VOXより、デジタル・モデリング・システムを搭載したアーチトップ・ギター“Giulietta VGA-5TD”が発売

　VOX（ヴォックス）のアーチトップ・ギターのシリーズ、Giulietta（ジュリエッタ）より、新製品“Giulietta VGA-5TD”が登場した。国内での販売は2023年8月31日より開始されている。

　本モデルにはVOX独自のデジタル・モデリング・システムである“AREOS-D”が搭載されており、一般的なエレクトリック・ギターのサウンドはもちろんのこと、スティール弦およびナイロン弦のアコースティック・ギター、12弦ギター、リゾネイター・ギター、バンジョー、シタール、さらにはギター・シンセのサウンドまで、様々な音をこの1本で奏でられるようになっている。

　本モデルのスペックを紹介しよう。

ボディ・カラー

　ボディ・カラーはナチュラル・ガンメタリック（NAGM）、パールオレンジ（PO）、フェーデッド・シルバー（FS）の3種類。

ボディ／ネック／指板

　ボディのトップ、バック、サイドの材はいずれもラミネート・メイプル。ボディの形状は、同じくAREOS-Dを搭載した先行機種のVGA-3Dよりも13mm薄いものになっている。

　ネック材はマホガニーで、セットネック構造を採用。指板材は、特殊な乾燥工程により安定化させたベイクド・ジャトバ。

　スケール長は628mmで、フレット数は22。

　また、ネックとヘッドにはバインディングが施され、指板にはドットではなくブロック・インレイが採用されている。これらのハイクラスな装飾も、先行機種のVGA-3Dとは異なる点だ。　

ピックアップ／ハードウェア

　マグネティック・ピックアップはVOX XLMを1基搭載。このハムバッカーはタッチに敏感で、本格的なエレクトリック・ギターのサウンドを出力する。

　アコースティック・ギターの幅広い倍音成分と透明感のあるサウンドを得るためのピエゾ・ピックアップは、チューン・オー・マティック・ブリッジのサドルに内蔵されている。

　またピエゾ・ピックアップではブリッジとテイルピースの間の弦振動を拾ってしまう“オーバーリング”という現象が発生することがあるが、本モデルにはこれを防ぐために開発されたストリング・ミュート（着脱も可能）が付属品として同梱される。

AREOS-Dデジタル・モデリング・システム

　AREOS-Dデジタル・モデリング・システムのためのコントロール・モジュールは、ボディの上側の側面に取り付けられている。

　このモジュール部には次のものが装備されている。

　3ウェイのスイッチはサウンドやプログラムを切り替える役割を持つ。

　グループ・セレクターで選択できるグループと、3ウェイ・スイッチのNECK・MIDDLE・BRIDGEの各ポジションで選べる音色、対応するエフェクトの関係は次の表のとおり。

　またこの表からわかるとおり、ユーザー・プログラムの数は2グループ×3個の計6個で、モデリング・サウンドの音色数は6グループ×3の計18個となっている。

付属品

　本モデルには、先ほど紹介したストリング・ミュートに加え、動作確認用の単3形アルカリ乾電池が4本、ギグバッグ、トラスロッド調整用レンチ、取扱説明書が付属する。

　1本のギターで様々なサウンドを出して楽しみたい人や、レコーディングやライブで12弦ギターやシタール、バンジョー、ギター・シンセの音を使いたいけれども諦めていたような人は、このGiulietta VGA-5TDの使用を考えてみてはいかがだろうか。