日本のフィンガーピッキング・シーンを牽引する打田十紀夫の“漫画のような”人生を記した回顧録
書籍『ギタリスト打田十紀夫のブルース人生〜笑いと涙の場外乱闘的遍歴〜』が、2026年8月24日(月)にリットーミュージックより発売される。

打田十紀夫は、ギター・スクールの主宰や教則本の執筆、アルバムのリリースやライブ活動、海外アーティストの招聘などを通じ、約半世紀にわたって日本にカントリー・ブルースやフィンガースタイル・ギターを広めてきた人物だ。
これまでリットーミュージックが出版してきた彼の作品はほぼ教則物だったが、本書は打田自身の音楽、ギター、そして人生そのものに焦点を当てた1冊となっている。
企画・編集を担当したのは、元『Player』の編集長・発行人で、現在はフリーランスとして活躍する田中稔。打田とは約30年に及ぶ親交を持つ。
本書のメインは、田中が聞き手を務めた139ページ・12万文字以上にも及ぶ“スーパー・ロング・インタビュー”だ。
第1章「ギタリスト打田十紀夫」編では、影響を受けたギタリスト、作曲とアレンジの手法、ツアーやレコーディングの裏話、愛用機材などを網羅。
一方の第2章「笑いと涙の場外乱闘的遍歴」編では、プロレスラーのジャイアント馬場に憧れた少年時代から、演歌歌手を目指した高校時代、大学中退、波乱のアルバイトや結婚、スクールの設立と火事、酒の席での失敗談や、病気・怪我まで、まさに“漫画のような”歩みが明かされる。
ここには重い話題も含まれるが、打田自身の自虐を交えた明るい語り口により、笑いに溢れた内容に仕上がっている。
インタビュー以外のコンテンツも多彩だ。
- 打田十紀夫 × 沖 仁 悠久の時を超えて語る奇跡の対談:フラメンコ・ギタリスト沖仁との意外な師弟関係が明かされるスペシャル対談。
- 僕、一生馬場さんについていく…/写真で綴る“ドロップキック”への道/全日本プロレス 渕正信からの熱いメッセージ:少年の頃からのプロレス愛が結実したコーナー。
- 初公開、打田画伯の4コマ漫画:約55年ぶりに描いたという貴重(?)な一筆。
- 打田十紀夫の心に残る全国のラーメン10杯:巡業で出会った至高の味。
- ハルからの手紙:打田夫人が綴った手記。
- フィンガーピッカーに贈るTABからの提案:オリジナル・グッズの紹介。
- 打田十紀夫の全作品54:これまでのアルバム、楽譜集、教則物を網羅したアーカイブ。
- 思い出写真館:人生の中の小さなドラマを振り返る。
そして表紙を飾るのは、4本のギターとスーツケースを持ち、電車やバスを乗り継ぎながら1人で全国ツアーへ向かう打田の後ろ姿だ。
打田のライブや打ち上げで本人と接したことがある人なら、この本の中に“あの時に聞いた話”を探す楽しみがあるだろう。
教則物でしか彼を知らない人にとっては、自分にギターを教えてくれた“先生”の破天荒でパワフルな素顔を知るための格好の1冊になるはずだ。
『ギタリスト打田十紀夫のブルース人生〜笑いと涙の場外乱闘的遍歴〜』CONTENTS
- 打田十紀夫 プロフィール
- 目次
スーパー・ロング・インタビュー
第1章 「ギタリスト打田十紀夫」編

- 音楽との出会い
- 『流し入門』
- カントリー・ブルースとの出会い
- 独学でギターをマスター
- 「原曲を聴け」
- 10台くらいラジカセを壊して…
- 強く影響を受けた10人のギタリスト Stefan Grossman
- Duck Baker
- John Renbourn
- John Fahey
- Woody Mann
- Bob Brozman
- Reverend Gary Davis
- Arthur “Blind” Blake
- Lonnie Johnson
- Tampa Red
- オリジナル曲の作り方「ブルース系」
- ギターを弾かないでインストを作る
- 何のキー、何のチューニングを使うか
- 「アイム・イヤー・ミュージシャン」
- ピアノ・ラグをギター・ラグへ
- アイリッシュ・フィドルやハープをギターへ
- 演奏曲とギターとのマッチング
- 「リゾネーターほど多彩な音が出るギターは…」
- オリジナル・アルバム制作
- 何かに取り憑かれたように…
- 「オレのギターでもう一度弾いてくれ」
- 全国を回るライブ・ツアー
- 伝説のギター4本運び
- 「スタッフさんは荷物たくさんで大変だね~」
- 「す、すみませ~ん! 降りま~す!」
- 満身創痍のライブ
- 若い中国人美女に「オマエ…」
- アメリカ、フランス遠征
- 「ユーの演奏は良いね」
- ライブのMCネタ
- 全国のライブ会場探し
- ライブ・ツアーの楽しさと難しさ
- レコーディングとライブ
- MORRIS SC-145U / MORRIS SC-123U
- M.SHIOZAKI F-3-KOA
- NATIONAL Style-N
- GIBSON B-25-12
- GIBSON LG-1
- FRANKLIN Jumbo Cut-away Mahogany
- REPUBLIC Clarksdale Cut-away Tricone
- ギター・セッティングのポイント
- 別れた彼女は愛おしく感じますねぇ…
- こだわりのオリジナル・アクセサリー
- レコーディング機材とライブ機材
スーパー・ロング・インタビュー
第2章 「笑いと涙の場外乱闘的遍歴」編

