横山秦一(エスキベル)が2026年6月のライブで使用した3本のギターとシンセサイザーを本人が解説! 横山秦一(エスキベル)が2026年6月のライブで使用した3本のギターとシンセサイザーを本人が解説!

横山秦一(エスキベル)が2026年6月のライブで使用した3本のギターとシンセサイザーを本人が解説!

2026年4月にEP『Overthere』をリリースしたエスキベル。6月5日(金)下北沢SPREADにて行なわれたワンマン・ライブにて、石井悠翔(vo,g)と横山秦一(g)の機材撮影を行なった。本記事では、横山が当日使用した3本のギターとシンセサイザーを本人の解説とともにご紹介。

取材・文=森部真衣 機材撮影=星野俊 ライブ撮影=タカギタツヒト

Yokoyama’s Guitars

1962 Fender
Jaguar

カスタム・カラーの
ビンテージ・ジャガー

横山のメイン・ギターは、2020年頃に入手した1962年製のマッチング・ヘッド仕様のジャガー。もともとはブラックの1965年製ジャズマスターを購入する予定だったが入手できず、代わりに本器を手に入れたという。オーバー・ラッカーだが状態は良く、ほかの個体と比べてもローエンドが豊かなサウンドを気に入っているそうだ。

アームはオリジナルのものを紛失して以来ほとんど使用しておらず、ライブで揺らぎが必要な場面ではトレモロ・ユニットを手の平で押し込んでアーミングの効果を得ているとのこと。

『Overthere』のレコーディングでは、おもに本器のフロント・ピックアップを使用したそうだ。

チューニングは基本的にレギュラー。弦はGHSのGB-TNT BOOMERS(.010〜.052)を使用。

ピックはJim DunlopのHerco Flex 75を愛用している。

使用楽曲(2026年6月5日@下北沢SPREAD)

  • 「踏切に待つ」
  • 「イメージ」
  • 「遠く引かれ」(Capo 1)
  • 「靡く」
  • 「rotate」
  • 「highvision」(Capo 1)
  • 「発達」(Capo 2)
  • 「彼方の人」
  • 「tucked────」

2016 Fender
Japan Exclusive Series Classic ’60s Telecaster

田渕ひさ子のサイン入り
日本製テレキャスター

石井悠翔(vo,g)が高校2年生の頃入手したというテレキャスター。この日のライブではチューニングの都合により横山が使用していた。

高校時代にエスキベルを結成した直後、NUMBER GIRLの「透明少女」をコピーすることになり、当時レス・ポールを使用していた石井は向井秀徳と同じ赤いテレキャスターを購入したという。

高校の軽音楽部に田渕ひさ子と縁のある部員が在籍していたことからダメ元で部内のライブに招待したところ、なんと本人が来場。終演後、サインを求める列に並び本器を差し出すと、“向井君と一緒だ!”と言いながら快くサインに応じてくれたそうだ。

その後、ギターの製作や改造もよく行なう横山によりピックアップと電装系が交換された。もともとは奥行きの少ないサウンドだったそうだが、バンドにはセミアコのようなエアー感のあるサウンドが求められていたため、それに合わせて改造を施したという。

現在のピックアップ搭載されているピックアップは、フェンダーのCustom Shop Twisted Tele。石井曰く“ミドルが強く出過ぎていて、ネックと合ってないんじゃないかな?”とのことで、いずれオリジナルへ戻すことも検討しているそうだ。

本器はおもに、オープンD(D-A-D-F♯-A-D)やD-A-D-G-A-D、半音下げなど、レギュラー・チューニング以外の楽曲で使用。

弦はD’AddarioのEXL115 XL Nickel Round Wound Blues / Jazz Rock(.011〜.049)を張っている。

使用楽曲(2026年6月5日@下北沢SPREAD)

