ポール・ギルバートが、『TEN』のレコーディングで使用したお気に入りの歪みエフェクターを語る ポール・ギルバートが、『TEN』のレコーディングで使用したお気に入りの歪みエフェクターを語る

ポール・ギルバートが、『TEN』のレコーディングで使用したお気に入りの歪みエフェクターを語る

MR. BIGのニュー・アルバム『TEN』が2024年7月12日にリリースされた。ギタマガではワールド・ツアー中のポール・ギルバートをキャッチすることに成功し、『TEN』でのギター・プレイや使用機材について、たっぷりとインタビュー。アルバムのレコーディングで使用したエフェクターを教えてくれた。

取材・翻訳=トミー・モリー

高音弦を太い音にしてくれるのが
お気に入りの理由だね!

MR.BIG
MR. BIG。左から、ビリー・シーン(b)、ニック・ディヴァージリオ(d)、エリック・マーティン(vo)、ポール・ギルバート(g)。

『TEN』で使用したエフェクターについて教えて下さい!

ここ最近使っている歪みはMojo Hand FXのColossus Fuzzで、これはエリック・ゲイルズが使っているということで知ったんだ。彼のトーンが大好きなんだよね。それで僕もトライしてみたら、かなり気に入ったよ。

どのようなところが気に入っているんですか?

オンにすると高音弦にロー・エンドが加わって、パーカッシブなサウンドになるんだ。だから高音弦を太い音にしてくれるところが、お気に入りの理由だね! 

Mojo Hand FX/Colossus

ほかにレコーディングで使用したエフェクターは?

FulltoneのDejaVibeをけっこう使ったし、Neo Instrumentsのmini VENT Ⅱも使ったな。……いや、mini VENT Ⅱはライブでだけかな? ひょっとしたらアルバムでは使ってないかもしれないや(笑)。そしてペダルではないんだけど、スライド・バーは僕のサウンドを作るうえで重要なものだ(笑)。Jim Dunlopの318っていうモデルで、クローム製だからギター本体に貼っているマグネットにくっつくんだよね。だから演奏中、すぐに指に装着できるんだ。

JHS PedalsのPG-14やBBEのBoosta Grande!といった、2023年の武道館公演でも使っていたエフェクターは、今回のレコーディングでも使いましたか?

その2台はペダルボードの中に置いてあるから、使ったかもしれないね! 気まぐれで使うこともあるけど、音楽を中心に据えて考えているから覚えていないんだ。

「As Good As It Gets」のクリーン・パートでのコーラス・サウンドはMXRのStereo Chorusですか?

コーラスといえば、僕はほとんどMXRだね。Stereo Chorusっていうモデル名だけどモノラルで使っているよ。

レコーディング時、もしくはミックス時に用いたプラグインはありましたか?

僕のディレクションの範囲ではなかったかな。もしかしたらジェイ・ラストン(共同プロデューサー)が使っていたかもしれないけど、僕は基本的にそういうものは使わないんだよね。プラグインはドラムに使うものという感覚だよ。

僕はドラムがラウドになりすぎるのを避けたくて、ホーム・スタジオに置いてあるドラム・キットは小さいものなんだ。ヘッドにはメッシュを張っていて、凄く静かなんだよね。それだと本物のドラムらしいサウンドが得られないけど、Steven Slate Audioのトリガーを通すとアメイジングになる。ドラムはこれだけで十分過ぎるくらいにグッドなサウンドになるよ。

作品データ

『TEN』
MR. BIG

Frontiers Records
FRCD-1414
2024年7月12日

―Track List―

01.Good Luck Trying
02.I Am You
03.Right Outta Here
04.Sunday Morning Kinda Girl
05.Who We Are
06.As Good As It Gets
07.What Were You Thinking
08.Courageous
09.Up On You
10.The Frame
11.See No Okapi

―Guitarist―

ポール・ギルバート

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