【会員限定】アイドルズのリー・キアナンが2025年1月の来日公演で使用した、3台のアンプ 【会員限定】アイドルズのリー・キアナンが2025年1月の来日公演で使用した、3台のアンプ

【会員限定】アイドルズのリー・キアナンが2025年1月の来日公演で使用した、3台のアンプ

現代のイギリスを代表するロック・バンドに成長をとげたアイドルズが、2025年1月に約6年半ぶりとなる単独来日ツアーを開催した。1月27日(月)のZepp DiverCity公演にて、マーク・ボーウェンとリー・キアナンの機材撮影に成功。本記事では、リーが来日公演で使用した3台のアンプご紹介。

取材・文=小林弘昂 通訳=トミー・モリー 機材撮影=星野俊

Lee Kiernan’s Amplifiers

・Marshall / 1959SLP & Marshall / 1936(Left)
・Marshall / 1987X & Marshall / 1936(Center)
・Fender / ’65 Twin Reverb(Right)

Marshall / 1959SLP & Marshall / 1936
、Marshall / 1987X & Marshall / 1936、Fender / '65 Twin Reverb

ゲイン・ステージによって2台のアンプを使い分け

この日、リーが使用したアンプは3台。すべて日本でレンタルしたもので、本国イギリスのライブではHiwatt DR-88、Marshall 1987X、Peavey Deauceというラインナップを使用している。

左側に置かれた1959SLP(Hiwatt DR-88)は常に鳴らしており、残りの2台のアンプは楽曲によってどちらを使うのかを選択する。基本的に真ん中の1987Xは旧曲用で、右側の’65 Twin Reverb(Peavey Deauce)は『TANGK』の楽曲という使い分け。

3台すべてにHeil SoundのPR40というダイナミック・マイクが立てられていた。

Marshall / 1959SLP

1959SLPはLOWの2にインプットし、各ノブはPRESENCEが5過ぎ、BASSが8、MIDDLEが4過ぎ、TREBLEが4、LOUDNESS 2が4過ぎにセッティングされていた。かなりローを強調した音作りであることがわかる。

Marshall / 1987X

ボリュームとゲインのコントロールがしやすいという理由で、50Wの1987Xを使用。インプットはLOWの2で、各ノブはPRESENCEがMAX、BASSが4、MIDDLEが7、TREBLEが8手前、LOUDNESS 2が6の位置にセッティングされており、音量を上げていることがわかる。

Fender / '65 Twin Reverb

’65 Twin ReverbはVIBRATO chの2にインプット。BRIGHTスイッチをオンにし、各ノブはVOLUMEが4、TREBLEが3、MIDDLEが3過ぎ、BASSが3、REVERBが1過ぎに設定されていた。本機はロー寄りのマーシャル・アンプとは対象的に、明るめのサウンドだと思われる。

Others

Lehle / SGoS、Electro-Harmonix / Hum Debugger、Ebtech / HE-2
BOSS / NS-1X

リーの足下に置かれたボード内のThe GigRig / G3(プログラマブル・スイッチャー)からはアウトが2つ出ており、1つはアンプの裏に置かれたEbtech / HE-2(グラウンド・ノイズ・リダクション)のch.2とBOSS / NS-1X(ノイズ・サプレッサー)を通り、1959SLPにインプット。

G3のもう1つのアウトからは、アンプの裏に置かれたLehle / Dual SGoS(ABYスイッチャー)にインプットされる。Dual SGoSで再びアウトが2つに分かれ、1つはElectro-Harmonix / Hum Debugger(ハム・エリミネーター)を通り、1987Xへ。もう1つのアウトからは、HE-2のch.1を通って’65 Twin Reverbに接続される。

Dual SGoSはMIDIでコントロールされており、リーの足下にあるG3で1987Xと’65 Twin Reverbのオン/オフ操作が可能になっている。

基本的にNS-1XとHum Debuggerの2台はオフで使用。しかし、NS-1Xだけは「POP POP POP」でオンにする時もあるとのこと。

Rivera / RockCrusher Recording

アンプの裏には、マークと同じくRiveraのRockCrusher Recording(アッテネーター/ロード・ボックス)が2台置かれていたが、東京公演では未使用。会場が小さかった大阪公演では本機を2台のマーシャル・アンプにつなぎ、音量を落としていたという。

2025年1月27日(月)Zepp DiverCity

【Setlist】
01. IDEA 01
02. Colossus
03. Gift House
04. Mr. Motivator
05. Mother
06. Car Crash
07. I’m Scum
08. Roy
09. 1049 Gotho
10. Jungle
11. The Wheel
12. When The Lights Come On
13. Divided and Conquer
14. Gratitude
15. Benzocaine
16. POP POP POP
17. Television
18. Crawl!
19. The Beachland Ballroom
20. Never Fight A Man With A Perm
21. Dancer
22. Danny Nedelko
23. All I Want For Christmas Is You
24. Rottweiler