新連載！崎山蒼志の未知との遭遇第1回：私と『ギター・マガジン』

新世代のシンガー・ソングライター／ギタリスト、崎山蒼志の連載コラムがスタート！ 15歳の時、ネット番組で弾き語りを披露して“天才ギター少年”と話題になった彼も、現在19歳。1人のミュージシャンとして、人間として、日々遭遇する未知を自由に綴っていきます。月一更新です。

デザイン＝MdN

これからどうぞよろしくお願い致します。

　「ギター・マガジン」に連載が持てることとなりました。これは自転車に乗れなかった中学生の頃、家から徒歩30分ほどかけて本屋に「ギター・マガジン」を買いに行っていた私にとって驚愕と興奮の事態です。一刻も早く過去の自分に伝えてあげたい気持ちと、まあ色々と頑張れば良いことあるかもねとだけ言い放ち伝えないパターンも想像しつつ、まず私と「ギター・マガジン」との出会いについて綴りたいと思います。

　私自身昔からギターそれぞれの形や見た目が好きでありまして、例えば音楽番組やミュージシャンのライブ映像などで最初に着目するのも「ギターを弾く人物がどんなギターを使っているか」です。小学生の頃には見様見真似でギターの絵を描き、自分でカタログの１ページ的なものすら描いていました。そんな私にとって「ギター・マガジン」は夢のような雑誌で、有名ミュージシャンから海外の少しコアなバンドまで、幅広いギタリストが使用するギター、エフェクターが鮮明に写真として収められ、表記され、その機材を使うにいたった経緯までもが記されているのです。「ギター・マガジン」と最初に出会ったのは中学に入ってからなので、なんでもっと早く出会わなかったんだ…と後悔するほどに感動的でした。

　その最初に手にした「ギター・マガジン」は2016年1月号のフェンダー・テレキャスターの生誕65周年を記念とした特集回で、これまでにインタビューを受けてきたミュージシャンのテレキャスターや、改めての愛器テレキャスター解説など、多くのミュージシャンのテレキャスター愛が炸裂していた回でした。自分自身当時エレキ・ギターはフェンダー・ジャパンのテレキャスターを愛用していましたので、そういった親近感から書店にて手に取った思い出があります。

　数々の素晴らしいギタリストを知ったのも「ギター・マガジン」からで、最近知った方々だとCory Wong、Julian Lage、Pedro Martins などには影響を受けつつあり今後更に参考にしていきたいと思っています。私自身エレキ・ギターは現在Danelectroの U-1 という古いギターを最愛用していまして、ギターそのものや音色は全然違うもののPedro MartinsがTEISCO EP-2を愛用しているのには少しばかり親近感を覚えます。共通点としては古いギターであるところ、ギター本体に素朴さがあるところでしょうか。憶測混じりにPedro Martinsを巻き込んでしまい申し訳ないのですが、やはり値段や評価問わず好みで肌に合う感覚のギターを使用できるのが自分にとっての理想です。これからもそういったギターに出会えたらと思う反面、そう考える私自身Danelectroの U-1 という好みで肌に合うギターに一つ出会えていることは何にも代え難い喜びで、これからも相棒のように使用していけたらと思っています。

　相棒といえば、私を知ってくださっている方は私がOvationを使用しているイメージがあるかもしれません。Ovationのエレアコも自分にとってそれはそれは大切なギターで、浅井健一さんがOvationを弾いていたことで初めて存在を認識し、購入して以来ずっとライブ活動やレコーディングに至るまでを共にしてきました。昨年にはなんと長年の憧れであったOvation Adamasを、モリダイラ楽器さんのご厚意とご協力により自分なりにカスタムさせていただきました。ボディのカラーやブリッジ、ヘッドのペグなどを選択し、そちらを細部まで忠実かつそれ以上に製作していただきました。感無量でありました。今はそのAdamasをメインで使用しています。となんだか自己紹介のような文になってしまいました。私自身まだまだギターに関する知識が乏しいので、これから連載を通してたくさんのことを知れたらいいなと思っています。そして所々に書き留めていけましたらと…！皆様これからどうぞよろしくお願い致します。