ジョージ・ハリスンのサイケなストラトをフェンダー・カスタムショップが再現! ジョージ・ハリスンのサイケなストラトをフェンダー・カスタムショップが再現!

ジョージ・ハリスンのサイケなストラトをフェンダー・カスタムショップが再現!

 ザ・ビートルズのジョージ・ハリスンが愛用したストラトキャスターを忠実に再現したモデルが、フェンダー・カスタムショップより発売される。

 モデル名は“LIMITED EDITION GEORGE HARRISON ROCKY STRAT MASTERBUILT BY PAUL WALLER”。世界で100本のみの限定生産で、発売は2020年12月が予定されている。

 本モデルの元となった1961年製のストラトキャスターは、ビートルズのアルバム『ヘルプ!!』(1965年)の中の「涙の乗⾞券」や「恋のアドバイス」、『ラバーソウル』(1965年)収録の「ひとりぼっちのあいつ」のレコーディングに使用され、続く『リボルバー』(1966年)ではより全⾯的に出てくることとなる。

 サイケデリックなペイントは、『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』(1967年)の制作の終盤から、「愛こそはすべて」の世界初通信衛星テレビ中継(1967年6⽉25⽇)にかけての時期に、ジョージ自身が施したものだ。

 そのジョージの手によるペイントが“LIMITED EDITION GEORGE HARRISON ROCKY STRAT MASTERBUILT BY PAUL WALLER”では次のように正確に再現されている。

 ヘッドストックには、このギターの愛称となったROCKYの文字が描かれている。

 ヘッドストック裏のGRIMWOODS楽器店のデカールも、ジョージの愛器を正確に再現したものだ。

 ボディの裏側には、オリジナルのカラーであるソニック・ブルーの色が残る。

 フェンダー・カスタムショップのマスター・ビルダーであるポール・ウォーラーは、このストラトを再現するため、ジョージ・ハリスンの遺産管理団体であるジョージ・ハリスン・エステートとコラボレートし、実器のプロファイリングを自ら行なったという。その工程の一部は次の動画で見ることができる。

 この動画の中でポール・ウォーラーは、ピックアップのワイアリングをAbbyに頼んだ、といったことを語っているが、その“Abby”とはフェンダー社の伝説的なピックアップ職人であるアビゲイル・イバラ女史のことだ。すでに引退していた彼女を、このプロジェクトのために呼び戻したということだろう。1961年製のストラトキャスターの音を再現するために当時の職人を起用するフェンダー・カスタムショップの粋な計らいに拍手!

 そして次の画像は、WINTER NAMM 2020で本モデルが初公開されたときの模様だ。

 ジョージ・ハリスンの往年のファンならば、このギターをひと目見ただけで、ビートルズの中期における音楽性の変容や、その時期の彼らのサウンド、ビジュアル、当時のロック・シーンまでがまざまざと頭に浮かぶはずだ。

 なおギター・マガジンのバックナンバーには表紙がビートルズのものが多数あるが、2008年8月号の表紙では、エリック・クラプトンの隣でこのROCKYを弾くジョージの姿を見ることができる。

Fender Custom Shop
LIMITED EDITION GEORGE HARRISON ROCKY STRATOCASTER MASTERBUILT BY PAUL WALLER

【スペック】
Body: 2-Piece Select Alder
Finish: Nitrocellulose Lacquer
Neck: 5A Flame Maple with a 1960 Oval “C” Shape and 7.25” (184.1 mm) Radius
Frets: 21, Vintage
Hardware: Chrome
Bridge: 6-Saddle Vintage-Style Synchronized Tremolo
Pickups: Abigail Ybarra Hand-Wound ‘60’s Strat
Wiring: Vintage
Controls: Master Volume, Tone 1. (Neck Pickup), Tone 2. (Middle Pickup)
Included: Deluxe Hardshell Case, Strap, Certificate of Authenticity

【価格】
2,480,000円(税抜)

【問い合わせ】
フェンダーミュージック TEL:0120-1946-60 http://fender.co.jp