ミヤがPetit Brabanconのツアー“BURST CITY”で使用したアンプとペダルを解説! ミヤがPetit Brabanconのツアー“BURST CITY”で使用したアンプとペダルを解説!

ミヤがPetit Brabanconのツアー“BURST CITY”で使用したアンプとペダルを解説!

DIR EN GREY、L’Arc~en~Ciel、MUCCなど、長いキャリアを持つバンドのメンバーが集い、新たな表現を追求するプロジェクト=Petit Brabancon(プチ・ブラバンソン)。本記事では、2024年9月に開催された新EP『Seven Garbage Born of Hatred』リリース・ツアー、“BURST CITY”でギタリストのミヤが使用した最新サウンド・システムを紹介する。

取材・文=原田右恭 機材撮影=小原啓樹

Miya’s Amplifiers

・Mesa/Boogie / Triple Rectifier(Head)
・GENZ-BENZ / G-Flex 212(Cabinet)

Mesa/Boogie / Triple Rectifier
GENZ-BENZ / G-Flex 212

所有する中で一番音が良い日本製がメイン

ミヤはTriple Rectifierを3台所有しており、その中で一番音が良いという100V仕様の日本製Triple Rectifierを使用していた。120V仕様のアメリカ製よりも、“荒ぶるじゃじゃ馬感”があるとのこと。もともとはMUCCで使用しており、前回のPetit Brabanconのツアーではサブに回っていた個体。先日、修理を終えて返ってきたため、今回Petit Brabanconでは初めてメインで使用された。

もう1人のギタリストであるantzとの音のバランスを考えた結果、今回から12インチ・スピーカーが2発搭載されたGENZ-BENZのG-Flexキャビネットを導入。メイン・ギターのJacksonとの相性も良く、以前から愛用していたMesa/BoogieやBognerのキャビネットに比べるとローとミッド・ハイが強く出ているという。ミヤ曰く“ドンシャリに近いサウンドが得られる”とのこと。


1975 Roland
JC-120

1975 Roland / JC-120(前面)

ソリッドなサウンドが特徴の最初期JC-120

2024年4月に入手したという、75年製のJC-120。発売初年度、最初期の個体だ。高校生時代にリハーサル・スタジオで使っていたアンプが初期のJC-120だったそうで、その時と同じ感覚が得られるとのこと。ミヤは現行品とは異なるアルミ製スピーカーの硬い音がお気に入りと語る。前回までのPetit BrabanconのツアーではJC-160を使用していたが、それ以上にハイ・ミッド寄りのソリッドなサウンドが出せるそうだ。

本機はボード内に置かれたFREE THE TONE / ARC-4(①)のループに組み込まれており、ARC-4から本機のSENDに接続。ライブでは「孤動」と「dub driving」のカッティング部分のみで使用された。

1975 Roland / JC-120(背面)

Miya’s Pedalboards

ペダルボード

新たに導入した3台のペダルを解説!

【Pedal List】
【Board 1】
①FREE THE TONE / ARC-4(プログラマブル・スイッチャー)
②CopperSound Pedals / Telegraph Stutter(グリッチ)
③Morley/ Bad Horsie Liberty Wah(ワウ)
④EarthQuaker Devices / Disaster Transport SR(ディレイ/リバーブ)
⑤Gamechanger Audio / PLASMA Pedal(ディストーション)
⑥FREE THE TONE / JB-82S(ジャンクション・ボックス)
⑦FREE THE TONE / PA-1QB (プログラマブルEQ)
⑧EarthQuaker Devices / White Light(ディストーション)
⑨J.Rockett Audio Designs / Jeff Archer(オーバードライブ)
⑩EarthQuaker Devices / Arrows(ブースター)
⑪JHS Pedals / Colour Box V1(プリアンプ)
⑫Sonic Research / ST-300(チューナー)
⑬PastFX / Chorus Ensemble MN3007(コーラス)
⑭Old Blood Noise Endeavors / BL-82 Chorus(コーラス)
⑮kgr harmony / しずく 瑠璃色(オーバードライブ)
⑯BOSS / SE-70(マルチ・エフェクター)
⑰KarDiaN / Vitamin C “Army Green Ver.”(ファズ)

