本講座をここまでお読みいただいた方に、「コード・タイプ別フォーム一覧」……別名「フレット数の書かれていないコード・ブック」をお届けします。
文・図版作成=ギター・マガジン編集部
前々回と前回とで、コードの押さえ方を平行移動で覚える方法を説明しました。例として示したのは三和音(トライアド)のみでしたが、これと同じ要領で、四和音やテンション・コードなどのフォームとポジションも楽に知ることができます。
そこで今回は、色々なコードのフォーム(のみ)を示した「コード・タイプ別フォーム一覧」を掲載します。通常のコード・ブックとは違ってフレット数は書かれていませんが、次の凡例を参考にしつつ、ご利用下さい。
凡例
まずギターの各弦における音の配置は次のとおりです。コードのルート音になることが多い6弦、5弦、4弦はピンク色にしました。
この図を元にして、例えば「Dm7」というコードの押さえ方を知りたい時は、以下の①〜③の手順で見つけることができます。
①「Dm7」のルートであるD音(レ)が6弦・5弦・4弦の何フレットにあるかを確認します。6弦10フレット、5弦5フレット、4弦開放にD音があります。
②次に、このページにある「コードタイプ別フォーム一覧」から「□m7」を探します。次の図がそれです。’□’は、ここにルートの音名が入ることを意味しています。
③「□m7」の欄に書かれたフォームのうちのいずれかを選び、ルート(ピンク色の二重丸で示されている音)がD音(レ)になるポジションで押さえます。次の図はフレットが重複しないフォームを3つ選んだものです。
以上の手順で、たいていのコードのフォームは作れるようになります。
コード・タイプ別フォーム一覧
ではコード・タイプ別のフォームの一覧を、三和音、四和音、テンション・コード、その他、の順で示しましょう。
三和音
※三和音のdimはあまり実用的ではないため、ここでは省略しました。通常「dim」と書かれるコードの押さえ方を知りたい方は、四和音の「dim7」をご覧下さい。
四和音
テンション・コード
その他
「コード・タイプ別フォーム一覧」は以上で終わりです。ここで示したものは、いわば「フレット数の書かれていない非常に不親切なコード・ブック」なので、ギターのコードについての知識がない人がこれをいきなり見ても、一体何の役に立つのかわからないと思います。もし、頭の中が「?」でいっぱいになってしまった方は、できれば本講座の第1回目から読んでみて下さい。また時間がない場合は、前々回と前回だけでもお読み下さい。
また本講座をここまでお読みいただいた方々にも、今回の内容にはちょっと説明不足の部分がありましたので、次回はその補足をします。
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◎フレット数の書かれていないコード・ブック
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