- 馬場さんに一生ついていく…
- 文武両道の中高時代
- 大学で訪れた人生の転機
- そうだ。僕には演歌があったんだ!
- 遅いギターとの出会いから演歌歌手へ?
- ヤ◯ザが経営する雀荘で…
- 背中一面に桜吹雪が…
- 足の小指にしてもらえないかな…
- 「マンハッタンでございます」
- クラッカー、パンパ~ン事件!
- 「君たちの結婚には賛成できない!」
- 「これを聞くためにわざわざアメリカに?」
- 「ハルク・ホーガンの曲を弾いてくれよ…」
- 「おお、これが雪駄か!」ライ・クーダー
- TABギタースクール設立
- 意識としては“ギター旅芸人” なんです(笑)
- 「火事だから逃げて!」
- 冷や汗もののシーガル事件
- 「あの企画のコンセプトを僕が…」
- お客さんとアーティストが喜んでくれるなら…
- 毎日のように返品の段ボール箱が…
- 「打田さん。あなた痛風ですよ」
- 「えっ、なに、覚えてないの?」
- 「ああっ、そこは違うから!ダメダメ! 事件」
- スカートの中に頭を…
- 真夜中2時のボコボコ事件
- グレート・カブキの毒霧殺法事件
- ブチ切れワカメサラダ事件
- オウム指名手配犯、疑惑事件
- あっ、綺麗な人だな~
- 「今回が初めてではなくて、3回目ですよ」
- 脳出血はガメラをイメージして…
その他の内容

- 打田十紀夫 × 沖 仁 悠久の時を超えて語る奇跡の対談
- 「僕、一生馬場さんについていく…」
- 打田十紀夫 写真で綴る“ドロップキック”への道
- 全日本プロレス 渕正信からの熱いメッセージ
- 初公開、打田画伯の4コマ漫画
- 打田十紀夫の心に残る全国のラーメン10杯
- ハルからの手紙
- フィンガーピッカーに贈るTABからの提案
- 打田十紀夫の全作品54
- 思い出写真館
- あとがき

ギタリスト打田十紀夫のブルース人生〜笑いと涙の場外乱闘的遍歴〜
田中 稔(著)
| 品種 | 書籍 |
|---|---|
| 仕様 | B5判 / 192ページ |
| 発売日 | 2026.08.24 |
| ISBN | 9784845644742 |
打田 十紀夫(うちだ・ときお) プロフィール
1958年、三重県四日市市に生まれる。東京工業大学理学部中退。カントリー・ブルース・ギターの巨匠ステファン・グロスマンに師事し、1987年にロサンゼルスでステファンのライブにゲスト出演を果たす。その後、当時日本では馴染みの薄かった“カントリー・ブルース”や“フィンガースタイル・ギター”の魅力を日本に浸透させるべく、音楽誌における原稿執筆、教則本の制作、ライブ・ツアー、ギター・クリニック、CD制作、メディアへの楽曲提供など、多方面で尽力する。リットーミュージックより発売された教則本『カントリー・ブルース』(1993年)、『ブルース・ギターの常套句生』(1997年)が大ヒットし、ロングセラーに。1990年代からリットーミュージックよりギター教則本、譜面集、DVD、CDブックなどを22タイトル発売し、日本のフィンガーピッキング・シーンを牽引している。
田中 稔(たなか・みのる) プロフィール
1952年、東京都生まれ。1975年秋に出版社プレイヤー・コーポレーションに入社。広告営業部、編集部にて月刊音楽雑誌 『Player』の制作を担当。編集長、発行人を経て1997年に代表取締役就任。以降も『Player』の制作、数々の別冊、ムック本などの書籍を手がける。48年間にわたり『Player』 関連の仕事に深く関わった。現在フリーランスの編集者として活動中。エレクトリック・ギター、ビンテージ・ギターに精通し、アコースティック・ギターとウクレレの演奏を趣味としている。著書に『NO ERIC, NO LIFE.~エリックに捧げた僕らの人生~』(2025年/リットーミュージック)がある。