NEEの夕日が2024年の日比谷野音公演で使用した、2本の最新ギター NEEの夕日が2024年の日比谷野音公演で使用した、2本の最新ギター

NEEの夕日が2024年の日比谷野音公演で使用した、2本の最新ギター

一度は中止と発表された、NEE史上最大規模の単独公演“東京、夏のサイレン”。ただ、3人は諦めなかった。すべては4人で立てた計画を実行するために。雨天決行された2024年6月23日(日)の日比谷公園大音楽堂にて夕日(g,vo)が使用した2本のギターを紹介する。この場を借りて、若くしてこの世を去ったギタリストに哀悼の意を表したい。

取材・文=原田右恭 機材撮影=星野俊

Nash Guitars
S63 Olympic White

Nash Guitars / S63 Olympic Whiteを抱える夕日
Nash Guitars / S63 Olympic White

NEEの成長を支える、相棒的な1本

メイン・ギターは、2021年から導入したというNash GuitarsのS63。コリー・ウォンに憧れてSTタイプのギターを探していたところ、BIG BOSS お茶の水駅前店にて、偶然にもNash Guitarsフェアが開催されており、本器を試奏したところ“これしかない!”と思い、ローンを組んで購入したとのことだ。

ボディはニトロ・セルロース・ラッカーの極薄フィニッシュ。購入当初はコンター部分にエイジド加工が施されていたのみだったが、多くのライブで使用する中でフロント・ピックアップ上部の塗装も剥がれていき、より雰囲気のある1本になった。

夕日は、リアとフロントという2発のピックアップ・レイアウトを好んでおり、その仕様特有のミックス・ポジションのサウンドが欲しいと常に思っているという。そのため本器もそれに近づくような改造が施されている。

まず、ピックアップ・セレクターのセンター・ポジションを選択すると全ピックアップが鳴るような配線に改造されている。そして本来はトーン・ノブにあたる部分を、センター・ピックアップのボリューム・ノブに変更。このノブを絞れば、本器でもテレキャスターやジャズマスターのような、フロントとリアがミックスしたサウンドが出せるというわけだ。

ギター・ストラップはAQUBE MUSIC PRDUCTS製のオリジナル・モデル(非売品)を使用している。左肩付近のイカのマークは、敬愛するジョン・フルシアンテの右肩に彫られているタコのタトゥーより着想を得たとのことだ。

余談ではあるが、夕日はイカに対して愛着を感じているため、食べることを極力控えている。

使用楽曲(2024年6月23日@日比谷野外大音楽堂)

  • ばっどくらい
  • アウトバーン
  • 本日の正体
  • Session
  • 一揆
  • 月曜日の歌
  • なんで
  • スカートの中を覗く

Franchin Guitars
Mercury

Franchin Guitars / Mercuryを弾く夕日
Franchin Guitars / Mercury

2024年4月に購入した最新ギター

新たなメイン候補として、今回のライブから導入された1本。2024年4月に新潟で開催されたイベントにて、現地の楽器店(あぽろん新潟店)を訪れた際、本器のフィーリングと音の良さに惹かれ、半ば衝動買いしたようだ。購入から数ヶ月程度しか経過していないが、フロント・ピックアップ横の塗装が剥がれており、すでに相当弾き込まれているのがよくわかる。

前述のNash Guitarsと同じ仕様の改造がされており、本器もリアとフロントをミックスしたサウンドが出力可能。また、ノブがすべて純正のものから、フェンダー・ノブに交換されていた。

使用楽曲(2024年6月23日@日比谷野外大音楽堂)

  • おもちゃ帝国
  • 第一次世界
  • ボキは最強
  • 歩く花
  • 夜中の風船 MarkⅡ
  • 万事思通 

なお、「DINDON」と「不革命前夜」では、くぅが所有するNovo GuitarsのSerus Tを使用した。本来、「DINDON」は前述のFranchin Guitarsにて演奏する予定だったが、途中で弦が切れてしまったため、急遽Novo Guitarsにスイッチしたようだ。


Picks

ピック

ピックは今回、2種類を使用。メインは写真奥にあるMASTER 8 JAPAN製のJazz III型のシグネチャー・モデル。長らく夕日は同タイプの黄色を使用してきたが、本ライブより青色に変更。写真手前は「歩く花」などのギター・ボーカル時に使用したと思われる、くぅのピックだ。


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