2017年にアイルランド・ダブリンで結成された5人組ロック・バンド、ザ・マーダー・キャピタル。2025年2月21日(金)に3枚目のアルバム『Blindness』をリリースした彼らが、3月27日(木)に代官山SPACE ODDにて初の来日公演を行なった。来日のタイミングで、ダミアン・トゥイット(g)とカサル・ローパー(g,key)に機材撮影を実施。本記事では、ダミアン・トゥイットがライブで使用した2本のギターを紹介しよう。
取材・文=小林弘昂 通訳:トミー・モーリー 機材撮影=星野俊
Damien Tuit’s Guitars
2018 Fender
Limited Edition 60th Anniversary ’58 Jazzmaster
残響を生かしたプレイに最適なジャズマスター
ダミアンのメイン・ギターは、2020年に入手したという60周年記念モデルのジャズマスター。ブリッジがMastery M1に交換されているほか、トーン・ノブが取れてしまったため新しいものに交換されている。ほかは入手時のままとのこと。
ダミアンはジャガーも所有しているが、ジャズマスターのほうがリア・ピックアップが落ち着いており、ダークなサウンドが気に入っているとのこと。残響を生かしたプレイが多いため、ゆるやかなアームも好きなところだという。
弦はD’Addarioの.010〜.046(Regular Light)。
使用楽曲(2025年3月27日@代官山SPACE ODD)
- 「The Fall」
- 「Feeling Fades」
- 「The Stars Will Leave Their Stage」
- 「A Distant Life」
- 「Slowdance Ⅰ」
- 「Slowdance Ⅱ」
- 「Swallow」
- 「Crying」
- 「Born Into The Fight」
- 「Can’t Pretend To Know」
- 「Don’t Cling To Life」
- 「Love Of Country」
- 「Ethel」
- 「Words Lost Meaning」
2013 Gibson USA
Les Paul Signature “T”
人生で初めて手に入れた“ちゃんとした”ギター
2013年に発売されたLes Paul Signature “T”。ウェイト・リリーフ仕様の軽量マホガニー・ボディが特徴で、指板はグラナディロが採用されている。ペグはGroverのロック式で、ボリューム・ノブをプルするとコイル・タップも可能。
ダミアンが16歳の頃に購入したギターで、それまではSquireのBullet Stratocasterという初心者セットを我慢しながら弾いていたという。購入後、ピックアップはギブソンのBurstbucker Proに交換された。

本来トラスロッド・カバーには“T”の文字が大きく刻印されているのだが、本器はその上に“CTRL”とプリントされたものが貼られている。
よりダークで太いサウンドが欲しい時にジャズマスターから持ち替えるそうで、この日は5曲で使用された。
使用楽曲(2025年3月27日@代官山SPACE ODD)
- 「Moonshot」
- 「That Feeling」
- 「Death Of A Giant」
- 「More Is Less」
- 「Trailing A Wing」
Others

ダミアンが「Crying」、「Born Into The Fight」、「Can’t Pretend To Know」などで使用するスライド・バー。E-Bowは「Crying」で使用された。
2025年3月27日(木)代官山SPACE ODD
【Setlist】
01. The Fall
02. Moonshot
03. Feeling Fades
04. The Stars Will Leave Their Stage
05. A Distant Life
06. That Feeling
07. Death Of A Giant
08. More Is Less
09. Slowdance Ⅰ
10. Slowdance Ⅱ
11. Swallow
12. Crying
13. Born Into The Fight
14. Can’t Pretend To Know
15. Don’t Cling To Life
-Encore-
16. Trailing A Wing
17. Love Of Country
18. Ethel
19. Words Lost Meaning