コルグのNu:Tektより、プラモデル感覚で組み立てができる2種のエフェクト・ペダル・キットが発売

　コルグのDIYブランドであるNu:Tektより、プラモデル感覚で簡単に組み立てができるエフェクト・ペダル・キット、“HD-S”と“TR-S”が2022年11月26日（土）に発売された。

　どちらのモデルも底板、ノブ、ゴム脚を取り付けるだけで完成するので、ハンダ付けは不要。必要な工具も付属するので、専門的な知識がなくてもエフェクターの自作をすぐに楽しむことができる。

　各モデルの特徴は下記のとおり。

HD-S

　HD-Sは、3種類の歪み回路を組み合わせることで、単なる“歪み”の概念を超えた倍音のうねりを創出するエフェクターだ。

　コントロールはパネル上の4つのノブに加え、筐体天面のカバーの中に3つのトリマー・ツマミを搭載。このトリマー・ツマミを使って3つの歪み回路のバランスを調整することで、オーソドックスなファズから激しい歪み、さらには未知の領域のサウンドまで、幅広い音作りが楽しめる。

　また本製品は、コルグのレジェンド・エンジニアであり、Univibeをはじめ数々の伝説的な名機を生み出してきた三枝文夫氏の発案のもとで開発されている。

　付属のステッカーには、その三枝氏の似顔絵のほか、“KORG”や“Nu:Tekt”、コルグの以前の社名である“京王技研工業株式会社”のロゴなどが入っており、これらを完成した筐体の好きな場所に貼って、自分好みのデザインにカスタマイズすることができる。

TR-S

　TR-Sは、真空管アンプのサウンドとフィーリングを実現するために設計されたコンプレッション・ペダルだ。

　コルグと伊勢電子の共同開発によって誕生した新型の真空管、Nutube（ニューチューブ）を活用した特許出願中の新技術により、今までないパワー管ライクなコンプレッション効果を実現。トランジスタ・アンプやレコーディングなど、真空管アンプが用意できない状況においても、ギタリストの求めるフィールを得ることができる。

　パネル上の4つのノブに加え、筐体天面のカバーの中にはTONE、SUSTAIN、THRESHOLDのトリマー・ツマミも装備。これらにより音作りをさらに追い込むことができる。

　またこちらにもHD-Sと同様の工具とピック・セット、ステッカーが付属する。

　さらに両モデルともユーザー・マニュアルは、製品の特徴や組み立て方に加え、回路図やマウント部品表、マウント図までが掲載された至れり尽くせりの内容になっている。

　自作エフェクターの愛好家にお薦めなのはもちろんだが、自作が未経験の人でもDIYが楽しめ、エフェクターについての知識も深まり、さらには新しいサウンドを手に入れることもできる“一石三鳥”のペダルと言えるだろう。