  • 「日照り」(A#-D#-G#-C#-F-A# Tuning)
  • 「洋燈」

Yokoyama
Handmade Guitar

豊かな低域を求めて
自身で製作した1本

横山が雪国のサポート・ギターを務めることになり、TLタイプが必要となったことをキッカケに自身で製作した1本。フェンダーカスタムショップ製のネックをeBayで入手し、別途購入したボディや各パーツを組み合わせて完成させたという。ピックアップはLollar PickupsのSpecial Tを搭載し、低域を重視したサウンドに仕上げているそうだ。

弦はElixirのOPTIWEB Light #19052(.010〜.046)を使用している。

使用楽曲(2026年6月5日@下北沢SPREAD)

  • 「生き続ける」
  • 「迷う / 戻る」
  • 「心の海」
  • 「むかう」

Synthesizer

Moog / Subsequent 25

横山が使用するシンセサイザーはMoogのSubsequent 25。この日のライブでは、シンセサイザーを演奏する前提で制作したという「rotate」で使用。

シンセサイザーのアウトからはBOSSのRV-6を経由し、RadialのProD2(DI)にインプット。ここからPAに信号が送られる。

Interview

同年代のほかのジャガーと比べても
ありえないくらいローが出るんですよ。

メインの白いジャガーについて詳細を教えてください。

人生をかけて買った62年製ですね。2020年、ちょうど20歳くらいの時にジャズマスターを探してたんです。“もう20歳だし、やるべ!”みたいな感じで(笑)。その頃はまだそんなに高くなかったので、黒の65年製ジャズマスターが欲しかったんですけど、それを買えなかったんですよね。でも諦められなくて、このジャガーを買ってみたら本当に良いギターでした。オーバー・ラッカーではあるんですけど、ほとんどオリジナルで、けっこう状態が良いと思います。頑張りました(笑)。

このジャガーの気に入っているところは?

同年代のほかのジャガーと比べてもありえないくらいローが出るんですよ。そこも“かっこいいじゃん!”となりました。ベースくらいの帯域が出ていますね。

ジャガーのアームを使用することはありますか?

実はアームをなくしてしまって、それからは使ってないですね。新品のアームも買ったんですけど、それも3ヵ月くらいでなくしました。ライブの時はアームを取り付ける部分を手の平で押してます(笑)。アームを付けて強く押すとチューニングが狂っちゃったりするので、手で押すくらいがちょうどいいのかもしれないです。ビグスビーくらいの揺れになりますよ。

ナチュラルのTLタイプは自分で製作したギターなんですよね?

2025年頃にフェンダーカスタムショップのネックをeBayで買って組んだTLタイプですね。僕が雪国というバンドでサポート・ギターを始めてテレキャスターが必要になったので、“どうせならめっちゃ使えるものを作ろう”と思って、ローが主軸になって出るように作りました。

横山さんはよく自分でギターを作ったり、改造をしたりするんですか?

一応、ギター・クラフト系の学校に通っていたので、基本的に近しい人のギターだけですけど改造も好きでやってますね。

よく使うピックアップ・ポジションは?

白いジャガーは全部使ってますけど、リアはあんまり使わないですね。ライブでは「迷う/戻る(regret)」だけリアを使ってました。今回のEPはだいたいフロントで弾きましたね。

ギターの手元のノブをコントロールすることはありますか?

ジャガーは配線の問題なのか、トーンを絞ると音量ごと落ちちゃうので全開にしてますね。テレキャスターはハイを削りたい時だけ少しトーンを下げるんですけど、基本は全開で使ってます。

2026年6月5日(金)下北沢SPREAD

【Setlist】
01. 踏切に待つ
02. イメージ
03. 遠く引かれ
04. 靡く
05. rotate
06. 日照り
07. 生き続ける
08. 迷う / 戻る
09. 心の海
10. highvision
11. 発達
12. むかう
13. 洋燈
14. 彼方の人
15. tucked────

作品データ

Overthere
エスキベル

Esqvl
2026年4月15日リリース

―Track List―

01. 日照り
02. 生き続ける
03. tucked────
04. むかう
05. 彼方の人

―Guitarist―

石井悠翔、横山秦一