【Board2】
⑱FREE THE TONE / Custom Mute Switch
⑲Demedash Effects / T-120DLX V2(ディレイ)
⑳CopperSound Pedals / Triplegraph Pedal(ピッチ・シフター)
㉑DEATH BY AUDIO / REVERBERATION MACHINE(リバーブ)
㉒BOSS / PS-5(ピッチ・シフター)
㉓Anasounds / Utopia(ディレイ)
㉔Cooper FX / Generation Loss(ローファイ・フィルター)
㉕EarthQuaker Devices / Afterneath(ディレイ/リバーブ)
㉖FREE THE TONE / ML-1L(モジュレーション/ショート・ルーパー)
㉗EarthQuaker Devices / Time Shadows(ディレイ)

絶えずアップデートを続けるミヤの足下。基本的な接続順やペダルの使い方については、2022年9月に公開した「Petit Brabanconのために用意された、ミヤの最新使用機材」を参照してほしい。今回は、本ツアーに際して新たに導入された3台のペダルについて紹介する。

ミヤ曰く“ボードはPetit Brabanconのほうがシンプルだけど、基本的な構造はMUCCと一緒。ただシューゲイザーっぽいアプローチが多いので、ファズとリバーブを多めに入れている”とのことだ。また、“このボードでMUCCをやることも可能です”と話してくれた。

CopperSound Pedals / Telegraph Stutter
②CopperSound Pedals / Telegraph Stutter

まずは、「BATMAN」のギター・ソロで使用するグリッチ・ペダル、CopperSound PedalsのTelegraph Stutter(②)。「BATMAN」のレコーディングで使用されたため、そのままライブ機材としてもセッティングされていた。

Old Blood Noise Endeavors / BL-82 Chorus
⑭Old Blood Noise Endeavors / BL-82 Chorus

ミヤが“これから来ると思います”と語った、Old Blood Noise EndeavorsのBL-82 Chorus(⑭)。本機はコーラスなのだが、筐体中央のCLOCKというスライド・ノブでペダルの処理速度のコントロールが可能で、モジュレーション・ディレイのような効果も出せるもの。こちらは飛び道具的に使用していた。

EarthQuaker Devices / Time Shadows
㉗EarthQuaker Devices / Time Shadows

最後は、EarthQuaker DevicesのTime Shadows(㉗)を紹介しよう。ミヤが入手したのは約3年前。本機はピッチ・チェンジをしながらオクターブ下が足されていく飛び道具的なディレイなので、これまでなかなかペダルボード入りすることはなかったそう。しかし、今回のEP『Seven Garbage Born of Hatred』に収録曲された「dub driving」の頭のアンビエント風のノイズは本機が担っており、満を持してボードの仲間入りを果たした。

ミヤギツネ(ぬいぐるみ)
ペダルとペダルのわずかな隙間にある刺股にミヤギツネが捕まっていた。

Interview

出音と見た目の良さは
比例している気がします。

エフェクターをこよなく愛するミヤさんですが、“ペダル選びの基準”を教えて下さい。

あくまで自分の場合はですが、直感で購入しています。例えばInstagramで見つけて、見た目がカッコ良かったらすぐ買うみたいな感じ。もちろんハズしたこともありますけど(笑)。それと経験上、見た目が良いものは音も良いことのほうが多いですね。

それはありますよね!

