェクターと並んでいても全然遜色ないと思います。

エフェクターは電化製品と同じで、5年、10年くらいしたら中の抵抗やコンデンサは数値が変わってきますよね? なので僕は新しいものに買い替えるという考えにシフトしてきたんですよ。PLAYTECHのようにお手軽な価格のエフェクターを買って、時期がきたら買い替えるというのは十分アリだと思うんです。あとはメインとは別の、2つ目のボードを組もうという人にもオススメ。値段の安い/高いと、その製品を好きになるかはまったく別の問題なので、そこは面白いですよね。だから色々と可能性を探ってほしいです。

自分が気に入っているものが、こんなにリーズナブルな価格で手に入るのは物凄く嬉しいので、僕だったら同じものを2台買おうかなとか考えちゃいます(笑)。