MR. BIGのニュー・アルバム『TEN』が2024年7月12日にリリースされた。ギタマガではワールド・ツアー中のポール・ギルバートの取材に成功。『TEN』でのギター・プレイや使用機材について、たっぷりと語ってもらった。本記事ではアルバムのレコーディングで使用したアンプやシステムを解説してもらった。
取材・翻訳=トミー・モリー
Vibrolux Reverbのスピーカー部分を切り取って
ヘッド・アンプ化したんだ。

『TEN』のレコーディングで使用したアンプについて、詳しく教えて下さい。
僕は3つのシステムを組んでいて、異なるサウンドがすぐに鳴らせるようになっているんだ。1つ目は70年代のフェンダーのPrinceton Reverb。これはクリーンなサウンドだから、常にディストーション・ペダルをオンして使っている。エフェクターはXoticのAC BoosterやJHS PedalsのOverdrive Preampで、両方を踏む時もあるよ。どちらもPrinceton Reverbにつなげるとかなりナイスなサウンドになるんだ。
2台目のアンプは?
2つ目は、3インチか4インチくらいのスピーカーを搭載したPignoseの小さなアンプ。このアンプからオーバードライブ・サウンドを出すと、独特なテクスチャーになるんだ。ほかのアンプとぶつかり合わないサウンドだから同時に鳴らすこともあるよ。Pignoseのアンプはかなりミッド・レンジが出るから、MXRのEQペダルでミドルを削ってフラットなサウンドを作っている。
そして3台目は……?
3つ目のアンプは、90年代製のフェンダーVibrolux Reverb。当時、新品で購入したものなんだ。クリーンでも使えるし、アンプのボリュームを上げてディストーションを爆音で鳴らすこともある。とは言っても、ボリュームを上げる際にはTHD Hot Plate(アッテネーター)を使っているよ。これなしだとかなりの音量になってしまうし、スタジオではラウドすぎる状態にはしたくないんだ。
このアンプの面白いところは、もともとはコンボ・アンプだったんだけど、何年か前にスピーカーを飛ばしてしまってね。それをきっかけに、スピーカー部分を切り取ってヘッド・アンプ化したんだ。世界に1つだけのVibrolux Reverbヘッドってことだね(笑)。これを12インチ・スピーカーが1つ入ったRandallのアイソレーション・キャビネットにつないでプレイしているよ。