レコードでいうジャケ買いみたいなものですけど、音楽にまつわるものって見た目との親和性があると考えていて。エフェクターも同じで、出音と見た目の良さは比例している気がします。あと、お客さんには自分のルーツをディグって知ってもらいたいので、好きな音の系統のものを一貫して選び続けています。今回導入したJC-120なんかも、自分が布袋さんを好きじゃなかったら使ってなかったと思いますね。

LIVE INFORMATION

Petit Brabancon CROSS COUNTER -01-

≪TOUR SCHEDULE≫

・2025年3月8日(土)愛知・名古屋 THE BOTTOM LINE
open 17:15/start 18:00
Guest:ROTTENGRAFFTY

・2025年3月9日(日)愛知・名古屋 THE BOTTOM LINE
open 17:15/start 18:00
Petit Brabancon Only                                                     

・2025年3月20日(祝)大阪・心斎橋 BIGCAT
open 17:15/start 18:00
Guest:SPARK!!SOUND!!SHOW!!

・2025年3月21日(金)大阪・心斎橋  BIGCAT
open 18:15/start 19:00
Petit Brabancon Only                                       

・2025年3月26日(水)東京・恵比寿 LIQUIDROOM
open 18:15/start 19:00
Guest : The BONEZ

・2025年3月27日(木)東京・恵比寿 LIQUIDROOM
open 18:15/start 19:00
Petit Brabancon Only

【チケット料金】
・一般スタンディング : 6,500円(税込・整理番号付・D代別)
・一般スタンディング(オリジナルTシャツ付): 10,000円(税込・整理番号付・D代別)
・U-30スタンディング : 5,000円(税込・整理番号付・D代別)
※3月8日(土)名古屋公演、3月20日(祝)大阪公演、3月26日(水)東京公演のみ

【Petit Brabancon official photobook「The Howling of Underdogs -2025-」】
・販売サイト https://petitbrabancon-thou.com/
※2025年4月頃発送予定
・価格:7,700円(税込/送料込み)
※お支払いには“クレジットカード決済”、“コンビニ決済”をご利用いただけます。

<購入者特典>
・2025年度(2025年4月〜2026年3月)のライヴに「The Howling of Underdogs -2025-」メンバーズ最速チケット先行申し込みが可能
※「The Howling of Underdogs -2025-」有効期限は、ご登録時期に関わらず2026年3月31日までとなります。
※対象とならない公演もございます。
※イベント・フェスなどは受付対象外となります。
・「The Howling of Underdogs -2025-」メンバーズ限定メールマガジンの配信
・ライヴ会場特典あり

<早期購入者特典>
2024年10月1日(火)から10月31日(木)23:59までにご購入いただいた方限定で、2025年3月に開催される「CROSS COUNTER -01-」のメンバー最速先行(12月1日より受付開始)に申し込みが可能。
※対バン・ワンマンを含む、全6公演が対象です。
※上記期間に購入いただいた皆様へ、11月中に最速先行の詳細および申し込み用の専用IDが記載されたカードを送付いたします。

【各アーティスト先行】
2024年12月1日(日)18:00〜12月15日(日)23:59

■Petit Brabancon(対バン・ワンマン含む全6公演申し込み可能) https://petitbrabancon-thou.com/
■ROTTENGRAFFTY(※3月8日(土)名古屋公演の申し込みが可能) https://rotten-g.com/
■SPARK!!SOUND!!SHOW!!  (※3月20日(祝)大阪公演の申し込みが可能) https://sparksoundshow.com/
■The BONEZ (※3月26日(水)東京公演の申し込みが可能)https://thebonez.com/ 

【オフィシャル最速先行】
2024年12月20日(金)18:00〜より受付開始

※情報は記事公開時のものです。最新のチケット情報や公演詳細はPetit Brabancon公式HPをチェック!

Petit Brabancon公式HP
https://www.petitbrabancon.jp/

作品データ

『Seven Garbage Born of Hatred』
Petit Brabancon

MAVERICK DC
DCCA-130
2024年6月14日リリース

―Track List―

  1. move
  2. dub driving
  3. BATMAN
  4. 眼光
  5. a humble border
  6. Mickey
  7. Vendetta

―Guitarists―

ミヤ、antz