2025年3月、モグワイが約3年ぶりの来日公演を行なった。本記事では、3月12日(水)Zepp Shinjuku公演でサポート・メンバーのアレックス・マッケイ(g,key)が使用したペダルボードをご紹介。
取材・文=小林弘昂 通訳=トミー・モーリー 機材撮影=小原啓樹
Alex Mackay’s Pedalboard

モグワイの重低音を担うファズ・サウンド
【Pedal List】
①BOSS / TU-3(チューナー)
②Xotic / SP Comp(コンプレッサー)
③Electro-Harmonix / Superego(シンセ・エンジン)
④Electro-Harmonix / POG2(ピッチ・シフター)
⑤MWFX / Judder(サンプリング・モジュレーション)
⑥strymon / TIMELINE(ディレイ)
⑦Z.Vex / Distortron(オーバードライブ)
⑧JHS Pedals / Muffuletta Hand-Painted(ファズ)
⑨Death By Audio / ABSOLUTE DESTRUCTION(ファズ)
⑩Handmade / Sunn O))) Buzz Clone(ファズ)
⑪MXR / Phase 90(フェイザー)
⑫Red Panda / Particle V2(ピッチ・シフター/ディレイ)
⑬EarthQuaker Devices / Afterneath(リバーブ)
⑭strymon / blueSky V1(リバーブ)
⑮BOSS / LS-2(ライン・セレクター)
⑯Mission Engineering / EP-25K-RD(エクスプレッション・ペダル)
モグワイのサポートを務めるアレックス・マッケイのボード。ギターからの接続順は①〜⑮の番号どおりで、⑮LS-2のSEND A端子からアンプにつながれている。⑯EP-25K-RDは⑥TIMELINEに接続。
②SP Compは指弾きを行なう際にオンにする。
③Superegoは歪みペダルの前に置くことで、ドローンにモジュレーションなどを自由に加えることができるとのこと。
⑤JudderはLFOによる高速スタッターのように使用。楽曲に合わせてモメンタリーとラッチを切り替えている。

⑥TIMELINEは様々なディレイをプリセット。撮影時には「We’re No Here」で使用するDIGITALモードのプリセットが表示されていた。

⑦DistortronはDRIVEノブを抑えめに設定し、クリーン・ブースト的に使用することがほとんどだという。低音をカットするSUBSスイッチは“2”に、GAINスイッチは“LO”にセッティングされていた。
ファズを3台(⑧⑨⑩)セットしており、必要に応じて複数台をオンにすることもあるとのこと。⑧MuffulettaはThe Russianモードで使用。VOLUMEノブ、SUTAINノブがMAXなので、爆音パートでオンにしているのだろう。
⑩ハンドメイドのファズは、eBayでシベリアの出品者から購入したSunn O))) Buzzのコピー品。2ch仕様で、片方のchにはブースターが搭載されている。かなりのサチュレーションとローエンドが得られるのだとか。

「Ritchie Sacramento」のリバース効果がかかったディレイが印象的なアルペジオは、⑫Particleをオンにしていると思われる。
⑬AfterneathはMixノブがMAXに設定されており、キル・ドライのリバーブ・サウンドを出す際に使用。
「What Kind Of Mix Is This?」のイントロのアルペジオには、⑭blueSkyのplateリバーブをかけていたと思われる。「Pale Vegan Hip Pain」のアルペジオではシマー・リバーブをかけていたため、おそらく⑭blueSkyにプリセットしていた音色を使用していたのではないだろうか。
2025年3月12日(水)Zepp Shinjuku
【Setlist】
01. God Gets You Back
02. Hi Chaos
03. Ithica 27 Φ 9
04. What Kind Of Mix Is This?
05. How To Be A Werewolf
06. Ritchie Sacramento
07. Pale Vegan Hip Pain
08. Fanzine Made Of Flesh
09. Auto Rock
10. Hunted By A Freak
11. Mogwai Fear Satan
12. We’re No Here
13. Lion Rumpus
-Encore-
14. My Father, My King