スティーヴィー・サラスとB’zの稲葉浩志による、INABA/SALAS。2025年3月に行なわれた全国ツアー『INABA/SALAS TOUR 2025 -Never Goodbye Only Hello』で、スティーヴィー・サラスが使用したペダルボードとアンプをご紹介!
文=鈴木伸明 機材撮影=小原啓樹
Stevie Salas’s Pedalboard

EQでアンプの歪み量を調節
【Pedal List】
①Peterson / Stomp Classic(チューナー)
②Jim Dunlop / 535Q Cry Baby Multi-Wah(ワウ)
③MXR / Carbon Copy Mod.(ディレイ)
④MXR / EVH Phase 90(フェイザー)
⑤Laa-Custom / Nishi Drive(オーバードライブ)
⑥MXR / Six Band EQ(EQ)
⑦DigiTech / Whammy WH-1(ピッチ・シフター)
⑧Guyatone / Wah Rocker(オート・ワウ)
⑨MXR / Six Band EQ(EQ)
⑩J.Rockett Audio Designs / Rockaway Archer(オーバードライブ)
⑪Handmade / CHI CHI GRANDE(ブースター/エンベロープ・フィルター)
⑫CAJ / AC/DC Station Ⅳ(パワー・サプライ)
まず注目したいのは③で、実はCry Babyの筐体にMXRのCarbon Copy(ディレイ)をノックダウンしたものである。ディレイ・タイムをペダルで可変できるようになっており、ギター・ソロのコーナーなどで使用された。

⑥⑨Six Band EQの使用法が特徴的で、⑥は中域を持ち上げてブースター的に使用していたのに対し、⑨は中域と出力を低めに設定して、アンプの歪みを抑える目的で使用。
⑤Nishi Driveはスティーヴィー・サラスのシグネチャー・オーバードライブ。⑩Rockaway Archerはライブ当日に追加されたものとのこと。どちらもアンプの歪みをプッシュするブースターとして使用していたと思われる。

⑪CHI CHI GRANDEはブースターとエンべロープ・フィルターが搭載されたカスタム・メイドの2chペダル。「SAYONARA RIVER」のエンディングなどで効果的なハーモニックス・サウンドを出していた。
④EVH Phase 90は「DRIFT」と「ERROR MESSAGE」で、⑦Whammy WH-1は「正面衝突」で使用。②535Q Cry Babyは様々な楽曲のギター・ソロで大活躍していた。
Stevie Salas’s Amplifiers

4台のアンプを同時に出力
【Amp List】
①Magnatone / Super Fifty-Nine M-80
②Bogner / Ecstasy Classic
③Marshall / JCM800 2203
④Marshall / JCM800 2203
⑤Laa-Custom / PO100
⑥Ashdown / SX-50H
⑦Fender / ’65 Deluxe Reverb
ヘッドが6台、キャビネットが7台、コンボが1台用意されていたが、実際に使用したアンプは①Super Fifty-Nine M-80、⑤PO100、③JCM800 2203、⑦’65 Deluxe Reverbの4台。
楽曲やフレーズによるアンプの切り替えはなく、4台すべて同時に出力しているそうだ。キャビネットもマイクが立てられている下段の4台だけを鳴らしている。
各キャビネットに接続されているアンプは下記のとおり。
・Ashdown / SX-412F……①Super Fifty-Nine M-80
・Marshall / 1960B……⑦’65 Deluxe Reverb
・Bogner / Ubercab 412(中央)……③JCM800 2203
・Bogner / Ubercab 412(右端)……⑤PO100
②Ecstasy Classic、④JCM800 2203、⑥SX-50Hはサブ。
Other Equipments
ワイアレス・レシーバーはShureのUR40+を2台使用。上がアコースティック・ギター用、下がエレクトリック・ギター用だ。
エレクトリック・ギター用のUR40+はチャンネルを2つ使用しており、ハードケースの上に置かれたインプット・セレクターで2つを切り替えている。
作品データ

『ATOMIC CHIHUAHUA』
INABA/SALAS
VERMILLION RECORDS
BMCV-8074
2025年2月26日リリース
―Track List―
- YOUNG STAR
- EVERYWHERE
- Burning Love
- DRIFT
- LIGHTNING
- ONLY HELLO part1
- ONLY HELLO part2
―Guitarist―
スティーヴィー・サラス