ストラトキャスターとテレキャスターをかけ合わせた、遊び心あふれる限定モデル｜フェンダーカスタムショップ Vol.10

Fender Flagship Tokyoで取り扱うフェンダーカスタムショップの最新モデルを紹介する連載、“Fender Custom Shop Masterpiece〜Guitar magazine Pick of the week〜”。第10回目は、Limited Edition Strat SH Heavy Relicをご紹介。

ギター撮影=星野俊

Fender Custom Shop
Limited Edition
Strat SH Heavy Relic

ストラトキャスターとテレキャスターをかけ合わせた
遊び心あふれる限定モデル

ストラトキャスターのボディとネックをベースにしつつ、テレキャスターの要素を組み合わせた、遊び心あふれるLimited Edition Strat SH Heavy Relic。レリックでリアルなビンテージ感を演出しつつ、9.5〜12インチのコンパウンド・ラディアスやオクターブ・チューニングが合わせやすいRSDのブリッジ・サドルを採用するなど、現代に合わせたプレイアビリティも持ち合わせている。

ボディは2Pのセレクト・アッシュ。ネックは1966年をもとにしており、ラージ・ヘッドにトランジション・ロゴが映えている。指板はローズウッドのラウンド貼りで、粘りがありながらも明るく軽快なサウンドを奏でる。

ピックアップはダイレクト・マウント。フロントにはPAFを再現したSeymour Duncanの’59 SH-1N、リアにはCustom Shop Hand-Wound Original Blackguard Single-Coil Teleという組み合わせで、ハムバッカーの温かい音色と、ブラックガード期の力強いサウンドをミックスすることも可能。

コントロールは3wayピックアップ・セレクター、マスター・ボリュームとマスター・トーンという、テレキャスターの準じたもの。しかし、この2つのノブは、66年以降のジャズマスターなどに用いられていたウィッチハット・ノブが採用されている。

フロントには、PAFを再現したSeymour Duncanのハムバッカー、'59 SH-1Nをマウント。 — フロントには、PAFを再現したSeymour Duncanのハムバッカー、’59 SH-1Nをマウント。

リアはフラット・ポールピースのCustom Shop Hand-Wound Original Blackguard Single-Coil Teleを搭載。

1966年型のネックをベースとしているため、指板はラウンド貼りのローズウッドを採用。

ブリッジ・プレートは短くカット。サドルはブラス製で、3〜4弦はオクターブ・チューニングが合うように段差が付けられている。

テレキャスターを踏襲したハードテイル仕様で、キャビティはボディ・バックに開けられている。

ジャックはボディ・サイドに搭載。ジャック・カップもあり、ここにはテレキャスターの特徴が表われている。 — ジャックはボディ・サイドに搭載。ジャック・カップもあり、ここにもテレキャスターの特徴が表われている。

Fender Flagship Tokyo
Floor Specialist’s Comment

伝統を超え、2つの名器がクロスオーバーした唯一無二の1本。

フェンダーカスタムショップが毎年送り出す、その年を象徴する珠玉のコア・モデル群、“CUSTOM COLLECTION”。中でも、2025 CUSTOM COLLECTIONのリミテッド・エディション・モデルとして登場したこの1本は、個性と存在感で群を抜く注目作。

ひと目で心を奪う、大胆かつ洗練されたルックス。60年代中期の過渡期仕様をベースに、正統派テレキャスターのエッセンスを絶妙にブレンド。ストラトキャスターの操作性はそのままに、ノン・トレモロ仕様、ピックガード・レスのミニマルな美しさ、そしてSHピックアップ・レイアウトによる多彩な表現力を備えています。

ダイレクト・マウントがもたらす芯のあるクリアでストレートなトーンは、ピッキングのニュアンスを余すことなくアウトプット。抜群のプレイアビリティを導く充実のスペックと相まって、プラグインするたびに新たなインスピレーションを呼び起こし、プレイヤーの創造性を加速させます。

語り尽くせぬ魅力を持つフェンダーの歴史に刻まれた2つの伝説的名器がクロスオーバーした、これまでの常識を塗り替える存在と言える完成度の高いモデルとなっています。

Fender Custom Shop
Limited Edition
Strat SH Heavy Relic

【Specifications】
●ボディ：2Pセレクト・アッシュwithオフセット・シーム
●ネック：クォーターソーン・メイプル
●指板：3Aローズウッド
●ネック・シェイプ：1966 Oval “C”
●スケール：25.5インチ（64.77cm）
●ラジアス：9.5〜12インチ・コンパウンド（241〜304mm）
●フレット：Jescarビンテージ・アップグレード（45085）
●フレット数：21
●ナット：Bone
●ナット幅：1.650インチ（42mm）
●ピックアップ：Seymour Duncan ’59 SH-1B（フロント）、Custom Shop Hand-Wound Original Blackguard Single-Coil Tele（リア）
●ペグ：Vintage-Style with Fender Logo
●ブリッジ：3-Saddle Custom “Cut-Off” Vintage-Style Tele Bridge with Brass Saddles
●コントロール：マスター・ボリューム、マスター・トーン、3wayピックアップ・セレクター
●付属品：デラックス・ハードシェル・ケース、ストラップ、カスタムショップ特別認定証

【販売価格】
796,400円（税込）

【問い合わせ】
フェンダーミュージック　TEL：0120-1946-60
https://jp.fender.com/products/limited-edition-strat-sh-heavy-relic

Fender Flagship Tokyoのここが見どころ！

Fender Flagship Tokyoは、原宿にあるフェンダー唯一の旗艦店だ。最上階・3階は、フェンダーカスタムショップ専用の特別なフロアになっており、世界最高峰のクラフトマン・シップが息づくギターやベースの世界に、じっくりと没入することができる。店内には、100本近くのカスタムショップ製品が展示されておりすべて購入可能。あなたの人生を変える1本と、ここで出会えるかもしれない。

今回ご紹介する見どころは、カスタムショップ専用の試奏ルームに置かれた、一際目を引くアンプ Kraken ’64 Custom Deluxe Reverb。もともと2019年のWinter NAMM ShowでFender Custom Shop Master Built Kraken Teleとセット展示されていたもので、キャビネットのパイン材にはフェンダーのデザイナー、マイク・ウォーレンにインスパイアされた“The Kraken”のアートワークが彫られている。このデザインを手がけたのは、カスタムショップのアンプ部門のマスタービルダー、ショーン・グリーンとジム・ドルマージュ。