【サブスク会員限定】フリコのニコ・カペタンがフジロックで使用した、ビッグなサウンドを生み出すペダルボード 【サブスク会員限定】フリコのニコ・カペタンがフジロックで使用した、ビッグなサウンドを生み出すペダルボード

【サブスク会員限定】フリコのニコ・カペタンがフジロックで使用した、ビッグなサウンドを生み出すペダルボード

USインディー・ロックの系譜を継ぎ、美しいメロディと爆発的なオルタナティブ・ギター・サウンドを共存させた楽曲がコアなリスナーから支持を集めるシカゴ出身の2ピース・バンド、フリコ。彼らが『FUJI ROCK FESTIVAL ’24』に出演するために初来日を果たした。出演日の2日前、東京でニコ・カペタン(vo,g)のインタビューに成功。本記事では、彼がフジロックのステージで使用したペダルボードをご紹介しよう。

取材・文=小林弘昂 通訳=トミー・モリー 機材撮影=西槇太一

Niko Kapetan’s Pedalboard

ペダルボード

TASCAMのレコーダーの歪みを再現した
ハンドメイドのディストーションが肝

【Pedal List】
①TC Electronic / PolyTune 2 mini(チューナー)
②BOSS / GE-7(EQ)
③Xotic / RC Booster V2(ブースター)
④Z.Vex / Super Hard-On Hand Painted(ブースター)
⑤Handmade Distortion Pedal
⑥Walrus Audio / Jupiter Multi-Clip Fuzz V1(ファズ)
⑦Walrus Audio / Slö Multi Texture Reverb(リバーブ)
⑧Electro-Harmonix / Freeze(サウンド・リテイナー)
⑨TC Electronic / Flashback 2 Delay(ディレイ)
⑩Wampler Pedals / Reflection(リバーブ)
⑪TC Electronic / Flashback 2 Delay(ディレイ)
⑫BOSS / DD-7(ディレイ)
⑬CIOKS / 8 Expander(パワー・サプライ)
⑭CIOKS / DC7(パワー・サプライ)

ニコがライブ/レコーディングで使用しているペダルボード。ギターからの接続順は①〜⑫の番号どおりで、⑫DD-7からステレオ・アウトでフェンダーの’59 Bassmanと’65 Deluxe Reverbという2台のアンプにつながれている。

③RC Booster V2と④Super Hard-Onの2台は常時オンにし、アンプをプッシュしているとのこと。この状態がニコの基本となるクランチ・サウンドだ。ちなみに『Where we’ve been, Where we go from here』のレコーディングでは③RC Booster V2ではなく、Wampler PedalsのPaisley Driveを使用したという。②GE-7は800Hzと1.6kHzを持ち上げたミドル・ブースト・セッティングにしており、ギター・ソロの際に踏む。

白いペダル⑤は、ジェイ・アンダーソンというビルダーが製作したハンドメイドのディストーション。TASCAMの4トラック・レコーダーの回路が組み込まれており、コントロールはゲイン、ベース、トレブル、ボリュームの4つ。ニコは本機をとても気に入っており、ゲインをMAXにし、アルバムのいたるところで使用したと語っている。「Crashing Through」のリフや、「Weird Fishes/Arpeggi」のエンディングでも活躍しているそうだ。

⑥Jupiterはfuzzノブを12時手前にし、歪みとミドルを抑えた設定で、⑤のディストーションでは対応できないフレーズで使用。3つのクリッピングを切り替えるスイッチは真ん中の位置にセットし、bassスイッチはオフになっていた。

⑦Slöは本人曰く、“僕が今まで使ってきた中で最高のリバーブ・ペダル”とのこと。mixノブを全開にし、⑧Freezeと同時にオンにすることもあるという。⑨Flashback 2 Delayはスラップ・バック・ディレイとして、⑪Flashback 2 DelayはTAPEモードでテープ・エコーのように使用している。⑩ReflectionはSPRINGモードの薄いリバーブを常時オン。

⑫DD-7はREVERSEモードにセットしており、飛び道具として使用。ウェット音のみが鳴るようにE.LEVELノブをMAXに設定している。さらにF.BACKノブとD.TIMEノブをゼロにすることで、演奏中に素早くコード・チェンジをしても音を鳴らし続けることができるという。本機も⑧Freezeと組み合わせ、2台のアンプでのピンポン効果を作り出しているそうだ。

JAPAN TOUR 2024

フライヤー
  • 【日程】
    11月19日(火)大阪 UMEDA CLUB QUATTRO
    11月21日(木)東京 KANDA SQUARE HALL
  • 【時間】
    OPEN 18:30/START 19:30
  • 【チケット】
    スタンディング 前売り:¥7,500(ドリンク代別)
  • 【問い合わせ】
    SMASH:https://smash-jpn.com/live/?id=4236

作品データ

『Where we’ve been, Where we go from here』
フリコ

ビッグ・ナッシング/ウルトラ・ヴァイヴ
ATO0666CDJX
2024年6月5日リリース

―Track List―

01.Where We’ve Been
02.Crimson To Chrome
03.Crashing Through
04.For Ella
05.Chemical
06.Statues
07.Until I’m With You Again
08.Get Numb To It!
09.Cardinal

―Guitarist―

ニコ・カペタン