ギター初心者におくる、ギター・エフェクターの基礎知識100連発! 意外と知らない、今さら聞けない、そんな時のペダル辞典としてもご活用あれ!
文=今西勇仁(Limetone Audio)
第14回:ノイズ・ゲートってどんなエフェクター?
ノイズ・ゲートは、不要なノイズを取り除くエフェクターです。ノイズといっても色々な種類のものがあるのですが、ピックアップから拾ってしまうノイズや歪みをハイゲイン設定にすることによって生まれるものなど、いずれも心地よいものではありません。ノイズ・ゲートを使えば、これらを目立たないようにする、あるいは消してしまうということができます。
スレッショルドという一定の値(しきい値)をあらかじめ設定しておき、音量がそれを下回ったときにノイズを止めにいく(音を消しにいく)という動きをします。
ノイズ・ゲートは音をバサっと止める、すなわち不自然な音の消え方をするというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、最近は技術が進歩しており、自然な消え方をする製品が多いです。もちろんジェント系のリフのような、あえて音をバスバス切る設定もできます。
接続方法は、歪みのうしろに接続するのが一般的で、アンプで歪ませている場合は、アンプのセンド/リターンに接続することにより、アンプの歪み(プリアンプ)のうしろにノイズ・ゲートを配置できます。
ノイズ・ゲートの中にはエフェクター自体にループのジャックが用意されているものもあり、その場合はそのループの中に歪みペダルを入れてしまいます。そうすることにより、ノイズ・ゲートは“楽器からの音・音量”と”歪んだあとの音・音量”の両方の情報を把握することができますので、それによって“演奏は止まったけど、歪みからはまだノイズがきているな”ということを理解して、よりスマートにノイズだけを止めるような動きをしてくれます。


著者プロフィール
今西勇仁(いまにし・ゆうじん)
ギタリスト/サウンド・エンジニア。エフェクター・ブランド、Limetone Audioのサウンド・デザイナー。 “サンレコ・ミックス・ダウン・コンテスト2006”に入賞し、その後多くのミュージシャンの楽曲のミックスを手がける。また、自身もギタリストとして、アーティストのサポート活動や、レコーディングに参加。並行してプロミュージシャン向けの機材の開発、モディファイを行なう。 2017年に開催された、“第4回エフェクタービルダーズ・コンテスト”(主催:TOKYO EFFECTOR)での優勝を機にLimetone Audioを設立。プレイヤー目線での商品開発、設計を行ない、現在多くのプロの現場で使用されている。各種製品は全国の楽器店で販売中。 2020年よりYouTubeチャンネルをスタート。メーカーの枠にとらわれずに、エフェクターや機材の楽しみ方を皆さまにお伝えします。
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