名作『平成』とドラマ主題歌「朝顔」で、日本を代表するシンガー・ソングライターとして広く認知された折坂悠太。彼の楽曲を彩るバンド・メンバーは“合奏”から“重奏”へと移り変わり、最新作『心理』では、歌の背景を滲ませるような音響的なアプローチも聴ける。それは混沌とした音でもあり、神聖さも持ち合わせた不思議な音像を持つが、その特異なサウンドにおいて京都在住のギタリスト=山内弘太という存在が重要な役割を担っているようだ。今回の特集では、折坂作品においてギターという楽器がどういう役割を持っているのかを考えていきたい。
写真=西槇太一
Contents
考察:折坂悠太とギター。
最新作で異彩を放つ“山内弘太”という存在
まずは、折坂悠太の楽曲において、ギターという楽器がどのような役割を担っているのかを考えてみる。
Interview|折坂悠太&山内弘太
“ブラック・ボックス”から生み出される音
折坂悠太、山内弘太の2人に、自身のルーツから『心理』でのギター・アプローチまで、たっぷりと語ってもらった。
折坂悠太の使用ギターと
新たに導入したアンプ&ペダルボード
最新作『心理』ではエレキ・ギターも導入した折坂悠太。ここでは撮影に成功したツアー用セットを紹介しよう。
山内弘太の愛用機材
折坂悠太(重奏)の音響成分を生み出すギア
折坂悠太(重奏)のメンバーとして、多様なアプローチで楽曲を彩る山内弘太。ここでは彼が折坂のツアーのために用意したセットを紹介していこう。
Interview|中村公輔(Kangaroo Pow)
12本のマイクを使った、折坂悠太「nyunen」の録音
実験的なサウンドも多い『心理』だが、ギターの録音はどのようなこだわりがあったのか。エンジニアの中村公輔に話を聞いた。